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不動産売却の流れを完全解説|費用・税金・媒介契約・失敗例まで網羅

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目次

不動産売却は、準備から引き渡しまで平均3〜6ヶ月かかり、費用は売却価格の4〜6%が目安です。売却を成功させる鍵は「適正価格の設定」と「信頼できる仲介会社選び」の2つに集約されます。本記事では、不動産売却の流れを7ステップで解説し、仲介手数料や税金などの費用、媒介契約の種類と選び方、よくある失敗パターンと対策まで、初めて売却する方にも分かるように網羅的にまとめました。マンション・戸建て・土地・相続不動産など物件タイプ別のポイントも解説しています。

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不動産売却とは?3つの売却方法と特徴

不動産を売却する方法は「仲介」「買取」「個人間売買」の3つです。それぞれ売却価格・期間・手間が大きく異なるため、自分の状況に合った方法を選ぶことが売却成功の第一歩です。

項目仲介買取個人間売買
売却価格相場通り(最も高い)相場の60〜80%交渉次第
売却期間3〜6ヶ月最短1〜2週間不確定
仲介手数料売却価格×3%+6万円+税なし(または買取保証型で発生)なし
買主探し不動産会社が行う不動産会社自身が買主自分で探す
向いている人高く売りたい人早く確実に売りたい人知人間の売買
契約不適合責任原則あり免責の場合が多い原則あり

仲介(不動産会社に依頼して売る)

不動産売却で最も一般的な方法です。不動産会社が売主の代わりに買主を探し、売買契約の成立をサポートします。市場価格で売却できるため、最も高い売却額が期待できます。

仲介のメリットは「市場の相場価格で売却できること」です。不動産会社がポータルサイトへの掲載、チラシの配布、内覧対応などの販売活動を行い、幅広い買主候補にアプローチします。

一方、デメリットは「売却までに時間がかかること」です。買主が見つかるまで平均3〜6ヶ月、物件や市況によっては1年以上かかるケースもあります。また、成約時には仲介手数料(売却価格×3%+6万円+消費税)が発生します。

買取(不動産会社に直接売る)

不動産会社が直接買い取る方法です。買主を探す必要がないため、最短1〜2週間で売却が完了します。

買取の最大のメリットは「スピードと確実性」です。転勤や離婚、相続税の納付期限など、期限が決まっている場合に適しています。内覧対応も不要で、近隣に売却を知られたくない場合にも有効です。

デメリットは「売却価格が相場の60〜80%になること」です。不動産会社は買い取った物件をリフォームして再販するため、その費用と利益分が差し引かれます。

仲介と買取を組み合わせた「買取保証」というサービスもあります。 一定期間は仲介で売却活動を行い、期間内に売れなければ不動産会社が事前に提示した価格で買い取る方法です。「高く売りたいが、期限までには確実に売りたい」という方に適しています。

個人間売買(自分で買主を探す)

仲介会社を通さず、売主と買主が直接取引する方法です。親族間や知人間の売買で選ばれることがあります。

仲介手数料がかからないメリットがある一方、売買契約書の作成、重要事項の調査、登記手続きなどをすべて自分で行う必要があります。不動産取引に関する専門知識が求められるため、一般的にはおすすめしません。

トラブル防止のために、個人間売買でも司法書士や行政書士に契約書作成を依頼することを強く推奨します。費用は5〜10万円程度です。

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不動産売却の流れ|7つのステップで完全解説

不動産売却の流れは、大きく分けて「準備」「査定・契約」「販売活動」「成約・引き渡し」の4フェーズ、全7ステップで進みます。全体の所要期間は3〜6ヶ月が目安です。

ステップ内容所要期間の目安
1売却の目的と期限を明確にする〜1週間
2相場を調べる1〜2週間
3不動産会社に査定を依頼する1〜2週間
4媒介契約を結ぶ〜1週間
5売却活動・内覧対応1〜3ヶ月
6売買契約を結ぶ1〜2週間
7決済・引き渡し・確定申告1〜2ヶ月

ステップ1: 売却の目的と期限を明確にする

売却活動を始める前に、「なぜ売るのか」「いつまでに売りたいのか」「最低いくらで売りたいのか」の3つを明確にしてください。

この3つが曖昧だと、売却活動の途中で判断がブレます。例えば、住み替えのために売却する場合、新居の購入資金を確保するための「最低売却価格」と「引き渡し期限」が決まっていなければ、価格交渉で適切な判断ができません。

売却前に決めておくべき3つのこと:

