不動産図面の種類と見方|必要な図面の選び方・取得先・確認点

不動産仲介の基礎知識

不動産図面の種類と見方|必要な図面の選び方・取得先
目次

不動産図面は、部屋の配置を見る間取り図だけを指すものではありません。物件の概要を伝える販売・募集図面、設計や工事のための建築図面、土地や建物の登記に関する図面などがあり、目的によって必要な資料と取得先が異なります。

例えば、内見前に部屋の配置を知りたいなら広告用の間取り図が役立ちます。一方、リフォームで壁を動かせるか調べたい場合や、土地の位置・形状を確認したい場合は、別の図面や現地調査が必要です。「図面をください」とだけ頼むと、欲しい情報が載っていない資料を受け取ることもあります。

この記事では、目的別の種類、見る順番、取り寄せ先、図面がない・現況と違う場合の確認手順を解説します。売買・賃貸を検討している方は前半の4章を、不動産会社で作成や物件提案を担当する方は後半の実務も確認してください。

不動産会社の方へ。そろえた物件資料は、顧客が候補を見比べられる形で届けることも大切です。Facilo購入クラウドでは、顧客専用のマイページに物件情報をまとめて提案できます。

物件を一覧で比較できるマイページの機能を見る

不動産図面にはどんな種類がある?目的から選ぶ

必要な図面は、「何を知りたいか」から選びます。同じ建物を描いた資料でも、広告・建築・登記では載っている情報と確認できる範囲が違います。

資料名が分からなくても、目的を伝えると必要な資料を相談しやすくなります。

知りたいこと

主に確認する資料

最初の確認先

これだけでは決められないこと

価格・賃料や物件の概要を知りたい

販売図面・募集図面(マイソク)

仲介会社・管理会社など

最新の募集状況、個別条件の詳細

部屋の配置や生活動線を知りたい

広告用の間取り図

仲介会社・所有者など

家具が入る実寸、壁の構造

建物の寸法・配置・高さを調べたい

平面図・配置図・立面図・断面図など

所有者、設計・施工の関係者

工事後の現況、改修の可否

土地の地番や区画の関係を調べたい

地図・地図に準ずる図面

法務局など

現地の塀が筆界と一致するか

土地の測量内容を調べたい

地積測量図

法務局、所有者など

現況との一致や境界紛争の解決

登記上の建物の位置・形状・床面積を調べたい

建物図面・各階平面図

法務局など

居室の配置、改修後の室内設備

知りたいことに応じて、広告・建築・土地と登記の3種類の資料を選ぶ模式図
まず用途を選び、必要な資料名と確認先を絞ります。

販売図面・募集図面・間取り図:物件の概要と部屋の配置をつかむ

販売図面や募集図面は、所在地、価格や賃料、面積、交通、設備などをまとめた物件紹介資料です。不動産業界では「マイソク」とも呼ばれ、間取り図や写真を組み合わせて作られます。

間取り図は、その中で部屋の数・配置、出入口、水回り、収納などを伝える図です。「物件全体の条件を知る資料」と「部屋の配置を見る図」は、役割が重なりながらも同じものではありません。間取り図だけを受け取った場合は、価格や管理費などの条件が別資料に分かれていないか確認しましょう。

広告用の間取り図は暮らし方をイメージする入口になりますが、工事用の設計図と同じ精度・情報量があるとは限りません。細かな寸法や柱・配管の情報が必要なら、図の見た目から補わず、追加資料を依頼します。販売図面の各欄については、マイソクの見方と記載項目で詳しく解説しています。

建築の図面:寸法・構造・設備など、目的に合う図書を確認する

建築図面は、一枚ですべてを説明するものではありません。主な図面は、次のように使い分けます。

  • 平面図:建物を水平に切った形で、各階の部屋や壁、開口部などを確認する
  • 配置図:敷地内での建物の位置や、道路などとの関係を確認する
  • 立面図:建物を外側から見た形や、窓などの位置を確認する
  • 断面図:建物を縦に切った形で、床・天井の高さや上下の関係を確認する

