不動産仲介業とは?仲介の仕組み・仕事内容・手数料・会社の選び方を解説

不動産仲介の基礎知識

不動産仲介業とは|仕組み・手数料・会社の選び方
目次

不動産仲介業とは、売主と買主、貸主と借主の間に入り、不動産の取引成立を支援する仕事です。物件を紹介するだけでなく、希望条件の整理、物件や権利関係の調査、条件調整、重要事項説明、契約・引渡しに向けた手続きの支援などを行います。

仲介では、不動産会社は売主と買主、貸主と借主の間に立って取引を支援します。会社が自ら物件を買い取ったり貸したりする場合や、入居後の管理を受託する場合とは、取引上の役割が異なります。同じ不動産会社が複数の事業を行う場合も、今回の取引でどの役割を担うかを確認することが大切です。

この記事では、仲介の意味と仕事内容、売買・賃貸の流れ、手数料、依頼先の選び方を説明します。後半には、トラブルを防ぐ確認事項と、仲介業で働く人・不動産会社に向けた体制づくりも整理します。

不動産仲介業とは?売主・買主、貸主・借主をつなぐ仕事

仲介・媒介・仲介業者・仲介会社の意味

「仲介」とは、当事者の間に入り、取引や合意が成立するよう支援することです。不動産以外の取引でも使われる言葉ですが、不動産では、売りたい人と買いたい人、貸したい人と借りたい人の取引を取り持つ意味で使います。

法律や契約書では「媒介」という言葉が使われます。不動産取引については、一般に仲介とほぼ同じ意味で理解できます。仲介を依頼する契約が「媒介契約」、その支援を行う事業者が「仲介業者」「仲介会社」です。

仲介としての役割は、売主・買主、貸主・借主の間に立って取引を支援することです。売買なら売主と買主、賃貸借なら貸主と借主が、物件の引渡しや代金・賃料の支払いなどについて契約します。

売買契約は売主と買主、賃貸借契約は貸主と借主が結ぶ。仲介会社は紹介・調査・調整・説明などで取引を支援する。
仲介会社1社の場合の模式例です。売主側・買主側などに別々の仲介会社が付く場合もあります。代理や自ら売買する買取とは役割が異なります。

仲介会社が1社で双方を支援する場合もあれば、売主側・買主側で別々の会社が担当する場合もあります。関わる会社の数が違っても、依頼する業務、報酬、連絡窓口を確認する基本は同じです。

不動産業の中で仲介が担う役割

不動産業には、開発、売買、賃貸、仲介、管理などさまざまな事業があります。不動産仲介は、その中でも取引の相手を探し、条件を調整して契約成立を支援する役割です。

宅地建物取引業法では、宅地・建物の売買や交換、売買・交換・貸借の代理または媒介を、業として行うことを宅地建物取引業と定めています。不動産仲介を事業として営むには、原則として同法に基づく免許が必要です。宅地建物取引業法第2条・第3条が基本となります。

依頼者にとっては、自分だけでは見つけにくい情報や取引相手を探し、契約に必要な確認を進める支援を受けられることが利点です。ただし、仲介を依頼すれば希望価格で必ず売れる、希望条件に完全に合う物件が必ず見つかるという保証ではありません。

仲介・代理・買取・賃貸管理の違い

役割

何をするか

依頼する際の確認

仲介・媒介

当事者間の取引成立を支援する

誰からどの業務を受託し、報酬をどう定めるか

代理

権限を与えられた範囲で本人に代わって契約などを行う

誰の代理人か、どこまでの権限があるか

買取

不動産会社などが買主となって物件を購入する

仲介による売却と、価格・条件・手数料の扱いがどう違うか

賃貸管理

契約に基づき、家賃管理や入居中の対応などを受託する

管理委託の業務範囲と、入居後の連絡先

例えば、売却相談をした会社から「当社で買い取る案」と「買主を探して仲介する案」が出る場合があります。前者ではその会社が買主、後者では取引を支援する立場です。比較するときは、提示価格だけでなく、諸費用、引渡し時期、負担する条件までそろえましょう。

賃貸でも、部屋を紹介した仲介会社と、入居後に設備の連絡をする管理会社が異なることがあります。契約前に窓口を確認しておくと、入居後に連絡先を探し直さずに済みます。

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不動産仲介会社の仕事内容|相談から引渡しまで

売主・貸主を支える業務

売却を依頼する場合、仲介会社は物件や周辺状況を確認し、価格について意見を示し、売り出し方を提案します。媒介契約を結んだ後は、広告や他社との情報共有、問い合わせ対応、内見の調整、購入申込みの報告などを進めます。

