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不動産仲介業者とは?選び方からトラブル対策まで徹底解説

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目次

不動産仲介業者とは、売主と買主、貸主と借主の間に立ち、契約成立をサポートする専門業者です。

不動産の売買や賃貸を検討する際に欠かせない存在ですが、「どの業者を選べば安心なのか」と迷う方も多いでしょう。業者の対応力や知識不足が原因で、契約後にトラブルへ発展するケースもあります。

不動産取引は金額が大きく、人生を左右する決断です。そのため、信頼できる仲介業者の見極めが欠かせません。

この記事では、不動産仲介業者の役割から選び方のポイント、よくあるトラブルとその対策まで解説します。

不動産の仲介業者とは?

不動産仲介業者とは、売主と買主、または貸主と借主の間に立ち、契約成立をサポートする専門業者です。宅地建物取引業法に基づき、国や自治体から免許を受けて営業しており、契約書の作成や重要事項説明、条件交渉、物件の引渡しまでを調整します。

取引が成立すると「仲介手数料」を受け取る成果報酬型のビジネスモデルが一般的です。国や自治体への免許登録が義務付けられることにより、取引の透明性と安全性を守っています。

不動産の仲介については、こちらの記事で詳しく解説しています。
⇒不動産の仲介とは?仕組み・流れ・費用・契約の種類を解説

不動産仲介エージェントとの違い

不動産仲介業者は、売主と買主の双方の間に立って契約を仲介する「中立的な立場」が基本です。一方、不動産エージェントは、特定の顧客(買主または売主のどちらか一方)の利益を最優先に行動する「代理人型」として位置付けられます。

仲介業者は契約成立そのものを重視する傾向があるのに対し、エージェントが重視するのは顧客満足度や長期的な信頼関係です。

日本国内では従来型の仲介業者が主流ですが、今後は欧米型のエージェント制度が普及する可能性もあります。利用する際は、どちらの立場でサポートしてくれるのかを確認しておくとよいでしょう。

不動産エージェントについて詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。
⇒不動産エージェントとは?不動産仲介との違いや選び方も解説

不動産の仲介業者を利用するメリット

不動産取引は金額が大きく、法的手続きも多岐にわたるため、専門知識を持つ仲介業者のサポートを受けることが効率的かつ安全です。仲介業者を活用すれば、価格交渉から契約書作成、引渡し調整までをスムーズに進められます。

ここでは、仲介業者を利用する主なメリットについて、具体的に見ていきましょう。

不動産の適正価格が分かる

仲介業者は、最新の市場データや過去の成約事例を基に、客観的な査定価格を提示できます。地域ごとの相場や季節変動、物件特性を総合的に分析するため、相場から大きく外れた価格で取引してしまうリスクを避けられます。

売主にとっては適正価格での早期売却が実現しやすく、買主にとっては過度な高値を防げる点が大きなメリットです。相場が分からないまま取引を進めると、数百万円単位で損をする可能性もあります。査定段階から業者を活用するのがおすすめです。

広告宣伝活動をしてくれる

仲介業者は、ポータルサイトへの掲載、チラシ配布、SNS活用、自社ネットワークを通じた潜在顧客へのアプローチなど、多様な媒体で物件を宣伝します。個人で売却する場合、広告ノウハウや掲載コストの負担が大きくなりますが、仲介業者に依頼すれば効率的に集客できます。

広告の質やリーチ範囲によって売却スピードは大きく変わるため、集客力の高い業者を選ぶことが大切です。売却期間を短縮したい場合には、広告戦略が充実している仲介業者を選ぶとよいでしょう。

契約書類の作成や手続きを行ってくれる

不動産取引には、売買契約書、重要事項説明書、登記申請書類など、専門的な書類が多数必要になります。これらを法令に基づいて正確に作成し、説明する役割を担うのが仲介業者です。

宅地建物取引士が重要事項説明を行うことで、契約内容に対する理解が深まり、後々のトラブルを防げます。登記手続きや住宅ローンの調整なども代行してもらえるため、専門知識のない方でも安心して取引を進められるのです。

安心して取引ができる

宅地建物取引士が契約内容を説明し、法的要件を満たした取引を実施するため、違法な取引や不当な契約条件を未然に防げます。万が一トラブルが発生した際にも、業者が仲裁役として機能し、当事者同士での直接交渉よりも冷静に解決できる可能性が高いでしょう。

