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不動産の物件管理をエクセルで効率化する方法|仲介・賃貸管理向けテンプレート付き

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目次

不動産の物件管理をエクセルで行うなら、売買仲介は「媒介期限・案件進捗」、賃貸管理は「入金管理・契約更新」が最重要の管理項目です。 エクセル管理が機能する目安は物件50件・担当者2名程度まで。それを超えるとバージョン管理の破綻や入力ミスが頻発し、システム移行の検討時期に入ります。

売買仲介と賃貸管理では管理すべき項目がまったく異なるにもかかわらず、多くの記事がこの違いを区別していません。業態に合わない項目設計のまま運用すると、入力が定着せず「作っただけで使われないエクセル」になりがちです。

本記事では、売買仲介・賃貸管理それぞれの推奨項目一覧、エクセルの関数・条件付き書式の実装例、そして無料ダウンロードできるテンプレートを提供します。さらに、エクセル管理の限界を感じたときのシステム移行の判断基準まで解説します。

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不動産の物件管理とは?仲介と賃貸管理で異なる管理対象

不動産の物件管理は業態によって管理対象が大きく異なります。 売買仲介では「物件情報の収集・整理・顧客への提案」が中心であり、賃貸管理では「入居者・収支・修繕の運用管理」が中心です。この違いを理解せずにエクセルの管理表を作ると、不要な項目が多すぎて入力が続かない、または必要な項目が抜けてトラブルになるといった問題が起きます。

観点売買仲介賃貸管理
管理の目的物件情報を整理し、顧客に最適な物件を提案する入居者・収支・建物を継続的に管理する
管理対象売出中の物件情報、媒介契約、反響・案件進捗入居者情報、賃料入金、契約更新、修繕履歴
更新頻度日次〜週次(反響対応・内見のたびに更新)月次が中心(賃料入金、更新期限のチェック)
関わる人数営業担当1〜3名が中心管理担当+オーナー+入居者の複数ステークホルダー
エクセル管理の限界が来る規模物件50件・営業3名以上管理戸数100戸・担当2名以上

エクセルで物件管理表を作成する際は、まず自社の業態に合った管理項目を選定することが最も重要です。次のセクションから、売買仲介・賃貸管理それぞれの推奨項目を具体的に解説します。

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【売買仲介向け】物件管理表に必要な項目一覧

売買仲介の物件管理表では、物件基本情報・媒介契約情報・反響と案件進捗・顧客別提案リストの4カテゴリが必要です。特に媒介更新期限の管理漏れは最も痛い失注パターンであり、条件付き書式で自動アラートを設定すべきです。 物件の基本情報だけを並べた表は、管理表ではなく単なる物件リスト。媒介更新期限の失念や案件の放置を防ぐための「アクション管理」の視点が不可欠です。

物件基本情報

物件を特定し、顧客への提案に使う基本情報です。

項目入力例備考
物件名ライオンズマンション新宿物件コードを付番すると検索性向上
所在地東京都新宿区西新宿3-1-1町名まで。番地は顧客提案時に確認
最寄駅(徒歩分)新宿駅 徒歩8分複数路線ある場合は主要路線を記載
価格(万円)5,980数値で入力(集計・ソート用)
面積(㎡)72.5壁芯面積と内法面積を区別
間取り3LDKプルダウン推奨
築年数2005年3月築年月で入力し関数で経過年数を算出
構造RC造プルダウン推奨
土地面積(㎡)120.5戸建て・土地のみ
用途地域第一種住居地域
建ぺい率・容積率60%/200%

媒介契約情報

媒介更新期限の管理漏れは、売買仲介で最も痛い失注パターンの一つです。 エクセルの条件付き書式で期限間近を自動で色分けし、「気づいたら期限切れ」を防ぎましょう。

項目入力例備考
媒介種別専任プルダウン:専属専任/専任/一般
媒介契約日2026/04/01
媒介更新期限2026/07/01条件付き書式で30日前から黄色表示
レインズ番号12345678専任・専属専任は登録義務あり
売主名田中太郎
売主連絡先090-xxxx-xxxx
査定額(万円)6,200
売出価格(万円)5,980査定額との差を確認