例えば天井の高さを知りたいとき、部屋の配置だけが描かれた間取り図では足りません。国土交通省が示す設計住宅性能評価の図書でも、平面図と、床・天井の高さ等を示す断面図などは区別されています。必要な情報がどの図に載っているかは、図面の用途と記載内容を確認します。国土交通省「設計住宅性能評価のために必要な図書」

構造や設備の確認には、さらに構造図、設備図、仕様書などが必要になる場合があります。広告の間取り図に壁が描かれているだけで、「撤去できる壁」「配管を動かせる位置」と判断しないことが大切です。

土地・登記の図面:地番や建物の位置・形状を確認する

土地については、登記所に備え付ける「地図」と、地図が備え付けられるまでの間に用いられる「地図に準ずる図面」があります。どちらの資料かを確認し、「公図」という呼び方だけで精度を決めつけないようにします。不動産登記法第14条

地積測量図は、土地の面積や求積方法、筆界点間の距離などを記録する図面です。筆界は、土地が登記されたときに、その土地と隣接地との境を構成するとされた点と線を指します。現行規則には座標値や測量年月日なども定められていますが、手元の図面の記載内容を一つずつ確認します。不動産登記法第123条

建物図面は、敷地と建物の位置・形状を示すものです。登記の各階平面図には、各階の形状、建物の周囲の長さ、床面積と求積方法などが記録されます。広告の間取り図のように、洋室・キッチン・収納の配置を伝えるための図とは目的が異なります。不動産登記規則第77・82・83条

不動産会社の提案では、資料に加えて「希望条件にどう合うか」を言葉で補うと、比較の視点を伝えられます。購入クラウドには、顧客の希望や物件の特徴をもとに、おすすめコメントを作成するAI機能があります。対応はAdvanced・Enterpriseプランです。

物件を勧める理由の作成を支える機能を確認する

図面を見るときは、用途・日付・数字の前提を確認する

図面が手元に届いたら、細部を読む前に「対象物件が合っているか」「何のための資料か」「いつの状態か」をそろえます。情報量が多い図面ほど、確認したい項目を決めて読むことが大切です。

最初に対象物件・図面名・作成や更新の時点を照合する

マンションでは建物名だけでなく、棟・階・部屋番号を確認します。同じタイプの住戸でも、左右が反転していたり、改修内容が異なったりするためです。土地や登記の資料なら、所在地と地番、建物なら家屋番号など、資料に応じた識別情報を使います。

次に、図面名、作成者、作成日、修正日、受領日を見ます。受領日が新しいことと、図面が新しいことは別です。今日届いたPDFでも、内容は新築時のままかもしれません。日付がない場合は、「最新版として渡されたのか」「その後の工事を反映しているのか」を提供者に確認しましょう。

何枚かの図面を受け取った場合は、表紙だけでなく各ページの版も照合します。平面図は修正後、設備図は修正前という組み合わせでは、位置関係が合わないことがあります。ファイル名だけで最新版と判断せず、図面内の記載や受領時の説明を残すと、後で確かめやすくなります。

方位・寸法・面積を、何の数字か確かめて読む

方位は、ページの上が北とは限りません。方位記号を見てから、窓やバルコニーの位置を読みます。ただし、方位から日当たりまで確定することはできません。周囲の建物、階数、季節や時間帯も関わるため、現地や写真などを合わせて確認します。

寸法を見るときは、単位、寸法線の両端、壁の中心と内側のどちらを基準にしているかを確かめます。縮尺が書かれていても、PDFの表示や印刷で拡大縮小されることがあります。寸法記載のない広告図面に定規を当てて、家具の設置可否を決めるのは避けましょう。