消費者保護の観点からも、宅建業法に基づく免許制度や報酬規定が設けられており、悪質業者による被害を最小限に抑える仕組みが整っています。

不動産の仲介業者との媒介契約の種類

売主が仲介業者に販売を依頼する際は、必ず「媒介契約」を締結します。媒介契約には次の3種類があり、それぞれ自己発見取引の可否や販売報告義務に違いがあります。

  • 一般媒介契約
  • 専任媒介契約
  • 専属専任媒介契約

自分の取引目的や希望する販売スタイルに応じて、最適な契約形態を選ぶことが大切です。以下に、各契約の特徴を表でまとめました。

契約の種類一般媒介契約専任媒介契約専属専任媒介契約
複数の不動産会社との契約◯(複数社と契約可能)×(1社のみ)×(1社のみ)
自分で買主を見つけた場合(自己発見取引)◯(直接契約可能)◯(直接契約可能)×(不動産会社の仲介が必須)
契約期間の上限法令上の規定なし(行政指導では3か月が一般的)3か月3か月
不動産流通機構(レインズ)への登録義務×(登録は任意)◯(契約から7日以内)◯(契約から5日以内)
売主への販売状況報告の頻度規定なし14日に1回以上7日に1回以上

一般媒介契約

一般媒介契約は、複数の業者へ同時に依頼できる契約形態です。売主自身が買主を見つけて直接取引することも可能で、もっとも自由度が高い契約といえます。

ただし、業者側からすると「他社でも販売中」になるため、営業優先度が下がりやすく、積極的な広告活動は期待しにくいデメリットがあります。人気物件や好立地の場合には有効ですが、そうでない場合は売却期間が長引くおそれもあるでしょう。

専任媒介契約

専任媒介契約は、1社のみに販売を委託する契約です。業者は14日に1回以上の販売状況報告義務を負うため、売主としては進捗を把握しやすくなります。

自己発見取引を認められているため、知人への売却なども可能です。業者側も専任により広告費をかけやすく、積極的な営業活動を期待できます。信頼できる業者と組みたい場合には、専任媒介契約が適しています。

専属専任媒介契約

専属専任媒介契約は、専任契約よりもさらに制約が強い契約形態です。売主が自力で買主を見つけることも禁止されており、すべて業者を通じて取引を行う必要があります。

業者には7日に1回以上の報告義務があり、密なサポートが受けられる反面、自由度はもっとも低くなります。確実に業者主導で売却を進めたい場合や、短期間での売却を目指す場合に適しているといえるでしょう。

媒介契約についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
⇒不動産の媒介契約の種類|仲介との違い・一般・専任・専属専任を解説

失敗しない不動産の仲介業者の選び方

信頼できる仲介業者を選ぶことは、安心して不動産取引を行うための第一歩です。

業者選びを誤ると、適正価格で売却できなかったり、契約後にトラブルが発生したりするリスクがあります。免許情報や実績、対応力などを総合的に比較検討し、自分に合った業者の見極めが大切です。

ここでは、失敗しない仲介業者の選び方を具体的に紹介します。

宅建業免許の更新回数を確認する

仲介業者を選ぶときは、まず「宅地建物取引業の免許番号」を確認しましょう。

免許番号は「国土交通大臣(数字)第〇〇号」または「都道府県知事(数字)第〇〇号」と記載されており、カッコ内の数字は更新回数を表します。

例えば「東京都知事(5)第12345号」であれば、5回更新しているため、少なくとも25年以上営業している計算です。更新回数が多いほど、運営の安定性や実績が期待できます。

免許番号はホームページや店舗内に掲示されているので、業者の信頼度を判断する材料として必ずチェックしておきましょう。

不動産の仲介業者を比較する

仲介業者を選ぶ際は、1社だけでなく複数の業者に査定や見積もりを依頼し、比較検討することが大切です。次のポイントを比べてみてください。

  • 査定額
  • 対応スピード
  • 説明のわかりやすさ
  • 広告戦略の具体性
  • 契約後のフォロー体制

査定価格が高すぎる業者には注意が必要です。契約を取るために相場より高い査定を出し、後から価格を下げるよう促すケースもあります。査定の根拠を具体的に説明してもらい、納得できる内容かを確認しましょう。