貸主から募集を依頼される場合は、賃料などの募集条件を整理し、入居希望者を探します。管理会社が募集から管理までまとめて担う場合もありますが、仲介の依頼だけで家賃管理や修繕対応まで委託したことにはなりません。

価格や賃料について、担当者が意見を述べたら、近隣の成約・募集事例、物件の状態、競合状況などの根拠を聞きましょう。高い金額を提示した会社が、必ずその金額で成約させられるわけではありません。

買主・借主を支える業務

購入・賃借を希望する人に対しては、予算、エリア、広さ、利用目的、希望時期などを聞き、候補物件を提案します。物件ごとの条件を説明し、内見を調整し、申込みから契約へ向けた確認を支援します。

希望条件をすべて満たす候補が少ない場合は、何を優先し、どこを調整できるかを一緒に整理します。物件のよい点だけでなく、気になる点、確認が必要な点を示してもらうことが大切です。

ローンや保証会社の審査などが関わる取引では、仲介会社が必要書類や流れを案内することがあります。ただし、審査の承認や融資の実行を仲介会社が保証するわけではありません。何が決まっていて、何が審査・確認待ちなのかを分けて把握しましょう。

依頼者の立場

主な支援内容

本人が整理しておくこと

売主

価格・販売方針の提案、買主探し、内見・条件調整

売却理由、希望時期、物件情報、価格の考え方

買主

希望条件の整理、候補紹介、内見、購入手続きの案内

予算、資金計画、条件の優先順位、利用目的

貸主

募集条件の整理、借主探し、申込み・契約の調整

賃料、募集条件、貸し出す範囲、管理の窓口

借主

部屋探し、内見、申込み、契約・入居までの案内

入居時期、予算、審査に必要な情報、生活上の条件

調査・説明・契約・引渡しの調整

仲介会社は、取引のために物件や権利関係、法令上の制限などを調べ、説明や契約書類の準備を進めます。重要事項説明は、原則として契約成立前に宅建士が行います。条件を満たす場合にはオンラインで受けるIT重説も可能です。

ただし、仲介会社による通常の調査と、建物の詳細な検査や測量は同じではありません。建物状況調査など、必要に応じて別の専門家が行う業務もあります。「不動産会社が見たから、見えない部分の不具合もすべて確認済み」と考えないようにしてください。

依頼時には、紹介・調査・説明・契約支援・引渡し調整のうち、どの業務を誰が担当するかを確認しましょう。司法書士、金融機関、管理会社などが関わる場面では、それぞれの役割や費用も分けて説明を受けます。

売買の決済や賃貸の鍵の受け渡しまで、仲介会社が日程や必要事項を調整することがあります。引渡し後の相談をどこまで受けるかも会社や契約によるため、終了時の窓口を確認しておくとよいでしょう。取引の全体像は国土交通省の消費者向け案内でも確認できます。

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仲介で売買・賃貸する流れと、それぞれの違い

売買と賃貸では、相談から契約へ進む点は共通しますが、必要な確認や書類、資金の準備が異なります。以下は代表的な流れです。実際の順序や時期は、物件・当事者・契約条件によって調整されます。

売買は相談・媒介、販売・物件探し、内見・条件調整、重要事項説明から契約、決済・引渡しへ。賃貸は募集・部屋探し、内見・申込・審査、重要事項説明から契約、入居準備・鍵の受渡しへ進む代表例。
代表的な流れです。すべての取引が同じ順序・時期で進むわけではありません。重要事項説明は契約成立前に行われます。

売買の相談・物件探し・販売・契約・決済と引渡し

売主は、物件の状態や売却希望を伝え、価格や販売方針について説明を受けます。仲介を依頼する会社と媒介契約を結び、募集を始めます。買主は、予算と希望条件を整理し、候補を比較して内見します。

購入の意思が固まったら、申込みを通じて価格、引渡し時期、付帯設備などの条件を調整します。住宅ローンを利用する場合は、資金計画や審査の状況、融資に関する契約条件を確認します。

候補を比較する段階では、価格だけでなく、維持費、交通・生活環境、物件の状態、契約条件も見ます。気になることを早めに担当者へ伝えると、契約直前の確認漏れを防ぎやすくなります。

