物件確認(物確)とは?電話の聞き方・確認項目と記録の残し方

営業ノウハウ

物件確認とは 確認項目と進め方
目次

物件確認(物確・ぶっかく)とは、不動産会社が、物件を取り扱う元付会社や管理会社などへ、募集状況・取引条件・紹介や内見の可否を確かめる業務です。お客様へ提案する前や、内見を調整するときなどに行います。

「空いていますか」と聞くだけでは、必要な確認が終わらない場合があります。空室でも入居者募集を止めていることがあり、紹介できても広告の掲載には別の許可が必要なことがあるためです。

この記事では、賃貸仲介を中心に、確認項目、電話の会話例、業者間サイトでの確認、記録・引き継ぎの方法を整理します。売買で追加したい確認も分けて紹介します。

物件確認(物確)とは?空室確認だけではない理由

募集状況と、紹介・広告・内見の可否を分ける

物件確認の目的は、これから案内する内容が、現時点の取り扱いと合っているかを確かめることです。物件検索サイトや図面で候補を見つけても、その情報だけで最新の状況が分かるとは限りません。

「空室」「募集中」「紹介可」「広告可」「内見可」は、同じ意味ではありません。たとえば、退去前でも募集されている物件があります。反対に、部屋が空いていても、修繕などの事情で内見や入居を待つ場合があります。

確認する状態

分かること

それだけでは分からないこと

空室・居住中

現在の利用状況

募集や申込みを受け付けているか

募集中・募集停止

新たな申込みを受ける状況

自社が紹介してよいか、条件に変更がないか

紹介可否

自社のお客様へ紹介できるか

自社サイト・ポータルなどへ広告掲載できるか

広告可否

許可された媒体・内容で掲載できるか

内見できる日時や鍵の扱い

内見可否

室内を案内できるか

希望日時が確定しているか、入居できる時期

空室、募集、紹介、広告、内見をそれぞれ独立した確認項目として並べる。空室であることから他の項目の許可は導けず、可否と条件を個別に確認する。
これは進捗の順番ではなく、別々に確認する項目の一覧です。募集していても広告掲載や内見に条件がある場合があります。

確認先は、図面や業者間サイトに記載された元付会社・管理会社など、取り扱いの窓口です。物件を探している一般の方は、利用している仲介会社へ確認を依頼すると、希望条件や日程とあわせて進められます。

確認するタイミングを、提案と案内に合わせる

候補を大量に探す段階と、お客様へ具体的に提案する段階では、必要な確認の詳しさが変わります。まず業者間サイトなどで候補を絞り、提案や内見の前に不足する情報を確認すると、同じ質問を何度も繰り返す負担を減らせます。

一度確認しても、その後に申込みや条件変更が入る可能性があります。確認した時点の情報として記録し、内見の調整や申込みの前に、必要に応じて再確認します。全国一律で「何日間は必ず有効」と扱うことはできません。

営業全体の流れにおける位置付けは不動産営業の仕事内容で、賃貸の接客工程は賃貸仲介営業の進め方で解説しています。

募集状況を確かめた後、図面の加工や送付にも時間がかかっていませんか。Faciloの賃貸クラウドでは、対応サイトからの物件情報の取り込みや自動帯替えで、提案準備を進められます。

→ 確認した賃貸物件を提案するための機能を見る

物件確認で聞く項目|賃貸と売買の違い

賃貸では、募集・条件・内見・申込みを確認する

最初に、物件名・部屋番号・所在地などで対象を特定します。同じ建物でも部屋によって条件が違うため、建物名だけで会話を進めないようにしましょう。図面の更新日や物件番号があれば、手元に用意します。

項目

質問の例

記録のポイント

募集状況

現在も募集していますか。申込みは入っていますか

募集継続・停止、申込みがある場合の受付方針

紹介可否

弊社のお客様へ紹介できますか

対象物件と回答した窓口

賃料・費用

手元の図面から条件に変更はありますか

賃料、共益費、初期費用、追加条件

入居条件

お客様の希望する条件で相談できますか

ペット、入居人数、用途など、確認が必要な事項

入居時期

入居可能時期と、前提になる手続きは何ですか

予定・確定の別、修繕や審査等の条件

内見

内見できますか。予約方法と鍵の受け渡しは?

日時の承認、集合・鍵の方法、注意事項

申込み

申込方法と必要書類を教えてください

使用するシステム、提出先、順番の扱い

広告

掲載できる媒体と、事前の承認方法は?