また、問い合わせへの返信が遅い、資料の送付が滞るなど、初期対応が遅い業者は契約後も同様の対応が続く可能性があります。各社の強みや弱みを総合的に判断して、信頼できる業者を選びましょう。

地域の情報に詳しいか見極める

地価、交通アクセス、学区、治安、周辺施設など、地域情報に精通している業者ほど適正な価格を提示できます。

地元密着型の不動産会社は、大手にはない地域特有の販売力や情報網を持っているものです。潜在的な購入希望者にもアプローチしやすい傾向があります。

逆に、地域の情報に疎い業者は、物件の魅力を十分にアピールできず、適正価格を見誤るリスクがあります。相場感が弱いと、高すぎて売れない、または安すぎて損をするといった事態を招く可能性があるのです。

大手と地域密着型のどちらが自分に合っているかは、物件の種類やエリア特性によっても変わります。地域特性を重視するなら、地元で長く営業している業者を選ぶとよいでしょう。

担当者の対応力と知識を確認する

業者選びにおいて、担当者の対応力と専門知識も重視すべきポイントです。次の点を確認しながら、対応力を見極めましょう。

<担当者の確認ポイント>

  • 質問に対する回答が明確で迅速か
  • 専門的な内容を分かりやすく説明してくれるか
  • 顧客目線で提案してくれるか
  • マイナス面も教えてくれるか
  • 細かい質問にも丁寧に答えてくれるか

説明が分かりにくく、曖昧な返答が多い担当者は、後々トラブルを引き起こす可能性があります。初回の相談や内見時の対応を通じて、信頼できる人物かどうかの判断が欠かせません。

サービス内容と料金をチェックする

仲介業者を選ぶ際は、サービス内容と料金体系の詳細確認が大切です。業者によっては、仲介手数料以外に追加費用に発展するケースもあり、どこまで無料で対応してくれるのか、契約前に確認しましょう。

<サービス内容の例>

  • 広告費
  • 契約書作成料
  • 写真撮影費用
  • 売却サポート
  • 内覧対応の代行
  • ホームステージング
  • 引渡し後のフォロー

料金が安くてもサービスが不十分では意味がありません。逆に、費用が高くても手厚いサポートがあれば、結果としてお得になることもあるのです。料金とサービス内容を総合的に比較し、コストパフォーマンスに優れた業者を選んでください。

口コミ・評判と実績を確認する

Google Mapsや口コミサイト、SNSなどで、過去の利用者による評価を確認しましょう。

<口コミ・評判の確認ポイント>

  • 取引実績数
  • 対応の良さ
  • 成約までのスピード
  • トラブル対応
  • 対応エリア
  • 成約率

口コミには主観的な内容も含まれますが、複数の口コミに共通する傾向があれば、その業者の特徴として信頼できる情報といえます。実績が豊富で評判のよい業者は、多様なケースに対応できるノウハウを持っている可能性が高いでしょう。

信頼できる不動産仲介業者の選び方やランキングは、こちらの記事で詳しく解説しています。
⇒不動産仲介の取扱高・仲介件数ランキング!失敗しない契約先の選び方

不動産の仲介業者とのトラブル事例10選

不動産取引は高額で専門性が高いため、仲介業者との間で思わぬトラブルが発生するケースがあります。契約書や重要事項説明の不備、瑕疵(欠陥)に関する責任、手付金返還などに関する問題が代表的です。

次に、実際に相談が多く寄せられている10のトラブル事例を紹介します。トラブルを防ぐためにも、どのようなケースがあるか事前に把握しておきましょう。

参照:公益財団法人不動産流通推進センター「2025不動産業統計集(9月)

重要事項説明等(重要事項の不告知を含む)

宅地建物取引士による「重要事項説明」が不十分で、契約後にトラブルが発生するケースです。

例えば、次の内容を説明しなかったために、購入後に大きな不利益を被る事例があります。

  • 再建築不可物件であること
  • 洪水ハザードエリアに該当すること
  • 地盤が弱いこと

重要事項説明は、契約を締結する前に行われる法定の手続きで、不動産の権利関係や法的制限、設備の状況などを詳しく説明するものです。契約締結前に内容をよく確認し、説明内容を録音したり、不明点は書面で質問したりするなど、証拠を残しておきましょう。