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重要事項説明や契約内容を確認したうえで売買契約を結び、その後、残代金の支払い、登記の手続き、物件の引渡しなどを進めます。契約時と引渡し時は別の日になることが多く、その間に必要な確認もあります。

段階

売主の主な確認

買主の主な確認

相談・準備

売却条件、必要書類、物件の状況

予算、資金計画、条件の優先順位

販売・物件探し

広告内容、問い合わせ、内見対応

物件比較、現地、未確認事項

条件調整・契約

価格、引渡し、設備等の取り決め

説明内容、支払い、ローン等の条件

決済・引渡し

残置物、鍵、必要書類、精算

送金、登記、現物の状態、受領物

引渡し後

引き渡した資料の控え、問い合わせの連絡先

設備の動作、受領書類・保証書、問題が見つかった際の連絡先と契約上の通知期限

引渡し後に問題が見つかった場合の対応者や負担は、原因と契約内容によって異なります。仲介会社が必ず修理を負担するという意味ではありません。

賃貸の募集・部屋探し・審査・契約・鍵の受け渡し

貸主は募集条件を決め、借主は希望条件に合う部屋を探します。内見後に申込みを行い、貸主や保証会社などによる所定の確認・審査を経て、契約へ進みます。

借主は、賃料だけでなく、初期費用、更新、解約予告、設備、禁止事項、入居後の連絡先などを確認します。初期費用に複数の項目がある場合は、それぞれの意味、必須か任意か、支払先を聞いてください。

重要事項説明と契約内容を確認し、必要な手続きや支払いを終えた後、案内された日程で鍵を受け取ります。審査が終わったこと、申込金等を支払ったこと、鍵を受け取ったことは、それぞれ異なる出来事です。契約の成立時点は、合意や書類など個別事情を含めて確認しましょう。

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当事者と仲介会社が確認すること

取引では、「誰が・何を・いつまでに確認するか」と「未確定の条件」を分けて管理することが大切です。担当者からの説明を聞いたら、理解した内容を言葉にして確認すると、認識の違いに気づきやすくなります。

売主・貸主は、物件について知っている情報を、担当者からの質問や書類に沿って伝えます。買主・借主は、利用目的や希望条件、懸念点を伝え、説明に不明点があれば契約前に確認してください。

契約までの日数、審査に必要な期間、引渡しに必要な書類は一律ではありません。「一般的にはこのくらい」と「この取引で合意した期限」を混同せず、実際の予定を控えておきましょう。

不動産仲介の手数料はいくら?売買と賃貸の基本

仲介手数料の発生と上限・実際の合意額

仲介手数料は、仲介によって取引の契約が成立した場合に、仲介会社が依頼者から受け取る報酬です。法令に基づく上限があり、実際の金額はその範囲内であらかじめ合意します。

上限額は「必ず支払う定額」ではありません。依頼時に金額・計算方法・支払時期を確認してください。契約が成立しなかった場合や、その後に解除された場合の扱いは、依頼・契約の内容、解除理由などによって確認が必要です。「契約をやめれば必ず全額戻る」とも断定できません。

以下は、仲介会社が消費税の課税事業者である場合の税込上限です。売買価格は建物等にかかる消費税相当額を除いた金額を使います。代理の場合や、事業用賃貸で権利金がある場合などは別の規定があるため、同じ式を無条件に当てはめないでください。

売買の計算方法と低廉な空家等の特例

通常の売買仲介では、売買価格を区分し、それぞれの部分に料率を掛けた金額を合計します。売主または買主の一方から受け取れる上限の計算です。

売買価格の区分

その部分に掛ける税込料率

200万円以下の部分

5.5%

200万円を超え400万円以下の部分

4.4%

400万円を超える部分

3.3%

計算をまとめた速算式は次のとおりです。金額の区分ごとに適用する式が違う点に注意してください。

売買価格

通常の税込上限を求める速算式

200万円以下

価格×5.5%

200万円超〜400万円以下

価格×4.4%+2万2,000円

400万円超

価格×3.3%+6万6,000円

例えば、消費税相当額を除いた売買価格が3,000万円なら、通常の上限は「3,000万円×3.3%+6万6,000円=105万6,000円(税込)」です。「価格×3%+6万円」に消費税を加える書き方と、計算結果は同じです。