反響・案件進捗

物件ごとの反響数・内見数・案件ステータスを管理します。「どの物件に反響が集まっているか」「放置されている案件はないか」を一目で把握できる状態を目指します。

項目入力例備考
反響数5ポータル・自社HP等の合計
反響元SUUMO / 自社HP
内見数3
申込状況1件申込中
案件ステータス商談中プルダウン:募集中/商談中/契約予定/成約/取下げ
最終対応日2026/04/107日以上空くと黄色→14日で赤
担当者山田

顧客別 提案物件リスト(別シート推奨)

営業が複数の顧客にどの物件を提案しているかを管理するシートです。物件管理表とは別シートにし、VLOOKUPで物件情報を参照する設計にすると二重入力を防げます。

項目入力例
顧客名佐藤様ご夫婦
希望条件3LDK以上・新宿区・5,500万以内
提案物件(物件コード)A-001, A-005, A-012
提案日2026/04/08
顧客反応A-001:内見希望 / A-005:価格NG
次回アクション4/15 A-001の内見日程調整

💡 テンプレートのダウンロード: 上記の項目一覧を反映した売買仲介用の物件管理エクセルテンプレート(関数・条件付き書式設定済み)を無料で提供しています。
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【賃貸管理向け】物件管理表に必要な項目一覧

賃貸管理の物件管理表では、物件・入居者情報、賃料・入金管理、契約・更新管理、修繕・点検履歴、オーナー精算の5カテゴリが必要です。特に「賃料の入金管理」と「契約更新の期限管理」が最重要で、この2つの漏れはオーナーへの送金遅延や契約トラブルに直結します。 この2つが漏れるとオーナーへの送金遅延や契約トラブルに直結します。物件情報だけでなく、入居者・収支・修繕まで一つのファイルで管理する設計が必要です。

物件基本情報・入居者情報

カテゴリ項目備考
物件物件名・所在地・部屋番号「物件名+部屋番号」で1行
物件間取り・面積(㎡)・構造・築年月賃料設定の根拠にもなる
物件総戸数・設備(エアコン、オートロック等)
入居者入居者名・連絡先・緊急連絡先
入居者入居日・契約プラン
入居者連帯保証人・保証会社
入居者やり取り履歴・注意事項クレーム対応時に必須

賃料・入金管理

項目入力例備考
賃料(円)85,000数値入力(集計用)
共益費(円)5,000
駐車場代(円)10,000
入金日毎月27日
入金状況入金済プルダウン:入金済/未入金/一部入金/滞納/空室
滞納月数01以上は赤字表示(条件付き書式)

契約・更新管理

項目入力例備考
契約開始日2024/04/01
契約満了日2026/03/31
更新期限2026/01/31満了の2ヶ月前。条件付き書式で黄色→赤
更新料(円)85,000賃料1ヶ月分が一般的
手続きステータス更新通知済プルダウン:未着手/通知済/合意済/手続完了

修繕・点検履歴、オーナー精算

カテゴリ項目備考
修繕修繕日・内容・業者名・費用・保証期間時系列で記録。別シート推奨
点検消防点検・建物巡回の実施日と次回予定法定点検は漏れると法令違反
精算オーナー送金額・管理料・広告料月次のオーナー送金の根拠に

エクセルで設定すべき条件付き書式・プルダウンの具体例

賃貸管理表でも、売買仲介と同様に条件付き書式とプルダウンを設定すると管理精度が大幅に上がります。

設定対象設定内容具体的な設定値
入金状況(O列)プルダウン入金済 / 未入金 / 一部入金 / 滞納 / 空室
入金状況(O列)条件付き書式「滞納」→赤背景白字、「未入金」→オレンジ背景、「空室」→グレー背景
更新期限(M列)条件付き書式30日以内→黄色、期限超過→赤背景白字
滞納月数(P列)条件付き書式1以上→赤文字
間取り(E列)プルダウン1R / 1K / 1DK / 1LDK / 2K / 2DK / 2LDK / 3LDK / 4LDK / その他
手続きステータスプルダウン未着手 / 通知済 / 合意済 / 手続完了