瑕疵問題(瑕疵補修を含む)/契約不適合責任

入居後に雨漏り、シロアリ、設備不良などが見つかり、補修をめぐって揉めるケースです。

2020年の民法改正前は「瑕疵担保責任」があり、売主は物件の隠れた欠陥(瑕疵)について一定期間責任を負っていました。改正後は「契約不適合責任」に統一されています。契約内容と実際の物件状態が異なる場合は、売主が責任を負う仕組みに変わりました。

契約不適合責任において、買主は、売主に対して補修請求、代金減額請求、損害賠償請求、契約解除などを求めることができます。ただし、売主の責任期間が短いものや、説明が曖昧な契約書には注意が必要です。

特に中古物件では、見えない欠陥が潜んでいるパターンが多く、インスペクション(建物診断)を事前に行うことが有効です。瑕疵問題を避けるには、契約前の入念な調査と契約書の内容確認が欠かせません。

契約の解除(ローン不成立の解除を含む)

住宅ローンが通らず契約解除となった際、手付金の返還や違約金をめぐって揉めるケースです。

契約書に「ローン特約」が付いていれば、ローンが不成立の場合、買主は手付金を返還してもらい、違約金なしで契約を解除できます。しかし、ローン特約が付いていない、または条件が厳しく設定されている場合、手付金が返還されないリスクがあります。

契約前に、ローン特約の有無と内容を確認しておくことがポイントです。金融機関の事前審査を済ませておくと、ローン不成立のリスクを減らせます。

瑕疵担保責任の特約の制限

契約書に「瑕疵担保責任を一切負わない」とする特約が記載されており、後から補修を求めることができないケースです。

民法では、売主の責任を一定期間認めていますが、契約書で「一切負わない」と特約を結ぶことも可能です。ただし、売主が宅建業者の場合、買主保護のため、民法の規定よりも不利な特約は無効とされることがあります。

契約書の特約内容は法律上制限があり、不当な免責は無効とされる場合もあります。内容をよく確認し、不利な条件が含まれていないか確認しましょう。

契約内容に係る書面の交付

契約内容が書面で交付されず、後から口約束の認識違いでトラブルになるケースです。

宅建業法では、契約書や重要事項説明書の書面交付が義務付けられています。そのため、口頭説明だけで書面が交付されない、または書面の内容が不十分な場合、トラブルが発生しやすくなるのです。

書面が交付されない場合は必ず請求し、保管しておきましょう。電子契約の場合も、署名済みのPDFをバックアップしておくと安心です。

不動産仲介は電子契約で実施するケースも増えています。電子契約について詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。
⇒不動産仲介を電子契約で効率化する方法|流れやメリットデメリットも解説

日影・眺望・境界等相隣関係

購入後に隣地との境界トラブルや、建築後の日照・眺望被害が発覚するケースです。

境界が曖昧な状態で取引を進めると、のちに隣地所有者との争いに発展するおそれがあります。さらに、近隣で高層建築が予定されている場合、引渡し後に日照や眺望が失われる可能性も否定できません。

境界確認や近隣の建築計画を事前に調べておくことで、トラブルを回避できるでしょう。

クーリング・オフ

クーリング・オフには細かな条件があり、誤解するとトラブルにつながります。

基本的に、不動産業者の事務所やモデルルームなど「業者の管理下にある場所」で売買契約と申込みを行った場合は、クーリング・オフの対象外です。一方で、自宅や喫茶店など事務所以外の場所で申込みまたは契約が行われた場合は、一定の条件を満たすときに限りクーリング・オフが認められます。

<クーリング・オフの主な条件>

  • 売主が宅建業者であり、買主が一般消費者であること
  • 申込みまたは契約の場所が業者の事務所以外であること
  • 物件の引渡しや代金の全額支払いが完了していないこと

契約場所や条件を確認し、不安であればクーリング・オフの適用可否を契約前に確認しましょう。

手付金・中間金等の返還

契約解除時に手付金が返還されないなど、金銭をめぐるトラブルです。

契約書の「手付解除条項」「違約解除条項」を事前に理解しておくと、返還の可否を正確に判断できます。特に高額な手付金を支払う場合は、慎重に条件を確認しましょう。

不当な履行遅延の禁止(代金支払い)

「買主が支払いを遅らせた」、「売主が引渡しを遅延した」など、履行遅延に関する紛争です。

契約書には、引渡し日や支払い期日が明記されており、遅延した場合の損害金や違約金についても規定されています。遅延損害金の発生や契約解除の条件を確認しておくと、トラブルを防げるでしょう。