面積も、土地面積・建物の延べ面積・専有面積では対象が違います。壁芯(壁の中心線を基準)・内法(壁の内側を基準)といった測り方の違いもあるため、二つの資料の数字が違うときは、対象と計算の前提を先に確認します。数字の大小だけで、どちらかを誤りと決めないことが大切です。

図面から分かることと、現地・別資料で確認することを分ける

図面に描かれている情報と、現地で確かめた事実は分けて扱いましょう。「図面にない」は「現地にもない」の証明にはなりません。

例えば、冷蔵庫を置く場所が描かれていても、希望する製品が入るとは限りません。設置スペースの幅だけでなく、扉を開く余裕、搬入経路、コンセントの位置も確認が必要です。

図面で確認すること

追加で確かめたいこと

収納や出入口の位置

扉の開閉、内部の有効寸法、使える奥行き

水回りや設備の表示

現在の設備、交換・移設の履歴

窓・バルコニーの位置や方位

眺望、採光、周囲の建物、音やにおい

土地の区画・建物の形状

現地の境界標、塀・建物との関係、変更の有無

確認事項は、内見前に質問へ変えておくと役立ちます。「この部屋は広いですか」ではなく、「幅○cmの家具を置きたいので、壁から壁までの有効寸法を確認したい」と伝えれば、必要な測定箇所が明確になります。

買主への提案では、間取りに加え、通勤や周辺施設も比較材料になります。購入クラウドでは、学区・周辺施設・ハザードマップなどを地図上で確認できます。

学区や周辺施設まで、地図で比べる機能を見る

不動産図面はどこでもらえる?資料別の取得先

取り寄せる際は、物件・資料名・用途をセットで伝えます。提出用なら、取得する前に提出先へ資料の種類と必要な形式を確認してください。

「住宅の図面一式」では、広告資料なのか設計図書なのか伝わりません。依頼先と受け取るものを整理すると、取り直しを減らせます。

欲しい資料

主な依頼先・入口

伝える情報

受け取るもの・確認点

販売・募集図面、広告用間取り図

対象物件を扱う仲介会社・管理会社

物件URL、所在地、建物名・部屋番号、知りたいこと

PDFや紙など。最新情報か確認

建築・改修の図面

所有者、設計・施工会社、管理関係者

建物、工事の時期、必要な範囲、利用目的

保有する図面の写し等。提供可能な範囲を確認

登記所の地図・図面の内容

登記情報提供サービス

所在地、地番・家屋番号、資料の種類

閲覧情報のPDF。証明書とは異なる

地図・図面証明書

法務局、登記・供託オンライン申請システム

対象不動産、証明書の種類、受取方法等

証明書。オンライン請求でも交付方法を確認

資料の目的と種類から取得先を選び、登記資料は閲覧PDFと証明書の交付を分ける手順図
オンライン請求でも、証明書の受取方法まで確認しましょう。

販売・募集図面は、対象物件を示して仲介会社へ依頼する

購入や賃借を検討している物件なら、問い合わせ先の不動産会社へ依頼するのが入口です。掲載サイトのURLと部屋番号などを添え、何を見たいかまで伝えます。

依頼文の例

「掲載されている○○マンション○号室を検討しています。内見前に部屋の配置と諸費用を確認したいため、最新の募集図面をいただけますか。家具の配置も検討したいので、寸法の分かる資料があるかも教えてください。」

寸法入りの資料がない場合は、内見時に測る箇所を相談します。先に目的を伝えておけば、追加の確認方法も検討できます。

不動産会社間ではレインズなどを通じて資料を確認する場面もありますが、レインズは一般の方が自由に売出物件を検索するシステムではありません。購入希望者は、不動産会社を通じて紹介を受けます。東日本レインズ「よくあるご質問」

売主が自身の登録情報を確認する仕組みと、一般の購入希望者による物件探しも区別が必要です。利用者ごとの違いは、レインズで見られる情報と一般の方の確認方法をご覧ください。