  • 売却の動機: 住み替え、相続、離婚、資金調達、転勤など
  • 売却期限: 「3ヶ月以内に売りたい」「急がないが1年以内には」など
  • 最低希望価格: 住宅ローンの残債額を確認した上で、手取りでいくら必要かを逆算

ステップ2: 相場を調べる(自分でできる3つの方法)

不動産会社に査定を依頼する前に、自分で相場を把握しておくことが重要です。相場を知らないまま査定を受けると、査定額が妥当かどうか判断できません。

自分で相場を調べる方法は3つあります。

1. 不動産情報ライブラリ(国土交通省)

国土交通省が運営する「不動産情報ライブラリ」では、実際に取引された不動産の価格情報を無料で検索できます。エリア・物件タイプ・面積などの条件で絞り込み、過去の成約価格を確認できます。

2. レインズ・マーケット・インフォメーション(REINS)

不動産流通機構が運営する「レインズ・マーケット・インフォメーション」でも成約価格を確認できます。マンション・戸建ての成約データを地域別に検索可能です。築年数や面積帯ごとのデータも表示されるため、より細かい比較ができます。

3. 不動産ポータルサイト

SUUMO、HOME'S、at homeなどのポータルサイトで、売り出し中の類似物件の価格を確認します。ただし、これは「売り出し価格」であり「成約価格」ではありません。実際の成約価格は売り出し価格から5〜10%程度下がるのが一般的です。

方法価格の種類信頼性URL
不動産情報ライブラリ成約価格国土交通省サイト
レインズ・マーケット・インフォメーション成約価格不動産流通機構サイト
ポータルサイト売り出し価格△(成約価格より5〜10%高い)SUUMO、HOME'S等

ステップ3: 不動産会社に査定を依頼する

相場を把握したら、不動産会社に査定を依頼します。査定は無料で、査定を受けたからといって必ず売却する義務はありません。

査定には「机上査定(簡易査定)」と「訪問査定」の2種類があります。

  • 机上査定: 物件の所在地、面積、築年数などのデータをもとに、過去の取引事例や市場動向から価格を算出する方法です。結果は数時間〜1日で届きます。まず大まかな価格感を知りたい段階で利用します
  • 訪問査定: 不動産会社の担当者が実際に物件を訪問し、建物の状態、周辺環境、日当たり、リフォームの有無などを確認した上で査定価格を算出する方法です。結果は1週間程度かかりますが、より正確な価格が分かります

重要なのは、複数の不動産会社(最低3社、できれば5社程度)に査定を依頼することです。 1社だけでは査定額が高いのか低いのか判断できません。複数社の査定額を比較することで、適正な価格帯が見えてきます。

査定額には通常10〜20%程度のバラツキがあります。極端に高い査定額を提示する会社には注意が必要です。高い査定額で媒介契約を取り、後から値下げを提案する「高預かり」と呼ばれる営業手法の可能性があります。

ステップ4: 媒介契約を結ぶ

依頼する不動産会社を決めたら、媒介契約を締結します。媒介契約とは、不動産会社に売却の仲介を正式に依頼する契約です。

媒介契約には「専属専任媒介契約」「専任媒介契約」「一般媒介契約」の3種類があります。それぞれの違いは後述の「媒介契約の種類と選び方」セクションで詳しく解説します。

媒介契約の期間は最長3ヶ月です。この間に売却活動を行い、契約期間満了時に更新するかどうかを判断します。

ステップ5: 売却活動・内覧対応

媒介契約を締結すると、不動産会社が売却活動を開始します。具体的には以下の活動が行われます。

  • レインズ(REINS)への登録: 不動産流通標準情報システムに物件情報を登録し、全国の不動産会社に情報を共有
  • ポータルサイトへの掲載: SUUMO、HOME'S、at homeなどに物件を掲載
  • チラシ・DMの配布: 近隣エリアへのチラシ配布やダイレクトメール送付
  • オープンハウスの開催: 内覧会を実施し、複数の購入検討者に同時に物件を見てもらう

内覧対応は売却成功を左右する重要なポイントです。 購入検討者が物件を訪問する際、第一印象が購入判断に大きく影響します。

内覧前に準備すべきこと:

  • 室内の整理整頓・不要物の処分
  • 水回り(キッチン・バスルーム・トイレ)の清掃
  • 窓を開けて換気、照明をすべて点灯
  • スリッパの用意
  • ペットがいる場合は臭い対策
  • 物件の良い点(日当たり、周辺環境等)を説明できるように準備