履行遅延を防ぐために、引渡し日や支払日は余裕を持った設定が推奨されます。

広告開始時期の制限

宅建業法では、媒介契約締結前の広告掲載は禁止されています。しかし、一部の業者が媒介契約を結ばないまま「売出中」と掲載し、トラブルに発展するケースも少なくありません。

例えば、広告を見て問い合わせた買主が実際には契約できない状況に置かれると、不信感やクレームにつながるでしょう。もし不審な広告を見かけた場合は、業者に問い合わせ、慎重に対応することが大切です。

その他

仲介業者が無断で申込みを進める、報酬請求が不当など、倫理違反的トラブルも散見されます。

違反が疑われる場合は、宅建業免許の監督官庁(都道府県または国土交通省)へ相談しましょう。また、不動産適正取引推進機構(RETIO)や国民生活センターなどの第三者機関も相談窓口となります。

トラブルが発生した場合は、一人で悩まず、早めに専門家に相談してください。

不動産の仲介業者とトラブルにならないためのポイント

トラブルの多くは「情報の非共有」「確認不足」「契約書未読」に起因します。契約前後のチェック体制を整えれば、リスクを大幅に減らせるでしょう。

ここでは、トラブルを未然に防ぐための具体的なポイントを紹介します。

媒介契約の種類を理解して選ぶ

媒介契約の仕組みを正しく理解し、自分の希望に合う契約タイプを選ぶことが大切です。

一般媒介・専任媒介・専属専任媒介では、業者に対する依頼の自由度や報告義務の内容がそれぞれ異なります。特徴を知っておけば、契約後に「思っていた内容と違う」と感じるリスクを避けられるのです。

自分がどの程度自由に動きたいか、業者にどこまで任せたいかを考えたうえで、もっとも合う契約形態を選びましょう。

重要事項は書面・データで記録する

契約書や重要事項説明書は、必ず書面とデータの両方で保存しましょう。

電子契約の場合も、クラウドやローカルに署名済みPDFを保管しておくのが大切です。複数の手段で保管していると、トラブルが発生した際も証拠として活用できます。

不明点はすぐに確認する

契約書や条件で少しでも疑問があれば、その場で担当者に必ず確認しましょう。

口頭の説明だけに頼るのではなく、回答はメールや書面で残しておくことが大切です。質問と回答を記録しておけば、認識違いやトラブルの防止につながります。

不安な状態で契約を進めると後悔する原因になります。遠慮せず、納得できるまで質問しましょう。

要確認事項のタイミングを把握する

「契約前」「契約時」「引渡し前」「引渡し後」で確認すべき項目は異なります。確認漏れを防ぐためには、チェックリストの活用がおすすめです。各段階で何を確認すべきかを事前に整理しておくと、スムーズに取引を進められます。

例えば、以下のようなチェックリストを作成しておくと便利です。

段階チェック項目
契約前・宅建業免許番号と更新回数
・複数業者の査定価格と根拠
・一般・専任・専属専任のどの媒介契約にするか
・担当者の質問への回答の明確さと専門知識
・広告掲載媒体と販売スケジュール
契約時・重要事項説明書の法的制限や設備状況
・契約書の特約やただし書きに不利な条件がないか
・ローン特約の期限・金融機関・金額
・手付金の金額と解除時の返還ルール
・引渡し日・残代金支払日・遅延時のペナルティ

引渡し前

・設備の破損や不具合の有無
・付帯設備表に記載された設備がすべて揃っているか
・境界標が明確に設置されているか
・近隣とのゴミ出しルールや騒音に関する取り決め
・玄関・勝手口・倉庫などすべての鍵
引渡し後・登記簿の所有権移転と抵当権の抹消
・エアコン・給湯器・水回りなどの正常動作
・不具合発見時の連絡先と対応可能時間
・契約不適合責任の期間は引渡しから何か月か
・設備の保証書・取扱説明書・点検記録

これらを参考に、自分の取引に合わせたチェックリストを作成しておけば、確認漏れを防ぎ、安心して取引を進められます。

契約内容を詳細まで確かめる

契約書、重要事項説明書、付帯設備表など、各書類を1つずつ精査しましょう。特約やただし書きが不利な内容でないかを確認し、疑問があれば契約前に解消しておくのがおすすめです。