一方、価格800万円以下の宅地・建物には、「低廉な空家等」の特例があります。仲介に要する費用を勘案し、依頼者の一方から、通常の計算による額を超えて受け取れる場合があり、その上限は33万円(税込)です。売主側だけでなく買主側も対象となり、使用の状態は問わないと国土交通省は案内しています。

名称に「空家」とあっても、単に空き家かどうかだけで判断する制度ではありません。また、800万円以下なら自動的に33万円を支払うわけでもありません。特例の適用と報酬額について、媒介契約を結ぶ際に説明を受け、事前に合意することが重要です。

計算を詳しく確認したい方は、仲介手数料の計算例と空き家等の仲介手数料の特例をご覧ください。

居住用賃貸の上限と事前承諾

通常の賃貸借の仲介手数料は、貸主・借主の双方から受け取る合計で、賃料1か月分の1.1倍以内です。居住用建物では、依頼を受ける際にその依頼者の承諾を得ている場合を除き、一方から受け取れる額は賃料1か月分の0.55倍以内となります。

例えば賃料10万円の居住用物件なら、通常は双方合計で11万円以内、一方からは事前承諾がない場合5万5,000円以内です。借主が事前に承諾して11万円を負担する場合、通常の上限の範囲では貸主からさらに仲介手数料を受け取ることはできません。

条件

税込上限の考え方

通常の賃貸借

貸主・借主の合計で賃料1か月分×1.1

居住用で一方の事前承諾がない場合

その一方からは賃料1か月分×0.55以内。合計上限も守る

居住用で依頼時に承諾がある場合

その一方の0.55か月分の制限は外れるが、通常の合計上限は変わらない

長期間使用されていないなどの「長期の空家等」の貸借には、別の特例があります。仲介に要する費用を勘案し、貸主から受け取る報酬について通常の上限を超えられる場合があり、双方の合計は賃料1か月分の2.2倍以内です。借主側の上限まで一律に2.2か月分へ増える制度ではありません。

この特例では、借主から受け取る額は1.1か月分以内、居住用で依頼時の承諾がない場合は0.55か月分以内という条件が残ります。対象物件や特例を用いる理由、負担する金額を、依頼前に確認してください。

広告費等の例外と支払条件を確認する

通常の仲介業務に関する費用を、別名目にすれば自由に上乗せできるわけではありません。一方、依頼者が特別に依頼した広告の料金など、別途認められる費用があります。「相談から広告まですべて無料」と一括りにせず、何に対して、どの合意に基づく費用なのかを確認しましょう。

支払いの前には、次の項目を明細で照合します。

  • 仲介手数料と、その税込金額・計算根拠
  • 売買代金や賃料など、手数料以外の支払いとの区別
  • 特別に依頼した業務の内容と費用
  • 支払先と支払時期、契約が成立しない場合や解除時の扱い

報酬の根拠は国土交通省の現行報酬告示と消費者向けの仲介手数料案内で確認できます。基本事項は不動産仲介手数料の解説も参考にしてください。

売却を依頼する人向け|3種類の媒介契約を知る

一般・専任・専属専任の違い

ここでは、不動産の売却を仲介会社へ依頼する場合の媒介契約を整理します。一般媒介、専任媒介、専属専任媒介の違いは、主に依頼できる会社数、自分で相手を見つけた場合の取引、報告やレインズ登録です。賃貸の募集へ、売買と同じ法定ルールをそのまま当てはめないでください。

比較項目

一般媒介

専任媒介

専属専任媒介

他社への重複依頼

できる

できない

できない

自分で見つけた相手との直接取引

できる

できる

依頼した会社を通す必要がある

有効期間

法律上の3か月上限はない。標準約款では3か月以内

3か月以内

3か月以内

業務の処理状況の報告

専任等と同じ法定頻度はない。契約で確認

2週間に1回以上

1週間に1回以上

レインズ登録

専任等と同じ登録義務はない。契約で確認

契約締結日の翌日から7日以内

契約締結日の翌日から5日以内

レインズ登録の期限では、仲介会社の休業日を数えません。専任・専属専任の更新は依頼者の申出によって行い、更新後も3か月以内です。一般媒介で他社への依頼状況を明示するかなど、契約内容による項目もあります。

根拠:宅地建物取引業法第34条の2、国土交通省の標準媒介契約約款

依頼社数・自己発見取引・報告義務

複数社へ依頼できれば、各社の提案や反応を比較できる一方、連絡や販売状況の整理は自分でも必要になります。1社へ依頼する場合は窓口がまとまりますが、どのような活動を行い、どう報告するかを確認することが大切です。