サイト別の許可、図面・写真の利用範囲

毎回すべてを同じ順番で聞く必要はありません。すでにサイトで確認できる項目と、今回のお客様に必要な項目を整理してから連絡すると、相手も答えやすくなります。

費用の条件に変更があった場合は、金額だけでなく、いつから適用されるか、最新の図面を取得できるかも確認します。口頭で得た変更点と古い図面を混在させたまま提案すると、説明の食い違いにつながります。

未確認の条件を「相談可」に置き換えない

「ペットの相談をしたい」という希望がある場合は、種類・頭数など、相手が判断するために必要な範囲を確認して伝えます。ただし、相談を受け付けることと、貸主が承諾することは別です。

回答が「確認します」であれば、記録も「確認中」にします。空欄や曖昧なメモを、後から「問題なし」と読み替えないようにしてください。誰がいつ回答する予定かを残すと、その後の連絡もしやすくなります。

複数の候補を紹介すると、図面がメールに散らばり、お客様が比較しにくくなることがあります。賃貸クラウドのマイページなら、提案した物件を一覧で見比べられます。

→ 賃貸物件を一覧で比較するマイページの機能を見る

売買では、販売状況と売主側の調整を加える

売買でも、販売中か、紹介できるか、価格などに変更がないかを確認します。加えて、購入申込みの状況、売主の希望条件、居住中の場合の内見調整、引渡し時期などが論点になります。

賃貸と共通する確認

売買で追加・具体化したい確認

募集中か・紹介できるか

販売継続、購入申込みの状況、紹介受付の方針

条件が変わっていないか

価格、引渡し条件、対象となる設備等の変更

内見できるか

居住者との日程調整、立ち会い、撮影の可否

資料を取得できるか

販売図面、物件の判断に必要な資料の取得可否

物件確認は、重要事項の調査や説明をすべて完了させる手続きではありません。「紹介できる」と分かったことを、法令上・契約上の懸念がないという意味に広げないようにします。

売買物件の提案を担当している方は、買主が候補を比較する環境も整えておきたいところです。購入クラウドでは、物件提案とお客様専用のマイページを使った接客を確認できます。

→ 買主への物件提案をまとめるサービスを見る

物件確認の電話のかけ方と会話例

電話の前に、対象物件と質問を手元へまとめる

電話をかける前に、会社名・担当者名、対象物件の名前と部屋番号、図面、質問事項、折り返し先を用意します。相手から「どちらの物件ですか」と聞かれたときに、住所や管理番号でも特定できる状態にしておきます。

確認先がWebでの問い合わせを指定しているなら、先にその方法を利用します。電話が必要な場合も、掲載されている回答を繰り返し聞くのではなく、不明点や変わりやすい条件に絞ると効率的です。

基本の会話例

以下は賃貸物件を確認するための仮想の会話例です。会社名・物件名・条件は例示であり、実際の募集情報ではありません。

場面

聞き方の例

名乗る

「お世話になっております。○○不動産の△△です。御社でお取り扱いの物件について確認したく、お電話しました」

物件を特定する

「○○市○○町の、サンプルマンション302号室です。現在も募集中でしょうか」

紹介可否を確かめる

「弊社のお客様へご紹介してもよろしいでしょうか。申込みがある場合の受付状況も教えてください」

条件を確認する

「手元の図面は○月○日更新のものです。賃料・初期費用などに変更はありますか」

必要条件を聞く

「お客様は○月入居を希望されています。入居可能時期はいつ頃でしょうか」

内見方法を聞く

「内見は可能でしょうか。予約の方法と、鍵の受け渡しについて教えてください」

復唱して終える

「現時点では紹介可能で、内見日時はWebで申請後にご回答いただく、という理解でよろしいでしょうか。ご対応ありがとうございました」

最後に、確定したことと、これから確認することを分けて復唱します。「紹介可能」「日時は未確定」のように整理すると、電話を終えた後の案内も明確になります。

募集終了・担当者不在・回答待ちの場合

募集が終わっている場合は、図面や提案リストの情報を更新します。お客様にすでに紹介しているなら、状況が変わったことを伝え、希望条件を踏まえて別の候補を探します。確認できていない代替物件を、その場で確実に紹介できるように案内するのは避けます。

担当者が不在なら、回答できる別の窓口があるか、折り返しが必要かを確認します。連絡先と質問を残し、社内でも回答待ちであることを共有します。同じ会社から複数人が重複して電話する状況を防ぐためです。

回答が曖昧な場合は、「まだ募集中という理解でよいか」「紹介の許可は取れているか」など、どの項目が未確定なのかを聞き直します。相手の返答をこちらの都合で補わないことが大切です。

広告掲載は、紹介の確認と分けて聞く

広告を掲載する予定がある場合は、「自社サイトと○○ポータルへの掲載は可能か」「写真や図面を利用してよいか」「事前承認が必要か」を確認します。紹介可という回答だけで、すべての媒体へ転載できるとは判断しません。