建築・改修の図面は、所有者や設計・施工の関係者に保有状況を確認する

建築図面を探す場合は、まず所有者の保管資料を確認します。購入時の書類、新築・改修時の契約関係書類、図面ファイルなどに分かれていることがあるため、探す対象を具体化しましょう。

見つからなければ、所有者を通じて設計者や施工会社へ保有状況を確認します。マンションの共用部分が関係する場合は、管理組合や管理会社への確認も必要です。図面が保管されていても、誰でも同じ条件で写しを受け取れるとは限りません。請求者の立場、所有者の同意、複写や再利用の条件を確認します。

また、行政で閲覧できる建築計画概要書と、建物の設計図一式は別です。例えば名古屋市の案内では、建築計画概要書に配置図等は記載されますが、平面図・立面図・日影図などは記載されないとされています。取得できる書類や対象年代、閲覧条件は、所在地を管轄する行政の案内を確認してください。名古屋市「建築計画概要書等の閲覧」

土地・登記の図面は、証明書が必要か、内容の確認かを分ける

登記関係では、次の順番で取得方法を選びます。

  1. 目的を決める:手元で内容を確認するのか、金融機関や行政などへ提出するのか
  2. 対象を特定する:土地の地番、建物の家屋番号などを確認する
  3. 資料を選ぶ:地図、地積測量図、建物図面・各階平面図など、必要な種類を決める
  4. 取得方法を選ぶ:閲覧情報で足りるか、証明書の交付を請求するかを判断する

登記情報提供サービスは、登記所が保有する情報をインターネット上で確認できる有料サービスです。地図や各種図面もPDFで提供されますが、証明文や公印等は付加されません。提出先から証明書を求められたときに、同じものとして扱わないようにします。対象となるのはコンピュータ化された情報で、提供条件や対象外の情報もあるため、利用前に公式案内を確認しましょう。登記情報提供サービスの概要

証明書が必要な場合は、地図・図面証明書の交付を請求します。オンラインでは「登記・供託オンライン申請システム」の申請用総合ソフト、または「かんたん登記・供託申請」が利用できます。オンラインで交付請求できることと、その場で証明書PDFを受け取れることは別です。地図・図面証明書の交付は送付または窓口受取となります。不動産登記手続の公式案内

初めて利用する場合は、申請者情報の登録、手続と利用方法の確認、請求、処理状況確認・手数料納付という流れを公式サイトで確認します。手数料、対象窓口、利用可能時間、受取までの予定も含めて準備し、急ぐ場合は提出期限から逆算しましょう。初めてご利用になる方へ

資料がそろった後の、買主への届け方を見直したい不動産会社の方へ。購入クラウドのサービス概要は、製品資料を請求して確認できます。図面の取得手続とは別に、提案業務に合うかを検討するための資料です。

買主への提案に使うサービスの資料を取り寄せる

図面がない・古い・現況と違うときの確認手順

図面が見つからないときや現地と合わないときは、不足・食い違いを具体化することから始めます。資料がないという事実だけで、違法な建物、取引できない物件などと判断することはできません。

まず、必要な図面の種類と、探した範囲を確認する

「図面がない」には、手元にない、依頼先が持っていない、対象の資料自体が見つからない、という異なる状態があります。どこまで探したかを区別しましょう。

例えば、仲介会社から間取り図を受け取れなくても、所有者が保有する新築時の図面があるかもしれません。反対に、広告用間取り図があるからといって、登記や改修に必要な図面までそろっているとは限りません。

物件の識別が違っていないかも確認します。建物名の変更や土地の分筆・合筆などがあれば、現在の情報だけでは過去資料と結び付けにくいことがあります。分かる範囲の経緯を添え、資料の保有者や窓口へ照会してください。登記関係では、必要な種類の図面が備え付けられているか自体を確認します。