「自分で買主を見つけたら、いつでも何の費用もなく直接取引できる」とは限りません。媒介契約の種類や、それまでに行われた業務、契約条項によって確認が必要です。直接取引を考える場合も、先に契約書を確認して担当者と相談しましょう。

レインズは、不動産会社間で物件情報を共有する仕組みです。専任・専属専任で登録した場合は登録を証する書面が交付され、売主専用画面から取引状況を確認する仕組みもあります。広告サイトへの掲載とレインズ登録は同じものではないため、それぞれの活動を確認してください。

契約の種類だけでなく活動方針を確認する

媒介契約は、種類の名称だけで選ばず、販売方針・報告内容・担当者の説明と合わせて判断しましょう。「一般なら売れにくい」「専任なら必ず高く売れる」と一律には決まりません。

聞いておきたいのは、どの層へどう届けるか、他社からの問い合わせをどう扱うか、内見の反応をどう報告するか、価格を見直すときに何を根拠にするかです。報告は回数に加えて、その内容が次の判断に役立つかも重要です。

契約前に説明を受けた活動内容を記録しておくと、依頼後に予定どおり進んでいるか確認できます。詳しい違いは、不動産の媒介契約の種類と選び方で解説しています。

売主への提案を見直す不動産会社の方へ

Facilo導入事例集では、媒介契約率の向上などに取り組む企業の事例を紹介しています。自社の営業や顧客対応を考える参考にご覧ください。各社の成果を、そのまま自社で得られると保証するものではありません。

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依頼する人向け|不動産仲介会社を選ぶポイント

希望エリア・物件種別に合うか

仲介会社には、地域や物件種別、売買・賃貸など、得意とする範囲の違いがあります。全国に拠点があること、近隣で長く営業していることなどは参考になりますが、それだけで自分の依頼に適しているとは決まりません。

売却なら、対象エリア・物件種別に近い取引をどう支援してきたかを確認します。購入や賃借なら、希望条件に合う物件の探し方や、そのエリアで注意すべき点を説明してもらいましょう。

実績を聞く際には、会社全体の数字と担当店舗・担当者の経験を区別します。「売買を多く扱う会社」でも、依頼する事業用物件や特殊な条件の取引に詳しいとは限りません。扱った経験が少ない場合、どの専門家と連携して対応するかも判断材料になります。

立場

相談時に聞く質問の例

売主

この物件に近い取引では、どのような買主が検討しましたか

買主

このエリアで、予算や希望条件を調整すると候補はどう変わりますか

貸主

募集条件を決める際、どの物件や需要を参考にしますか

借主

希望する生活条件を踏まえ、どのエリアや物件を比較すべきですか

査定や提案の根拠を説明できるか

売却査定の金額は、売れることを保証する価格ではありません。提示額が高いか低いかだけでなく、比較した物件、時点、物件の状態、売却時期の想定などを確認します。複数社へ相談する場合は、同じ条件を伝えて比較すると違いが分かりやすくなります。

買主・借主への提案も、希望条件と候補の関係を説明してもらいましょう。「人気があるので急いで」と言われた場合も、費用や物件条件の確認を省かず、いつまでに何を判断する必要があるかを聞いてください。

よい点と注意点を合わせて説明するか、分からないことを分からないと区別して調べるかも大切です。すべての質問へ即答することより、確認先と回答時期を明確にする姿勢が判断材料になります。

費用・サービス・連絡方針が明確か

仲介手数料に含まれる支援と、別途費用がかかる業務を確認します。売却なら広告・販売活動、購入なら調査や資金計画の案内、賃貸なら初期費用や入居までの支援など、依頼する内容に合わせて具体化してください。

連絡方法も重要です。電話、メール、オンラインの共有ページなど、どの方法で情報を受け取りたいかを伝えます。担当者が休みの日の対応、急ぎの連絡先、確認に時間がかかる場合の途中報告も聞いておくと、行き違いを減らせます。

例えば、複数物件を比較している買主なら、資料が届くだけでなく、違いを見返せるかが重要です。売主なら、問い合わせや内見の反応が次の販売判断につながる形で届くかを確認します。連絡回数が多いことと、判断に必要な情報が得られることは同じではありません。

免許・行政処分情報と担当者の説明を確認する

国土交通省の事業者情報や、免許行政庁の案内から、会社の免許、所在地、代表者などを確認できます。過去の行政処分等については、国土交通省のネガティブ情報等検索サイトなどが確認先になります。