本記事で提供している無料テンプレートには、これらの設定がすべて反映済みです。

忘れがちだが重要な管理項目

  • 駐車場の利用状況(番号・利用料・契約有無):別管理になりがちで空き把握が遅れる
  • 設備交換履歴(エアコン・給湯器等の交換日と費用):故障時の判断材料
  • クレーム対応記録(内容・対応履歴・再発防止策):同じトラブルの繰り返しを防ぐ

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物件管理表をエクセルで作成する手順【4ステップ】

物件管理表の作成手順は「①項目選定→②関数・書式設定→③入力ルール統一→④運用改善」の4ステップです。最初から完璧を目指さず、必須項目10〜15に絞って小さく始め、運用しながら追加・削除していくのが定着のコツです。 必須項目だけで小さく始め、運用しながら項目を追加・削除していく方が、使われる管理表になります。

ステップ1:業態に合った管理項目を選定する

前章の項目一覧を参考に、自社で必要な項目を選定します。ポイントは以下の3つです。

  • 必須項目は10〜15に絞る。最初から20項目以上あると入力が定着しない
  • 「入力する人」と「見る人」を意識する。営業が入力するなら入力しやすさ優先、管理者が見るなら集計しやすさ優先
  • 物件コード(管理番号)を設定する。シート間連携・検索の基盤になる

ステップ2:関数と条件付き書式を設定する

項目を決めたら、次は関数と条件付き書式で「自動で気づける仕組み」を作るステップです。具体的な関数の実装例は次のH2(関数・条件付き書式 実装例8選)で詳しく解説しますが、最低限設定すべきは以下の3つです。

  1. 媒介更新期限 or 契約更新期限のアラート(条件付き書式で期限30日前を黄色、期限超過を赤)
  2. 入金状況のハイライト(「滞納」「未入金」を赤で表示)
  3. 入力規則のプルダウン(ステータス・媒介種別・構造など選択式にして入力ミスを防止)

ステップ3:入力ルールを統一してデータ投入

エクセルの管理表は入力ルールが統一されていないと、すぐに使い物にならなくなります。最低限決めておくべきルールは以下です。

項目統一ルール例
日付形式YYYY/MM/DD(例:2026/04/13)
金額数値のみ。円・万円は列ヘッダに明記
物件名正式名称(通称・略称は備考欄)
住所都道府県から記載。番地はハイフン統一
更新タイミング毎日の業務終了時に各自が更新
更新担当物件ごとの担当者が入力責任を持つ

入力例付きの簡易マニュアルを1枚作っておくと、新人が入ったときの引き継ぎもスムーズになります。

ステップ4:運用しながら改善する

エクセル管理表は「完成したら終わり」ではなく、2〜4週間ごとに「使っていない列」「足りない列」を見直すサイクルが重要です。

  • 2週間使って一度も入力されなかった列 → 削除 or 備考欄に統合
  • 「この情報もほしい」と現場から声が出た項目 → 追加
  • 入力ミスが頻発する列 → プルダウン化 or 入力規則を追加

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物件管理エクセルに使える関数・条件付き書式【実装例8選】

物件管理エクセルで最低限設定すべきは「①期限アラート(IF+TODAY)」「②ステータスの色分け(条件付き書式)」「③プルダウン入力(データの入力規則)」の3つです。 余裕があればVLOOKUP・COUNTIF・SUMIFを追加すると集計も自動化できます。以下に必須3つ+応用5つの実装例を紹介します。 以下に物件管理で特に役立つ8つの実装例を、目的・関数・記述例のセットで紹介します。