食い違いは項目ごとに記録し、関係者へ照会する

図面と現況が違う場合は、どちらかに合わせて書き直す前に、「違う箇所・資料の日付・確認先」を記録します。

次の表は、不動産会社が確認を進めるときの記録例です。実在の物件の調査結果ではありません。

気づいた差異

比べたもの

確認先・次の確認

状態の書き方

図面では2室だが現地では1室

受領した間取り図と内見時の状態

所有者へ改修履歴と更新図面を依頼

改修時期・範囲を確認中

二つの資料で面積が違う

販売図面と登記資料

仲介担当者へ対象面積・計算方法を確認

数値の前提を照合中

設備の位置が違う

設備図と現地写真

施工関係者へ変更記録を確認

移設の経緯を確認中

土地の図と塀の位置が合わないように見える

地図・測量資料と現地

土地家屋調査士等へ資料を示して相談

図だけでは判断しない

「所有者へ照会した」ことと「回答を受けて確認できた」ことも分けます。回答日、回答者、根拠となった図面や写真をひも付ければ、担当者が変わっても経緯を追えます。確認が済む前に顧客へ伝える必要がある場合は、分かった事実と確認中の点を明示しましょう。

図面へ手書きで追記したり、PDFを修正したりしても、それだけで登記記録が変更されたり、工事の適法性が確認されたりするわけではありません。元資料を保存し、確認用の書き込みと正式な更新資料を区別します。

判断が必要な内容は、仲介会社・建築士・土地家屋調査士等へつなぐ

資料の取り寄せや取引条件の確認は仲介会社へ、構造や改修方法は建築士や設計・施工の専門家へ相談するなど、疑問の種類から相手を選びます。相談時には「どの壁を動かしたい」「どの寸法が違う」と対象を示し、元の図面と現況を分かる範囲で用意してください。

土地や建物の表示に関する登記、筆界や測量資料の確認は、土地家屋調査士に相談する分野です。日本土地家屋調査士会連合会も、図面だけでなく現地の状況等を踏まえた調査・測量を業務として説明しています。図面一枚で境界の問題が解決すると考えず、必要な調査を相談しましょう。日本土地家屋調査士会連合会「土地家屋調査士について」

提案時は図面の確認に加え、売出情報の変化にも目を配る必要があります。購入クラウドは物件の価格変更を検知し、営業担当へ通知する機能を備えています。

提案候補の価格変更を把握する仕組みを見る

【不動産会社向け】図面を作成したいときは、用途から方法を分ける

既存資料を取り寄せれば足りるのか、新しく作る必要があるのかも判断します。見やすく作り直す作業と、測量や設計で新しい根拠を得る作業は分けて考えましょう。

販売図面を作る:原情報・掲載許可・配布先をそろえる

販売図面の制作は、レイアウトを選ぶ前の情報確認が出発点です。価格・面積・設備などの出典、写真・間取り図の利用条件、配布先を整理します。自社顧客へ送る、店頭で配る、ポータルサイトに掲載する、といった利用方法が違えば、確認すべき許可も変わります。

実務では、次の順に進めると整理しやすくなります。

  1. 掲載する情報と、その確認元・確認日をそろえる
  2. 写真や図面の利用・加工・転載条件を確認する
  3. 配布先に合う形式で作成し、文字と画像の読みやすさを確認する
  4. 元資料と完成稿を照合し、価格等の更新担当と更新方法を決める

間取り図が大きくても諸費用が読めなければ、候補比較には使いにくくなります。見せたい情報と、判断に必要な情報の両方を残しましょう。具体的な記載項目や作成手順は、前述のマイソク記事で確認できます。

広告用の間取り図を作る:元図・寸法・出力形式を決める

広告用間取り図を自作・外注するときは、元になる図面と、現況の確認結果を用意します。「元図にはないが、たぶん収納だろう」といった推測で部屋や設備を足さず、不明な箇所は確認事項として戻します。