売却活動中は、不動産会社からの報告を必ず確認してください。 専属専任媒介なら週1回以上、専任媒介なら2週に1回以上の報告が法律で義務づけられています。問い合わせの件数、内覧の予約状況、購入検討者の反応などを把握し、必要に応じて価格や条件の見直しを検討します。

ステップ6: 売買契約を結ぶ

購入希望者が見つかったら、まず「購入申込書(買付証明書)」を受け取ります。ここに記載された希望価格や条件をもとに交渉を行い、双方が合意したら売買契約を締結します。

売買契約時の主な確認事項:

  • 売買代金と支払い方法
  • 手付金の額(売買代金の5〜10%が一般的)
  • 引き渡し日
  • 契約不適合責任(瑕疵担保責任)の範囲と期間
  • ローン特約(買主のローン審査が通らなかった場合の白紙解除条項)
  • 設備の引き渡し条件(エアコン、照明等)

売買契約時には、買主から手付金を受け取ります。手付金は売買代金の5〜10%が一般的で、契約から引き渡しまでの間に買主が契約を解除する場合は手付金を放棄、売主が解除する場合は手付金の倍額を返還する「手付解除」のルールが適用されます。

ステップ7: 決済・引き渡し・確定申告

売買契約から1〜2ヶ月後に、決済と物件の引き渡しを行います。

決済日に行うこと:

  • 残代金の受領
  • 固定資産税・管理費等の精算
  • 所有権移転登記の申請(司法書士が代行)
  • 抵当権抹消登記(住宅ローンが残っている場合)
  • 鍵の引き渡し

決済は通常、買主が利用する金融機関で行われます。売主・買主・双方の不動産会社・司法書士が同席し、1〜2時間程度で完了します。

確定申告を忘れないでください。 不動産を売却した翌年の2月16日〜3月15日に確定申告が必要です。売却で利益が出た場合は譲渡所得税を納税し、損失が出た場合でも「損益通算」の特例を利用できる可能性があるため、必ず確定申告を行ってください。

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不動産売却にかかる費用・手数料の一覧

不動産売却にかかる費用の総額は、売却価格の4〜6%が目安です。3,000万円で売却した場合、約120〜180万円の費用がかかります。最も大きな費用項目は仲介手数料で、費用全体の約6割を占めます。

費用項目金額の目安支払い時期必須/任意
仲介手数料売却価格×3%+6万円+税成約時必須(仲介の場合)
印紙税1,000円〜6万円売買契約時必須
登記費用1〜3万円決済時必須(ローンありの場合)
測量費用30〜80万円売却準備時土地・戸建てのみ
解体費用100〜300万円売却準備時古家ありの場合
リフォーム費用数十〜数百万円売却準備時任意
引っ越し費用10〜30万円引き渡し前居住中の場合
ハウスクリーニング3〜10万円内覧前任意

仲介手数料(最大の費用項目)

仲介手数料は宅地建物取引業法で上限額が定められています。売却価格が400万円を超える場合の上限額は以下の速算式で計算します。

仲介手数料の上限額 = 売却価格 × 3% + 6万円 + 消費税

売却価格仲介手数料(税込)
1,000万円39.6万円
2,000万円72.6万円
3,000万円105.6万円
4,000万円138.6万円
5,000万円171.6万円

2024年7月の法改正により、800万円以下の不動産の売買では、仲介手数料の上限が「33万円(税込)」に引き上げられました(売主・買主双方から受領可能。従来は売却価格に応じた低い上限が適用)。これは空き家や低価格物件の流通を促進するための特例で、不動産会社が低価格物件の仲介にも取り組みやすくなっています。

仲介手数料は上限額であり、交渉によって引き下げられるケースもあります。ただし、手数料を大幅に値引く会社は販売活動の質が低下するリスクがあるため、金額だけで判断しないことが重要です。

印紙税

売買契約書に貼付する収入印紙の費用です。契約金額に応じて税額が変わります。

契約金額印紙税額(軽減後)
100万円超〜500万円以下1,000円
500万円超〜1,000万円以下5,000円
1,000万円超〜5,000万円以下1万円
5,000万円超〜1億円以下3万円
1億円超〜5億円以下6万円

登記費用(抵当権抹消・司法書士報酬)

住宅ローンが残っている場合、売却時に「抵当権抹消登記」が必要です。登録免許税は不動産1個につき1,000円、司法書士への報酬は1〜2万円が相場です。合計で1〜3万円程度になります。