【必須①】期限アラート:IF + TODAY

まずは最も重要な「期限が近づいたら自動で気づける仕組み」から設定しましょう。(※詳細は後述の実装例2で解説)

【必須②】ステータスの色分け:条件付き書式

「滞納」「期限超過」など注意すべきセルを自動で赤くする設定です。(※詳細は後述の実装例6・7で解説)

【必須③】プルダウン入力:データの入力規則

自由入力による表記揺れを防ぐ最も確実な方法です。(※詳細は後述の実装例8で解説)

以下、8つの実装例を具体的に紹介します。

1. VLOOKUP:物件コードから別シートの情報を自動参照

物件コードを入力するだけで、マスターシートから物件名・所在地・価格などを自動で引っ張る設定です。二重入力を防ぐ最も基本的な仕組みです。

=VLOOKUP(A2, マスター!A:E, 2, FALSE)

A2に物件コードを入力 → マスターシートのA列から検索 → 2列目(物件名)を返す。XLOOKUP関数が使える環境なら、検索列より左の値も取得でき、より柔軟です。

2. IF + TODAY:媒介期限・契約更新の自動アラート

媒介更新期限(L列)が近づいたときに、自動で「要対応」と表示する判定式です。

=IF(L2="", "", IF(L2-TODAY()<=0, "★期限切れ", IF(L2-TODAY()<=30, "▲30日以内", "○")))

残り日数に応じて3段階で表示を切り替えます。条件付き書式と組み合わせると、視覚的にもすぐ気づけます。

3. COUNTIF:ステータス別の物件件数を集計

「募集中」「商談中」「成約」など、案件ステータスごとの件数を一覧で把握します。

=COUNTIF(R:R, "募集中")

集計セルをダッシュボードのように配置すれば、今の案件状況が一目でわかります。

4. SUMIF:物件種別・エリア別の賃料合計

特定の条件に合致する物件の賃料だけを合計します。

=SUMIF(E:E, "2LDK", G:G)

間取りが「2LDK」の物件の賃料合計を算出。エリア別やオーナー別の集計にも応用できます。

5. DATEDIF:契約残日数の自動計算

契約満了日までの残日数を自動計算し、対応の優先度を判断する材料にします。

=DATEDIF(TODAY(), L2, "D")

「残り何日」がリアルタイムで表示されるため、期限管理が格段に楽になります。

6. 条件付き書式(日付):期限間近を色分け

更新期限列に条件付き書式を設定し、30日以内は黄色、期限超過は赤色で自動ハイライトします。

設定手順:

  1. 対象列を選択
  2. 「条件付き書式」→「新しいルール」
  3. 「数式を使用」を選択
  4. =AND(L2<>"", L2-TODAY()<=30, L2-TODAY()>0) → 黄色
  5. =AND(L2<>"", L2<=TODAY()) → 赤色

目視チェックをしなくても「赤いセルがあれば即対応」というルールで運用できます。

7. 条件付き書式(空欄):未入力セルのハイライト

必須項目が未入力のセルを自動でハイライトし、入力漏れを防ぎます。

数式: =ISBLANK(B2)  → 薄いオレンジで塗りつぶし

「物件名」「媒介種別」「担当者」など、空欄のままだと業務に支障が出る列に設定します。

8. データの入力規則(リスト):プルダウンで入力ミス防止

自由入力だと表記揺れ(「専任」「専任媒介」「専任媒介契約」)が起きます。プルダウンリストで選択式にするのが最も確実な対策です。

設定手順:

  1. 対象列を選択
  2. 「データ」→「データの入力規則」
  3. 「リスト」を選択
  4. 値を入力(例:専属専任,専任,一般

関数・書式の対応一覧

#目的使う機能適用列の例
1別シートからの自動参照VLOOKUP / XLOOKUP物件名・所在地
2期限の自動アラートIF + TODAY媒介更新期限
3ステータス別件数の集計COUNTIF案件ステータス
4条件別の金額合計SUMIF賃料・価格
5契約残日数の計算DATEDIF契約満了日
6期限間近の色分け条件付き書式(日付)更新期限
7未入力セルの検出条件付き書式(空欄)必須項目全般
8選択式入力データの入力規則媒介種別・ステータス