自作と外注は、修正頻度、担当者の作業時間、求める表現、納品後に編集する必要があるかで選びます。詳細は、間取り図の作成方法と自作・外注の選び方をご覧ください。

スマホアプリを使う場合も、画面上で描けるかだけでなく、対応端末、保存方法、画像・PDF等の出力、商用利用条件を確かめます。顧客へ渡す段階で必要なサイズに出せないと作り直しになるため、完成後の利用先から選びましょう。間取り作成アプリの対応端末と出力形式を比べる

登記・設計用の図面が必要:提出目的を確認して専門家へ相談する

広告用の作図ツールで見た目を整えることと、登記・設計に必要な図面を作成することは別です。提出先と用途を確かめてから、必要な調査・作成方法を決めます。

登記用の図面には法令で定める記録事項があり、設計・工事の図面にも目的に応じた情報が必要です。広告用の間取り図やAIが生成した画像を、そのまま代用できると判断しないでください。「登記のため」「この改修の検討のため」と用途を伝え、土地家屋調査士や建築士等へ相談します。

購入仲介で販売・募集図面を顧客へ届ける際には、利用条件を確認したうえで、会社情報の帯替えや提案準備を行うこともあります。こうした工程を見直したい方は、購入クラウドの製品資料でサービスを検討できます。

帯替え・提案準備を見直すために、製品資料を請求する

【不動産会社向け】確認した図面を、比較しやすい物件提案に使う

図面は、送付できたことだけで役目を終えるわけではありません。顧客が候補の違いを理解し、内見や追加確認に進めるよう、伝える情報を整えます。

更新元・受領日・利用条件をそろえてから顧客へ届ける

提案前には、情報の提供元、受領日、最新版かどうか、利用条件を確認します。受け取ったPDFをそのまま送る前に、社内メモ、個人の連絡先、顧客向けではない情報が含まれていないかも点検しましょう。

広告への転載、会社情報の帯替え、自社顧客への共有は、それぞれ利用方法が異なります。「資料を受け取れたから、どこへでも掲載できる」と扱わず、提供者との合意や媒体の条件を確認してください。

運用上は、元資料を保持し、顧客へ渡した版を区別すると更新時に役立ちます。例えばファイル名に物件名・部屋番号・受領日を含め、別の一覧に提供元と確認中の項目を記録する方法があります。社内で使う識別方法を統一し、「どの版を誰に送ったか」が分かる状態にします。

図面に、候補の違いと確認が必要な点を添える

顧客への説明では、「条件に合う理由」「ほかの候補との違い」「まだ確認が必要な点」を分けて伝えます。

以下は、二つの候補を提案する際の説明例です。

「A物件は、個室を分けて使いたいという希望に合う配置です。B物件は、リビングを中心に家族が過ごす使い方を検討できます。どちらも机の設置位置は有効寸法を確認する必要があるので、内見時に測る予定です。」

このように、希望との関係と未確認事項を添えると、顧客も次に何を確かめるか考えられます。「使いやすい間取りです」と評価だけを書くより、図面のどこを見るかが具体的になります。

複数物件を比較する場合は、価格、面積、立地、間取りなどの項目をそろえます。資料に記載のない項目は推測で埋めず、「未確認」として質問を残してください。建築・登記の専門的な判断が必要な点は、提案コメントで言い切らず、確認担当と回答予定を伝えます。

送った後の閲覧や相談内容を、次の提案に生かす

資料を送った後は、「見ましたか」だけで終えず、比較した結果を聞きます。気になった候補、見送った理由、図面では判断できなかった点が分かれば、次の資料や内見時の確認事項を絞れます。

閲覧状況が分かる仕組みを使う場合も、見た回数だけで購入意思を決めつけないようにします。家族と共有した、間取りを確認し直した、という場合もあるためです。記録は関心を聞く手がかりとし、本人の回答と合わせて判断します。

次の連絡では、顧客が確認した候補から話を始める方法もあります。購入クラウドは、物件の閲覧やお気に入りを記録し、営業担当が確認できるようにしています。

顧客が見た物件を、次の提案に生かす機能を見る

不動産図面のよくある質問

法務局で広告の間取り図を取得できますか?