測量費用

土地や戸建てを売却する場合、境界が確定していないと測量が必要になることがあります。測量費用は土地の広さや境界の状況によって異なりますが、30〜80万円程度が相場です。隣地所有者の立会いが必要な「確定測量」はさらに高額になる場合があります。

解体費用・リフォーム費用

古い建物がある土地を「更地にして売る」場合は解体費用が発生します。木造住宅の解体費用は坪あたり3〜5万円が目安で、30坪の建物であれば90〜150万円程度です。

リフォームについては、売却前に大規模なリフォームを行うことは一般的にはおすすめしません。リフォーム費用を売却価格に上乗せできるとは限らず、買主の好みに合わない可能性もあるためです。最低限のクリーニングや小さな補修にとどめるのが賢明です。

費用シミュレーション(売却価格別の手取り額早見表)

売却価格仲介手数料(税込)印紙税登記費用その他費用手取り額の目安
2,000万円72.6万円1万円2万円15万円約1,909万円
3,000万円105.6万円1万円2万円15万円約2,876万円
4,000万円138.6万円1万円2万円15万円約3,843万円
5,000万円171.6万円1万円2万円15万円約4,810万円

※その他費用はハウスクリーニング・引っ越し等の概算。測量・解体が必要な場合は別途。譲渡所得税は含まず。

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不動産売却にかかる税金と節税特例

不動産売却で利益(譲渡所得)が出た場合、譲渡所得税(所得税・住民税)が課税されます。ただし、マイホームの売却には最大3,000万円の特別控除があるため、多くのケースで課税されません。

譲渡所得税の計算方法

譲渡所得税は以下の計算式で求めます。

譲渡所得 = 売却価格 −(取得費 + 譲渡費用)

  • 取得費: 購入時の価格(建物は減価償却後) + 購入時の仲介手数料・登記費用等
  • 譲渡費用: 売却時の仲介手数料・印紙税・測量費用等

取得費が不明な場合は、売却価格の5%を取得費として計算できます(概算取得費)。ただし、これは取得費が非常に低くなるため、譲渡所得が大きくなり税負担が増えます。購入時の売買契約書は必ず保管しておいてください。

3,000万円特別控除の特例

マイホーム(居住用財産)を売却した場合、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる特例です。3,000万円以内の譲渡所得であれば、税金はゼロになります。

適用条件:

  • 自分が住んでいた家屋またはその敷地であること
  • 住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること
  • 売主と買主が親子・夫婦など特別な関係でないこと
  • 前年・前々年にこの特例の適用を受けていないこと

この特例は「住宅ローン控除」との併用ができません。買い替えで新居を購入する場合、3,000万円特別控除と住宅ローン控除のどちらが有利かを比較検討してください。

所有期間による税率の違い(短期 vs 長期)

譲渡所得税の税率は、不動産の所有期間によって大きく異なります。

区分所有期間所得税率住民税率合計税率
短期譲渡所得5年以下30.63%9%39.63%
長期譲渡所得5年超15.315%5%20.315%
10年超所有の軽減税率10年超10.21%(6,000万円以下の部分)4%14.21%

注意: 所有期間は「売却した年の1月1日時点」で判定します(税法上、課税年度を統一するための基準日)。例えば、2021年4月に購入した物件を2026年11月に売却した場合、実際の所有期間は5年7ヶ月ですが、2026年1月1日時点では4年9ヶ月のため「短期譲渡所得」として課税されます。

買い替え特例・繰延べ

マイホームの買い替えでは、「特定の居住用財産の買換え特例」を利用できる場合があります。売却価格より高い価格の新居を購入した場合、譲渡所得税を将来に繰り延べられます。

ただし、あくまで「繰延べ」であり「免除」ではありません。将来、新居を売却する際に課税されます。3,000万円特別控除との併用はできないため、どちらが有利かは個別の状況によって異なります。

2026年の税制改正ポイント

2024年4月1日から相続登記の申請義務化がスタートしています。相続した不動産の名義変更を行っていない場合、相続を知った日から3年以内に登記申請しなければなりません。正当な理由なく期限を過ぎると、10万円以下の過料が科される可能性があります。

相続した不動産の売却を検討している場合は、まず相続登記が完了しているか確認してください。

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媒介契約の種類と選び方|3種類の違いを徹底比較

媒介契約とは、不動産売却の仲介を不動産会社に正式に依頼する契約です。「専属専任媒介契約」「専任媒介契約」「一般媒介契約」の3種類があり、それぞれ依頼できる会社数や報告義務、自己発見取引の可否が異なります。