これらの関数・書式を設定済みのテンプレートを無料で提供しています。ダウンロードは記事末尾から。Excelだけでは対応しきれない顧客への物件提案・追客管理には、仲介力強化クラウドFaciloもぜひご検討ください。
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エクセルで物件管理を行う5つのメリット

エクセルで物件管理を行うメリットは、導入コストゼロ、自由なカスタマイズ、低い習熟コスト、関数による自動計算、Googleスプレッドシート併用によるクラウド化の5点です。 特に「今日から無料で始められる」点は、開業直後や少人数体制の不動産会社にとって大きなメリットです。 専用システムの導入には費用も時間もかかりますが、エクセルなら既存のPCだけで物件管理を始められます。

1. 導入コストがゼロ

エクセルはほとんどのビジネスPCに標準搭載されています。クラウド型管理システムのような月額利用料も不要で、追加の設備投資なしに管理体制を整えられます。開業したばかりの不動産会社や、まずはコストを抑えて管理を始めたい場合に最適です。

2. 自社の業務に合わせてカスタマイズできる

売買仲介・賃貸管理・事業用など、業態ごとに必要な項目はまったく異なります。エクセルなら列の追加・削除・並び替えが自由にできるため、自社の業務フローに合わせたテンプレートを作成できます。市販のシステムで「使わない機能が多い」「ほしい項目がない」といった不満を感じている場合、エクセルの柔軟性は大きなメリットです。

3. 操作の習熟コストが低い

ほとんどのスタッフがエクセルの基本操作を経験しており、新しいシステムのようにトレーニング期間を設ける必要がありません。基本的な入力操作ができればすぐに業務に参加できるため、人員の入れ替わりが多い組織でも定着しやすいです。

4. 関数・マクロで計算や判定を自動化できる

前章で紹介したように、VLOOKUP、IF、COUNTIF、条件付き書式などを活用すれば、手計算や目視チェックの多くを自動化できます。手作業による計算ミスやチェック漏れが減り、営業活動や顧客対応といった売上に直結する業務に時間を振り向けられます。

5. Googleスプレッドシートとの併用でクラウド化も可能

エクセルで作成した管理表はGoogleスプレッドシートにインポートでき、複数人の同時編集やリアルタイム共有が可能になります。「エクセルで作り込み、スプレッドシートで共有する」というハイブリッド運用は、専用システム導入前の現実的な選択肢です。ただし、マクロや一部の関数はスプレッドシートで動作しないため、事前に互換性を確認しましょう。

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エクセルで物件管理を行う7つのデメリット・限界

エクセル物件管理のデメリットは、動作低下・入力ミス・同時編集不可・バージョン管理破綻・セキュリティ不足・外部連携困難・属人化の7つです。 物件数や担当者が増えるほどこれらの問題は深刻化し、管理コストが業務を圧迫し始めます。 以下のデメリットが日常的に発生するようなら、システム移行の検討時期です。

1. データ量の増加で動作が重くなる

物件数や入居者数が増えるほどファイルサイズが大きくなり、開くのに数十秒、保存に数分かかるようになります。画像の貼り付けや複雑な関数の多用はさらに動作を遅くし、作業効率が著しく低下します。結果として更新が後回しになり、「情報が古いエクセル」が放置される悪循環に陥ります。

2. 入力ミスや転記ミスが避けられない

エクセルは手入力が中心のため、数字の誤入力、コピー&ペーストのずれ、行の取り違えといったミスが構造的に発生します。賃料の入力ミスはオーナーへの送金額に直結し、媒介期限の入力ミスは売主との信頼関係を損なう重大トラブルにつながります。入力規則である程度は防げますが、運用が徹底されなければ効果は限定的です。