細かい文字で記載された部分にこそ、大切な条件が含まれているかもしれません。契約書を読まずに署名すると、後から不利な条件に気づいてもすでに遅いことがあります。急かされても焦らず、丁寧に確認しましょう。

不動産の仲介業者とトラブルが起こった場合の対応策

トラブルが発生した場合は、感情的にならず事実関係を整理したうえで、証拠の確保が最優先です。対応の遅れや口頭交渉のみでは、事態が悪化するおそれがあります。

次に、トラブル発生時の具体的な対応手順を紹介します。

状況と証拠を整理する

トラブルが発生したら、まずは状況と証拠を整理しましょう。いつ・誰が・どのような説明をしたかを時系列で整理し、メール、契約書、LINE履歴、音声記録などを保存します。

第三者にも説明できる状態にしておくと、相談や交渉がスムーズに進みます。証拠がなければ、主張が認められないかもしれません。記録を残すように習慣付けましょう。

契約内容を確認する

契約書、媒介契約書、重要事項説明書を見直し、責任範囲や免責事項を確認してください。トラブルの原因が売主、買主、仲介業者のどこにあるかを明確化すると、解決の方向性が見えてきます。

法的根拠を押さえたうえで、交渉を進めることが重要です。

担当者・責任者に伝える

まずは仲介業者の担当者または店舗責任者へ正式に相談しましょう。

話し合いが難航する場合は、書面で回答を求めるのも有効です。口頭だけでは言った、言わないのトラブルになりやすいため、書面やメールでの記録が大切です。

冷静に事実を伝え、解決策を提案してもらうことで、和解につながる可能性があります。

解決しない場合は第三者機関へ相談する

業者との交渉で解決しない場合は、速やかに第三者機関へ相談しましょう。以下のような公的機関が相談窓口となります。

  • 不動産適正取引推進機構(RETIO)
  • 各都道府県宅建協会・全日本不動産協会
  • 国民生活センター(消費生活センター)

法的トラブルが深刻化した場合は、弁護士への相談も必要です。早めに専門家の助言を得ると、被害を最小限に抑えられます。一人で抱え込まず、適切な相談先を活用しましょう。

不動産の仲介業者に関するよくある質問

ここでは、不動産の仲介業者に関するよくある質問を紹介します。

  • Q1. 不動産仲介業者とは何ですか?
  • Q2. 不動産屋と仲介業者の違いは何ですか?
  • Q3. 不動産仲介業者の選び方を教えてください

Q1. 不動産仲介業者とは何ですか?

不動産仲介業者とは、売主と買主、または貸主と借主の間に立ち、売買・賃貸契約の成立をサポートする専門業者です。宅地建物取引業法に基づき、契約書の作成、重要事項説明、条件交渉などを行います。

取引が成立した際に報酬として「仲介手数料」を受け取る成果報酬型のビジネスモデルが基本です。

Q2. 不動産屋と仲介業者の違いは何ですか?

「不動産屋」は総称であり、売買仲介、賃貸仲介、管理会社、デベロッパーなど、不動産に関わる業者全般を指します。一方「仲介業者」は、売買や賃貸の契約を仲介することに特化した業者を指します。つまり、不動産屋の中に仲介業者が含まれるという関係です。

Q3. 不動産仲介業者の選び方を教えてください

信頼できる仲介業者を選ぶには、宅建業免許の更新回数を確認し、複数の業者を比較することが重要です。

地域の情報に詳しいか、担当者の対応力と知識は十分か、サービス内容と料金は適切かなどを総合的に判断しましょう。口コミや評判、実績も参考にし、自分に合った業者を慎重に選ばなければなりません。

焦らず、納得できるまで比較検討することをおすすめします。

まとめ|信頼できる仲介業者で安心の取引を

不動産仲介業者は、売買や賃貸契約において欠かせない存在です。適正価格の提示、広告活動、契約書作成、安全な取引環境の提供など、専門的なサポートにより、トラブルを防ぎ、スムーズな取引が実現します。

一方で、業者選びを誤ると、契約後にトラブルへと発展するリスクが高まります。免許情報、実績、担当者の対応力、口コミなどを多角的に比較し、信頼できる業者を見極めましょう。

また、契約内容を詳細まで確認し、不明点は必ず解消しておくと、安心して取引を進められます。

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