項目専属専任媒介専任媒介一般媒介
依頼できる会社数1社のみ1社のみ複数社OK
自己発見取引不可
レインズ登録義務5営業日以内7営業日以内義務なし
報告義務週1回以上2週に1回以上義務なし
契約期間最長3ヶ月最長3ヶ月法律上の制限なし(実務上3ヶ月)
仲介会社のモチベーション非常に高い高い低い場合がある

専属専任媒介契約

1社の不動産会社だけに仲介を依頼する契約です。売主が自分で見つけた買主との直接取引もできません(必ず仲介会社を通す必要がある)。

メリット: 不動産会社にとって最も確実に仲介手数料を得られる契約形態のため、販売活動に最も力を入れてもらえます。週1回以上の報告義務があるため、売却活動の状況が分かりやすいです。

デメリット: 1社に依存するため、その会社の対応が悪ければ売却活動全体が停滞します。自己発見取引ができないため、知人が購入を希望した場合でも仲介手数料が発生します。

専任媒介契約

1社の不動産会社だけに仲介を依頼する契約ですが、売主が自分で見つけた買主との直接取引(自己発見取引)は可能です。

メリット: 専属専任と同様に、不動産会社のモチベーションが高い契約形態です。自己発見取引も認められるため、知人間の売買にも柔軟に対応できます。

デメリット: 1社依存のリスクは専属専任と同様です。

一般媒介契約

複数の不動産会社に同時に仲介を依頼できる契約です。

メリット: 複数社に依頼することで、より多くのチャネルで買主を探せます。特定の会社に依存するリスクがなく、対応が悪ければ別の会社に注力できます。

デメリット: 不動産会社にとっては他社に成約を取られるリスクがあるため、1件あたりの販売活動に注力しにくい面があります。報告義務がないため、活動状況が見えにくいです。

どの媒介契約を選ぶべきか?ケース別の判断基準

専属専任・専任媒介が向いている場合:

  • 初めて不動産を売却する方
  • 売却期限が決まっている方
  • 信頼できる不動産会社を1社見つけた方
  • 活動報告をしっかり受け取りたい方

一般媒介が向いている場合:

  • 人気エリア・人気物件で複数の買主候補が想定される場合
  • 複数社の対応を比較してから絞り込みたい方
  • 不動産取引の経験が豊富で、自分で状況を管理できる方

東日本不動産流通機構(東日本レインズ)の『首都圏不動産流通市場の動向(2024年)』によると、首都圏の中古マンション成約件数の約7割が専任・専属専任媒介によるものです。特に初めての売却では、報告義務がある専任媒介契約を選ぶことをおすすめします。

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不動産売却に必要な書類一覧

不動産売却では、段階ごとに異なる書類が必要です。事前に準備しておくことで、手続きがスムーズに進みます。

査定依頼時に必要な書類

書類名取得場所備考
登記簿謄本(登記事項証明書)法務局オンラインでも取得可(1通490円)
固定資産税納税通知書毎年4〜6月に届く直近のもの
物件の図面・間取り図購入時の書類なくても査定は可能
購入時の売買契約書自宅保管取得費の証明に重要

媒介契約締結時の書類

書類名取得場所備考
本人確認書類運転免許証、マイナンバーカード等
実印媒介契約書への押印
印鑑証明書市区町村役場発行から3ヶ月以内のもの

売買契約・引き渡し時の書類

書類名取得場所備考
権利証(登記済証)or 登記識別情報通知自宅保管所有権移転に必須。紛失時は司法書士に相談
固定資産評価証明書市区町村役場登録免許税の計算に使用
住民票市区町村役場登記上の住所と現住所が異なる場合
設備表・物件状況等報告書不動産会社から書式提供エアコン等の設備引き渡し条件を明記
測量図・境界確認書法務局・測量士土地・戸建ての場合
建築確認済証・検査済証自宅保管戸建ての場合
マンション管理規約・重要事項調査報告書管理組合・管理会社マンションの場合
耐震基準適合証明書検査機関該当する場合