3. 複数人の同時編集ができない

ローカルファイルでの運用では、一人が編集中に他のメンバーは開けない(読み取り専用になる)問題が発生します。「編集待ち」の時間ロスや、「待てないから別ファイルを作る」という分岐が起き、最新版の管理が破綻します。

4. バージョン管理が破綻しやすい

「物件管理_最新.xlsx」「物件管理_最新_v2.xlsx」「物件管理_最新_v2_山田修正.xlsx」——このようなファイルの増殖は、エクセル管理の定番トラブルです。どれが最新版かわからず、古いデータをもとに顧客対応してしまうリスクがあります。

5. セキュリティ(権限管理)に限界がある

エクセルのパスワード保護では、「閲覧はOKだが編集はNG」「特定のシートだけ閲覧可」といった細かい権限設定が困難です。顧客情報や売主の個人情報を扱う以上、ファイルの紛失・誤送信・外部からのアクセスに対する備えが必要ですが、エクセル単体では限界があります。

6. 外部ツールとの連携が困難

ポータルサイトの反響データ、会計ソフトへの入金情報、電子契約ツールの契約データなど、不動産業務では複数のツールとデータを行き来します。エクセルには自動連携機能がないため、すべてが手動転記になり、業務量が増えるほど転記ミスと工数が膨らみます。

7. 属人化する(作った人しか使えない)

関数の設計やシート構成を理解している「作った人」が退職・異動すると、管理表のメンテナンスが止まります。ドキュメントやマニュアルが整備されていないケースが多く、後任が触れないまま放置されるのはエクセル管理の典型的な末路です。

メリットデメリット
導入コストゼロデータ量増加で動作低下
カスタマイズ自由入力ミス・転記ミスのリスク
操作習熟が容易同時編集の制約
関数で自動計算バージョン管理の破綻
スプレッドシート併用可セキュリティの限界
外部ツール連携が困難
属人化リスク

エクセルの限界を感じている仲介会社の方へ。Faciloは物件情報と顧客情報を一元管理し、提案・追客・社内共有を効率化する仲介力強化クラウドです。2,578店舗以上の仲介会社に導入されています(2026年3月時点)。
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エクセルからシステムへ移行すべき5つのサイン

システム移行を検討すべきサインは「ファイル起動30秒超」「最新版迷子が月2回」「入力ミス起因のトラブル発生」「3人以上の共有」「他ツールとの手入力転記」の5つです。 3つ以上該当するなら具体的に検討する時期です。 3つ以上該当するなら、システム移行を具体的に検討する時期です。

サイン1:ファイルを開くのに30秒以上かかる

エクセルの起動が遅い=データ量がファイル性能の限界に達しているサインです。動作が重くなると更新頻度が下がり、情報の鮮度が落ちる悪循環に入ります。

サイン2:「最新版どれ?」の確認が月2回以上発生する

バージョン管理が機能していない証拠です。「確認の手間」自体は些細でも、古いデータで顧客対応するリスクは深刻です。

サイン3:入力ミスに起因するトラブルが発生した

賃料の計算間違い、更新期限の見落とし、顧客への誤った物件情報の伝達——これらが一度でも起きたら、仕組みの問題です。個人の注意力に頼る運用には限界があります。

サイン4:3人以上が同じファイルを使っている

2人までなら「声をかけ合う」運用で回りますが、3人以上になると同時編集の衝突や更新漏れが加速度的に増えます。

サイン5:他ツールとの手入力転記がある

ポータルサイトの反響データ、会計ソフトの入金情報など、別のツールからエクセルへの手入力転記が日常的に発生しているなら、自動連携できるシステムの導入で大幅に工数を削減できます。

システム移行を検討する場合のチェックリスト

システムを選ぶ前に、まずは現在のエクセルデータを整備しましょう。

  • 不要な列・使っていないシートを削除する
  • 表記揺れを統一する(物件名・住所・ステータス)
  • 最新データに更新されているか確認する
  • CSV出力してインポートテストを行う
  • 2週間程度の並行稼働期間を確保する