検索結果には対象期間・掲載範囲があります。処分情報が見つからないことだけで、問題が起こらないと保証されるわけではありません。会社の説明や契約内容、対応の実態と合わせて判断してください。

免許番号の括弧内の数字は免許の更新に関わる情報ですが、数字の大きさだけで担当者の能力やサービス品質は決まりません。大臣免許と知事免許の違いも、基本的には事務所を置く都道府県の範囲によるもので、優劣の等級ではありません。

免許などの基本情報を確認したうえで、自分の取引への説明、費用、活動方針、連絡の分かりやすさを比較しましょう。依頼先を選ぶために確認したい項目は、国土交通省の消費者向け案内にもまとめられています。

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トラブルを防ぐ確認と、困ったときの相談先

口頭の約束・費用・期限を記録する

取引では、口頭で聞いた内容と契約書の記載が違う、別途費用の説明が不明確、回答期限が分からないといった行き違いが問題につながります。重要な条件は、日付や相手が分かる形で記録し、正式な書類にも反映されているか確認してください。

記録するのは、価格や賃料だけではありません。設備の扱い、修繕、残置物、引渡し日、解約の条件など、自分が取引を判断するうえで重要な事項を整理します。「大丈夫だと言われた」で止めず、何について、どの条件で大丈夫なのかを確認しましょう。

不安・問題の例

契約前に確かめること

問題が起きたら残すもの

説明と物件の状態が違う

書類の記載、現地、未確認部分

写真、説明書、広告、やり取り

費用が想定より多い

項目、金額、支払先、合意の有無

見積もり、請求書、領収書、契約条項

解約したい・手付金が気になる

解約条件、期限、手付金等の性質

契約書、支払記録、申出日時

ローンや入居予定が変わった

審査・融資等の条件、連絡期限

審査の通知、契約の特約、日程の記録

引渡しや設備対応が遅れる

担当者、期限、完了条件

日程の合意、催促・回答、現状の写真

広告や現地で気になった点は、契約前の質問へつなげます。土地の境界、周辺建物による日当たり、利用上の制限なども、物件や希望する使い方に応じて確認しましょう。仲介会社の調査範囲を超える検査等が必要な場合は、誰へ依頼し、費用をどう負担するかを相談します。

契約書・説明書類・やり取りを整理する

問題が起きたら、時系列で事実を整理します。「誰が悪いか」を先に断定するより、何を説明され、何に合意し、何が起きたかを分けると、会社や相談機関へ状況を伝えやすくなります。

物件の不具合が見つかった場合も、売主の契約不適合責任と、仲介会社の調査・説明に関する責任は同じではありません。契約内容、相手の立場、発見した時期、通知の状況などによって確認が必要です。「仲介会社が必ず修理する」と一律には判断できません。

解約についても、手付解除、ローン特約による解除、契約違反を理由とする解除などでは、条件や手続きが異なります。融資が通らなかった場合に解除できるかは、特約の内容や期限などを確認してください。詳しい考え方は不動産適正取引推進機構のローン特約に関するQ&Aで確認できます。

クーリングオフも、仲介が入った取引ならすべて使える制度ではありません。宅地建物取引業法の制度は、宅建業者が自ら売主となる取引について、申込みや契約をした場所など、所定の条件の下で適用されます。個人間の売買を会社が仲介しただけで自動的に対象にはなりません。宅地建物取引業法第37条の2など、契約に応じた条件を確認する必要があります。

解約や権利行使に期限が関わる場合は、資料をそろえつつ、早めに適切な窓口へ相談しましょう。一般的な説明だけで、自分の契約の結論を決めないことが大切です。

会社の責任者・免許行政庁・相談機関へ相談する

まず担当者へ、事実と確認したいことを伝えます。回答が得られない、説明に納得できない場合は、店舗責任者や会社の相談窓口へ経緯を共有してください。その際、希望する対応も具体的にすると話を進めやすくなります。