成約済みなど取引できない物件の広告は、おとり広告として問題になることがあります。掲載後も、終了や条件変更を反映する担当・手順を決めておきましょう。首都圏不動産公正取引協議会の違反事例

Web・業者間サイトで物件確認をする方法

対象物件の情報と更新時点を確認する

業者間サイトや管理会社の専用サイトでは、募集状況、条件、内見方法、申込方法などを確認できる場合があります。電話の前に必要な情報を調べられれば、質問を絞れます。

確認するときは、建物名だけでなく部屋番号や所在地を合わせます。同名の建物や、別の部屋の条件を取り違えないためです。更新日時や掲載会社、問い合わせ方法も確認してください。

確認する順番

見るところ

1 対象の特定

物件名、所在地、部屋番号、物件番号

2 募集状況

募集中、申込みあり、募集終了などの表示

3 条件

賃料、費用、入居条件、変更情報

4 案内方法

内見予約、鍵、資料の取得方法

5 不明点の確認

掲載会社の窓口、指定された連絡方法

表示されない条件は、窓口へ確認する

Webで見られることと、すべての条件が確定していることは別です。表示にない費用、特殊な入居条件、内見日時の承認などは、必要に応じて窓口へ確認します。

同じ物件が複数のサイトにある場合は、どの情報が最新かを推測で決めず、取り扱い窓口の案内を確認してください。サイトの種類や使い分けは不動産サイトの比較記事でも整理しています。

確認画面を保存する場合は、社内で許可された方法で、時点が分かる形にします。画面の保存だけで掲載許可や情報更新の義務がなくなるわけではありません。サイトの利用条件や画像の取り扱いにも従います。

確認に使う窓口を探す場合は、業者間サイトの代表サービスと使い分けを参考に、対応する物件・業務を確かめてください。

サイトで物件を確認した後、図面を加工し直してメールへ添付する作業が続いていませんか。賃貸物件の取り込み・帯替え・提案を支援する機能を、サービス紹介資料で確認できます。

→ 賃貸の提案準備を見直すための資料を請求する

確認結果を記録し、担当者へ引き継ぐ

日時・確認先・確定事項・未確認事項を残す

物件確認は、担当者が記憶しているだけでは引き継ぎに使いにくくなります。いつ、誰に、何を聞いたかを、提案する物件と結び付けて記録します。

以下は記録の仮想例です。実際の物件情報ではありません。

項目

記録例

対象物件

サンプルマンション302号室/管理番号A-000

確認日時・方法

○月○日10:15/管理会社へ電話

確認先

○○管理・△△様/連絡先は社内の指定欄

募集・紹介

確認時点では募集中、紹介可

条件変更

図面更新日○月○日から変更なしとの回答

内見

Webで希望日時を申請。承認は未了

広告

未確認。掲載前に別途確認する

次の対応

担当□□が内見を申請し、回答後に顧客へ連絡

「未確認」と「不可」を分け、次に誰が動くかまで記録します。情報がない状態を不許可と取り違えたり、逆に許可済みと扱ったりすることを防げます。

お客様へ伝える情報と、社内だけで扱う情報を分ける

社内の確認記録には、窓口の連絡先や鍵の扱いなど、そのまま顧客へ送るべきではない情報が含まれることがあります。社内メモを丸ごと転送するのではなく、お客様への案内に必要な内容を整理します。

内見希望を受け付けた場合も、管理会社などとの調整が終わってから確定連絡を行います。「希望を受け付けました」「日時が確定しました」を分けて案内すると、行き違いを減らせます。

情報が変わったら、提案先にも戻す

募集終了や条件変更が分かったときは、社内の物件リストだけでなく、すでに提案した顧客への連絡も確認します。誰へ何を送っているかが追えないと、古い条件のまま検討が進む可能性があります。

物件確認、確認日時・確認先・未確認事項と担当者の記録、顧客への提案、内見希望の受付、日程調整と確定の5段階。条件変更時は提案した相手へも連絡する。
「内見希望を受け付けた」と「内見日程が確定した」を分けます。状況が変わったときは、記録と関係者への連絡を更新します。

提案した物件への反応や、内見したいという希望を確認しやすくしておくと、次の調整へ進めやすくなります。賃貸クラウドでは、お客様のマイページから内見希望を受け付ける機能を確認できます。日時の確定は、関係者との調整と分けて運用します。