法務局で扱う登記の各階平面図は、各階の形状、周囲の長さ、床面積などを記録する資料です。洋室・和室・キッチンなどの配置を知るために、広告用間取り図と同じ内容を期待して請求すると、必要な情報が得られないことがあります。

部屋の配置を見たい場合は、まず仲介会社や所有者へ広告用間取り図などを依頼します。登記上の形状や床面積を確認したい場合は、建物図面・各階平面図を選びます。記録事項は不動産登記規則第82・83条で確認できます。

住所だけで土地や建物の図面を請求できますか?

住居表示による住所と、登記上の地番・家屋番号は同じとは限りません。登記情報提供サービスでは、地番または家屋番号によって対象不動産を特定します。物件広告の住所だけを入力する前に、必要な番号を確認してください。登記情報提供サービスの利用案内

番号が分からない場合は、手元の登記関係資料を確認し、所有者や仲介会社に問い合わせます。登記所への請求に必要な情報がそろわない場合は、管轄の窓口へ確認方法を相談するとよいでしょう。

無料の図面や自分で描いた図で代用できますか?

自分用の家具配置メモなどであれば、既存資料を参考に簡単な図を描く方法もあります。ただし、実寸を確認していない部分は区別し、元資料の利用条件にも注意します。

金融機関・行政への提出や、登記・設計・工事に使う場合は、提出先や担当専門家が求める資料を先に確認してください。見た目が似ていても、証明書、測量の成果、設計図書としての条件を満たすとは限りません。無料か有料かではなく、用途を満たしているかで判断します。

必要な図面を見極め、確認できた情報を次の判断へつなげよう

不動産図面を探すときは、まず知りたいことを決め、必要な種類を選びます。物件の概要や部屋の配置なら仲介会社、建築・改修の資料なら所有者や設計・施工の関係者、土地・登記の資料なら法務局等が確認の入口です。

受け取ったら、対象物件、用途、日付、寸法や面積の前提を照合します。古い、足りない、現況と違うといった点は、その箇所と確認先を記録して解消していきましょう。図面を集める目的は、資料をそろえることだけでなく、何が分かり、何を追加確認するべきかを明らかにすることです。

不動産会社の提案では、その確認結果を顧客が比較できる形に整えることが次の仕事になります。図面の正確さを確かめる工程と、確認した情報を分かりやすく届ける工程をつなげて運用しましょう。

図面を渡した後の、比較と相談まで支える

購入仲介では、候補の資料が別々のメールに埋もれると、買主が比較し直す際に探す手間がかかります。Faciloが提供する購入クラウドは、物件提案からその後のやり取りまでを支えるサービスです。

  • 候補を一緒に見比べる:顧客専用のマイページに物件情報をまとめ、スマホからも比較・検討できるようにします
  • 暮らしの条件まで確認する:周辺施設や学区などを地図上で確認し、間取り以外の視点も提案に加えられます
  • 次の連絡の手がかりを得る:閲覧やお気に入りの記録を確認し、どの候補について話すかを考えられます

サービスの全体像から検討したい方は、購入クラウドの製品資料をご請求ください。自社の提案業務で使いたい機能を整理する際に役立ちます。

候補比較・顧客への提案を支える製品資料を取り寄せる

現在の資料の渡し方や担当者の業務を踏まえて検討したい方は、導入相談をご利用ください。図面そのものの法的・技術的な判断は関係専門家へ確認し、こちらでは購入仲介の提案業務への取り入れ方をご相談いただけます。

自社の物件提案にどう取り入れるか相談する

執筆:Facilo編集部
情報確認日:2026年10月20日