解決が難しい場合は、内容に応じて次の窓口を検討します。窓口ごとに役割が異なり、すべての機関が返金や損害賠償を決定できるわけではありません。

確認・相談先

相談の目的

準備する情報

仲介会社の責任者・相談窓口

説明内容や対応方針の確認

担当者、日時、契約、やり取り

宅建業者の免許行政庁

宅建業法に関わる問題や業者対応の相談

会社名、免許番号、問題の経緯

消費生活センター等

消費者として契約トラブルを相談

契約書、支払記録、広告、希望する対応

不動産適正取引推進機構等の相談窓口

不動産取引の疑問や相談先の確認

取引種別、当事者の立場、関連書類

弁護士等

個別の権利関係、請求や紛争対応

契約・証拠一式、期限、相手の回答

消費者ホットライン188では、身近な消費生活相談窓口の案内を受けられます。相談は無料ですが、電話が相談窓口につながった後の通話料はかかります。受付条件や連絡方法は各窓口の公式案内を確認してください。

問題に気づいたら資料・時系列・希望対応を整理し、会社の担当者や責任者に事実と対応を確認。難しければ問題に合う行政・消費生活相談・専門家等へ。期限や緊急性がある場合は整理と並行して早期に相談する。宅建業の免許行政庁の相談窓口は損害賠償を決める機関ではない。
一般的な相談の進め方です。相談先の権限や対応範囲は異なります。宅建業の免許行政庁の相談窓口は、損害賠償を決める機関ではありません。

働く人・不動産会社向け|仲介業の仕事と必要な体制

ここからは、仲介業で働くことを考える人や、不動産会社の担当者に向けた説明です。依頼する側としては、前の章までの役割・費用・契約・会社選びを押さえたうえで、よくある質問へ進んでも構いません。

宅建業の免許と宅建士資格の違い

宅建業の免許は、事業者が宅地建物取引業を営むためのものです。宅建士は、所定の登録や宅建士証の交付を受け、重要事項説明などを担う個人の資格・立場です。

仲介会社のスタッフ全員が宅建士でなければ働けないわけではありません。ただし、事業者には専任の宅建士の設置などの義務があり、重要事項説明等は宅建士が担う必要があります。役割に応じて、誰がどの業務を行えるかを明確にしてください。

また、試験に合格したことだけで、直ちに宅建士証の提示を伴う業務を行えるわけではありません。実務で必要な登録や証の交付などは、免許行政庁等の案内で確認します。根拠は宅地建物取引業法第2条・第31条の3・第35条です。

接客・提案・調査・契約支援に求められること

仲介の仕事は、物件を多く紹介することだけではありません。顧客が何を決めたいのかを把握し、判断に必要な情報を集め、分かることと未確認のことを区別して伝える力が求められます。

売主への販売提案、買主への候補比較、貸主への募集条件の説明、借主への入居案内では、質問すべきことや説明する順番が変わります。共通の確認項目を持ちつつ、相手の事情に合わせて情報を補います。

営業活動では、初回の相談から、提案、内見、申込み、契約、引渡しまで、次に何を確認するかを整理します。単に連絡回数を増やすのではなく、顧客の疑問や未決事項を解消する連絡を設計しましょう。実務の進め方は不動産営業の仕事内容と提案のポイントでも解説しています。

購入検討客への提案・追客を整えたい仲介会社の方へ

比較しやすい候補一覧を用意し、閲覧状況を会話の参考にしながら次の提案へつなげる。Facilo購入クラウドの対応機能を資料で確認できます。

→ 提案した後の反応もわかる、購入クラウドの資料を取り寄せる

顧客情報と物件提案を組織で共有する

担当者が変わっても、顧客の希望・提案済みの候補・未回答の質問が分かる状態を作ることが大切です。個人の記憶や端末だけに頼ると、休日や異動のたびに顧客へ同じことを聞き直す原因になります。

記録には、希望条件、候補を選んだ理由、顧客の反応、確認待ちの事項、次の対応予定を残します。物件や契約の正式な書類と、営業の補足メモは区別し、どちらが最新版か分かるようにしてください。

ツールを導入するときも、入力場所、更新担当、閲覧権限、完了条件を決める必要があります。顧客が物件を見たという記録は参考になりますが、それだけで購入意思を断定せず、会話で確認しましょう。

提案内容を見返せる運用を整えたい会社の方へ

Facilo購入クラウドで、候補の共有や提案後の確認をどう行えるか、サービス資料をご覧ください。自社で必要な引継ぎ項目や、利用する権限・プランと照らして検討できます。

→ 物件提案の経緯を見返せる運用へ、購入仲介向けの資料を受け取る

業務全体を見直す場合は、不動産業務の効率化の進め方を参考に、負担の大きい作業から取り組んでください。必要な説明や確認を削るのではなく、重複入力や情報探しなどを減らし、顧客対応へ時間を配分します。

不動産仲介業についてよくある質問

仲介と不動産屋・管理会社は同じ?