→ 物件の比較から内見希望まで進められる機能を確認する

物件確認を効率化するツールと選び方

物件情報を探す、回答する、提案するツールは役割が違う

物件確認の負担を減らすには、どちら側の作業を改善したいかを分けて考えます。仲介会社が情報を調べる作業と、管理・元付会社が問い合わせへ答える作業は別です。

サービス・仕組みの例

主な役割

導入・利用時に見る点

ITANDI BB

業者間で物件情報を検索・確認する

対象エリア・掲載物件、利用できる情報、掲載会社の案内

ITANDI 賃貸管理 物確システム(旧:ぶっかくん)

管理会社側の物件確認電話への回答を支援する

情報の更新方法、回答対象、個別確認が必要な場合の窓口

ITANDI 売買 PropoCloud 物確システム

売買物件の問い合わせ、広告許諾、資料送付などを支援する

元付側の登録・更新、広告や内見の承認条件

Faciloの賃貸クラウド

確認後の物件取り込み・帯替え・提案を支援する

対応サイト、提案方法、顧客の比較・内見希望の扱い

各社の案内:ITANDI BB、賃貸物確の導入発表・名称変更のお知らせ、売買向け物確システム

物確電話の自動応答は、掲載・管理する側が用意した情報を案内する仕組みです。利用する仲介会社が、すべての物件について同じ確認を自動化できるわけではありません。名称や提供形態、契約条件は公式窓口で確認してください。

更新と例外対応まで含めて選ぶ

効率化の判断では、電話が減るかだけでなく、必要な情報に正確にたどり着けるかを確認します。自動応答で聞けない条件があるなら、人に連絡する方法も必要です。

確認したいのは、情報を更新する担当、更新のタイミング、対象物件、問い合わせ履歴、不明点の窓口、既存システムとの重複入力です。募集終了をすぐ反映できない運用のまま受付だけ自動化しても、古い情報を広げる可能性が残ります。

Faciloの賃貸クラウドは、物件の募集状況や紹介可否を自動で確定するサービスとして案内するものではありません。確認した候補をお客様へ提案する工程を見直す場合に、取り込み・自動帯替え・マイページなどの機能を検討できます。

自社で使っている物件サイトから、どこまで取り込みと提案を進められるか。対応サイトや現在の作業を示して相談すると、導入後の流れを具体的に確認できます。

→ いま使っているサイトでの賃貸クラウドの活用を相談する

物件確認のよくある質問と、実務の確認リスト

物件確認は必ず電話で行うものですか?

必ず電話とは限りません。業者間サイト、管理会社の専用サイト、指定フォーム、自動応答など、確認先が案内する方法を使います。そこで必要事項が分からなければ、指定された窓口へ問い合わせます。

空室なら、お客様に紹介してもよいですか?

空室と紹介可否は別です。募集を受け付けているか、自社が紹介できるか、条件に変更がないかを確認します。広告へ掲載する場合は、媒体や素材の利用許可も別に確認してください。

確認後は何日間有効ですか?

一律の有効期間としては扱えません。確認した直後でも、申込みや条件変更が入る可能性があります。確認時点を記録し、提案・内見・申込みなどの段階に応じて再確認します。広告情報の更新条件も、確認先や利用媒体、適用されるルールに従います。

電話で断られたり、回答がもらえなかったりした場合は?

まず、担当窓口や問い合わせ方法が合っているかを確認します。紹介不可であれば、その物件を紹介できるように案内しないことが基本です。回答待ちなら、未確認事項と次の連絡予定を記録し、お客様にも確定前であることを伝えます。

最後に、提案前の確認を次のリストで点検しましょう。

  • 対象物件を、部屋番号や所在地まで特定した
  • 募集状況と紹介可否を確かめた
  • 図面からの条件変更と、顧客に必要な条件を確認した
  • 内見希望の受付と、日時の確定を分けた
  • 広告掲載の予定がある場合は、許可の範囲を確かめた
  • 確認日時・確認先・未確認事項・次の担当を残した

物件確認は、電話を終えることではなく、正しい情報で次の提案へ進める状態を作る業務です。

確認した物件を、待たせず、比較しやすい形で届けるために

物件確認の後に、図面の加工、PDFの作成、メール添付を繰り返しているなら、提案準備の流れも見直せます。Faciloの賃貸クラウドでは、次の機能を確認できます。

  • 対応する物件サイトから情報を取り込む
  • 図面の帯替えを自動化し、提案準備を進める
  • お客様専用のマイページに候補物件をまとめる
  • 閲覧状況や内見希望を、次の対応に生かす

募集確認の手順を残しながら、その先の提案作業をどう整えるか。Web確認の章で案内したものと同じサービス紹介資料を、社内検討にご活用ください。

→ 物件確認後の提案を見直すために、賃貸クラウドの資料を取り寄せる

執筆:Facilo編集部/製品情報の確認日:2026年10月30日