仲介会社向け:エクセルの次の選択肢

売買仲介・賃貸仲介の場合、エクセルでの物件管理から一歩先に進むなら、物件情報の管理と顧客への提案・共有を一元化できるツールが有効です。

Faciloは不動産仲介会社向けの仲介力強化クラウドで、2,578店舗以上の仲介会社に導入されています(Facilo実績、2026年3月時点)。顧客専用マイページで物件を一覧提案でき、どの物件を何回・何分閲覧したかまで可視化。エクセルでは実現できなかった「顧客の温度感の把握」と「提案のスピードアップ」を同時に実現します。

なお、Faciloは物件の在庫管理や契約書作成を行うツールではなく、反響対応から成約までの営業活動を支援するサービスです。基幹系の物件管理システムとは異なるレイヤーで、仲介業務の効率化を実現します。

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不動産のエクセル物件管理に関するよくある質問

Q1. エクセルの物件管理は何件まで回りますか?

物件50件・管理項目30列で約1,500行が一つの目安です。ファイルサイズが10MBを超えると動作が目に見えて遅くなり、1万行(物件200〜300件×履歴)が実用限界の目安です。ただし件数よりも「管理するデータの種類と履歴の深さ」がファイル性能への影響が大きいため、修繕履歴やオーナー精算などの履歴系データが増える賃貸管理では、物件数が少なくても早期に限界が来ることがあります。

Q2. ExcelとGoogleスプレッドシートはどちらが良いですか?

同時編集が必要ならGoogleスプレッドシート、関数・マクロの自由度を重視するならExcelです。チームが3人以上ならスプレッドシートの同時編集機能が業務効率に大きく寄与します。ただし、スプレッドシートはマクロ(VBA)が使えない、一部の関数の挙動が異なるといった制約があるため、Excelで作り込んでからスプレッドシートに移行する場合は互換性テストが必須です。

Q3. 無料のテンプレートはありますか?

本記事で売買仲介用・賃貸管理用の2パターンの物件管理エクセルテンプレートを無料で提供しています。関数・条件付き書式・プルダウン設定済みで、ダウンロード後すぐに使い始められます。

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Q4. 売買仲介と賃貸管理会社で管理項目は違いますか?

大きく異なります。売買仲介では「媒介契約の期限管理」「案件の進捗管理(反響→内見→申込→成約)」「顧客別の提案物件リスト」が重要です。一方、賃貸管理では「入居者情報」「賃料の入金管理」「契約更新の期限管理」「修繕履歴」が中心です。業態に合わない項目設計をすると、使われない管理表になりがちです。本記事のH2-2(売買仲介向け)とH2-3(賃貸管理向け)で業態別の推奨項目を解説しています。

Q5. エクセルからシステムに移行するときの手順は?

①現行データの棚卸し → ②不要な列・表記揺れの整理 → ③CSV出力 → ④移行先システムへのインポートテスト → ⑤2週間の並行稼働 の5ステップが基本です。特に「表記揺れの統一」(物件名や住所の半角/全角、ステータスの表記バラつき)をエクセル段階で解消しておかないと、インポート後に大量の手修正が発生します。

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まとめ

不動産の物件管理はエクセルで始められますが、業態(売買仲介/賃貸管理)に合った項目設計が最も重要です。

  • 売買仲介では「媒介契約の期限管理」「案件の進捗管理」が最優先
  • 賃貸管理では「賃料の入金管理」「契約更新の期限管理」が最優先
  • 関数・条件付き書式を設定すれば、期限アラートやステータス集計を自動化できる
  • ただし、物件50件・担当者3名を超えたあたりからエクセル管理の限界が見え始める

エクセルで物件管理を始めたい方は、本記事で提供している無料テンプレートをぜひ活用してください。

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