「不動産屋」は一般的な呼び方で、仲介だけを指すとは限りません。同じ会社が売買・賃貸の仲介、買取、管理などを行う場合もあります。

確認したいのは会社の呼び名より、今回の取引での役割です。貸主・売主なのか、仲介なのか、代理なのかを確認し、入居後や引渡し後の問い合わせ窓口も分けて把握しましょう。管理を依頼する場合は、管理委託契約の範囲を確認します。

同じ物件を複数の会社が扱うのはなぜ?

売主や貸主が複数の会社へ募集を依頼したり、会社間で物件情報を共有して別の会社が買主・借主を探したりするためです。同じ物件を扱っていること自体で、不正な広告と決めることはできません。

ただし、広告の更新時期や掲載内容に差がある場合があります。募集状況、価格・賃料、設備、費用に違いがあれば、どれが現在の条件かを確認してください。物件名や部屋番号が似ていても、別の募集住戸である可能性もあります。

仲介を依頼すると必ず希望条件で取引できる?

必ずできるわけではありません。価格や賃料、時期、物件の状態、相手方の希望などによって調整が必要です。仲介会社は情報提供や交渉・手続きの支援を行いますが、相手がいる取引の結果を一律に保証するものではありません。

依頼前に、譲れない条件と調整できる条件を分けましょう。販売活動や物件探しが進んだ後も、実際の反応や候補を基に見直すことが大切です。根拠なく成功を保証する説明を受けた場合は、条件を具体的に確かめてください。

仲介会社を変えたいときは?

まず、現在の媒介契約や、進行中の申込み・契約、費用の取り決めを確認します。専任・専属専任で他社への重複依頼が制限されている場合や、既に紹介を受けた相手との取引が進んでいる場合は、単に窓口を変えればすべて解消するとは限りません。

担当者の変更、契約更新時の見直し、媒介契約の終了など、取引の段階に合う方法を確認してから進めましょう。不満の内容が説明不足や連絡方法なら、まず責任者へ改善を相談する方法もあります。費用や契約上の扱いに争いがある場合は、関連資料をそろえて相談窓口へ確認してください。

入居希望者への候補共有を整えたい賃貸仲介会社の方へ

Facilo賃貸クラウドは、スマホから候補を比較できるお客様専用ページを用意します。物件提案や内見希望を受け付ける機能を確認できます。

→ 借主の候補共有・内見希望をまとめる、サービス資料を請求する

不動産仲介の役割を理解して、依頼先と進め方を選ぼう

依頼する人が確認すること

不動産仲介業は、売主と買主、貸主と借主の取引成立を支援する仕事です。物件紹介に加えて、調査、条件調整、説明、契約・引渡しに向けた支援などを担います。

依頼する際は、会社の役割、支援の範囲、費用、契約条件、連絡方法を確認しましょう。物件や希望に合う経験があり、提案の根拠と注意点を説明する会社を選ぶことが大切です。分からない条件は契約前に確認し、重要な約束や支払いは記録に残してください。

仲介会社が見直せる提案・顧客対応

仲介会社にとっては、顧客が候補を比較できる情報と、次に何をすべきか分かる案内を用意することが重要です。担当者の説明に加え、顧客が自分で見返せる場や、社内で引き継げる記録を整えましょう。

不動産会社の方へ|お客様が比較し、納得して次へ進める提案を

Faciloは、不動産仲介の物件提案や顧客対応を支えるサービスです。候補を送るだけで終わらず、お客様が情報を見返し、内見や相談へ進む流れを整えられます。

  • 顧客専用ページに候補をまとめる: 複数物件を一覧や地図から比較・検討する場を用意します。
  • 閲覧状況を次の会話に生かす: 関心を持った候補を確認し、本人への質問や提案の参考にできます。
  • 内見予約リクエストを受け付ける: お客様の希望を、次の日程調整へつなげられます。

購入検討客への物件提案を見直す方は、比較・検討から次の相談へ、買主への提案を支える資料を請求するをご覧ください。

賃貸のお部屋探しを支援する方は、お部屋探しから内見へ、賃貸の物件提案を支える資料を請求するで対応機能を確認できます。利用できる機能や条件は、製品・プランにより異なります。

執筆:Facilo編集部/制度・製品情報の確認日:2026年10月8日