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不動産売却で失敗しないための注意点10選

不動産売却で後悔しないために、よくある失敗パターンとその対策を10個紹介します。事前に知っておくことで、多くの失敗は回避できます。

1. 1社だけに査定を依頼する

査定額は不動産会社によって10〜20%の差が出ます。1社だけでは査定額の妥当性が判断できません。最低でも3社、できれば5社程度に査定を依頼してください。

対策: 一括査定サイトを利用すれば、複数社への依頼を一度にまとめて行えます。

2. 査定額の高さだけで仲介会社を選ぶ

「査定額が高い会社=高く売ってくれる会社」ではありません。相場より明らかに高い査定額を提示する会社は、媒介契約を取るための「高預かり」の可能性があります。結局、売れずに何度も値下げすることになり、最終的に相場以下で売却するケースも少なくありません。

対策: 査定額だけでなく「査定根拠」を確認してください。成約事例、市場動向、物件の特性をもとに論理的に説明できる会社を選びましょう。

3. 相場とかけ離れた売り出し価格を設定する

売り出し価格が相場より高すぎると、ポータルサイトでの閲覧数が伸びず、内覧にもつながりません。売り出しから時間が経つと「売れ残り物件」という印象を持たれ、さらに売れにくくなる悪循環に陥ります。

対策: 売り出し価格は相場の105〜110%程度を上限にしてください。価格交渉で5〜10%下がることを想定し、その分を上乗せした価格設定が現実的です。

4. 内覧準備を怠る

内覧で物件の印象が悪ければ、どんなに立地や条件が良くても成約にはつながりません。特に水回りの汚れ、室内の臭い、物が多すぎる状態は購入意欲を大きく下げます。

対策: プロのハウスクリーニング(費用3〜10万円)を入れることで、内覧の印象が大きく改善します。費用対効果の高い投資です。

5. 瑕疵(契約不適合)を告知しない

雨漏り、シロアリ被害、設備の故障、過去の事故(心理的瑕疵)などを告知せずに売却した場合、引き渡し後に買主から契約不適合責任を問われる可能性があります。損害賠償請求や契約解除に発展するリスクがあります。

対策: 知っている不具合は「物件状況等報告書」にすべて記載してください。告知した上で売却する方が、結果的にトラブルを防げます。

6. 住宅ローン残債を確認しない

住宅ローンが残っている不動産を売却する場合、売却代金でローンを完済し、抵当権を抹消する必要があります。売却価格がローン残債を下回る「オーバーローン」の場合、差額を自己資金で補填するか、「任意売却」を検討する必要があります。

対策: 売却活動を始める前に、金融機関にローン残債の正確な金額を確認してください。

7. 売却のタイミングを見誤る

不動産の売買には繁忙期と閑散期があります。一般的に、1〜3月は新生活に向けた需要が高まる繁忙期、7〜8月は閑散期です。ただし、市況全体の動向や金利の変動の方がはるかに大きな影響を与えるため、繁忙期にこだわりすぎる必要はありません。

対策: 売り出しから成約まで3〜6ヶ月かかることを逆算し、繁忙期の3ヶ月前(10〜12月頃)に売却活動を開始するのが理想的です。

8. 囲い込みに気づかない

「囲い込み」とは、仲介会社が売主・買主の両方から仲介手数料を得る「両手仲介」を狙い、他社からの購入申込みを拒否する行為です。売主にとっては売却機会の損失になります。

対策: レインズに物件が正しく登録されているか、売主もレインズの「売却依頼主向け確認機能」で確認できます。問い合わせ件数が極端に少ない場合や、内覧が全く入らない場合は、囲い込みの可能性を疑ってください。

9. 確定申告を忘れる

不動産売却の翌年には確定申告が必要です。利益が出た場合は納税義務があるのはもちろん、損失が出た場合でも確定申告をすることで「損益通算」による税金還付を受けられる可能性があります。

対策: 売却した年の翌年2月16日〜3月15日に確定申告を行ってください。3,000万円特別控除や買い替え特例を利用する場合も、確定申告が必須です。

10. 仲介会社との報告・連絡不足

専属専任・専任媒介では不動産会社に報告義務がありますが、一般媒介では報告義務がありません。報告を受けていても、内容を確認せずに放置していると、売却活動の問題点に気づけません。

対策: 定期的に「問い合わせ件数」「内覧件数」「内覧者の反応」「競合物件の状況」を確認してください。データに基づいた改善が売却成功の鍵です。

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不動産の種類別|売却のポイントと注意点

不動産の種類(マンション・戸建て・土地・相続不動産)によって、売却のポイントや注意点が異なります。物件タイプに応じた対策を事前に把握しておくことで、売却活動をスムーズに進められます。

マンション売却のポイント

マンション売却で重要なのは「適正な売り出し価格」と「内覧準備」です。

マンション特有の注意点:

  • 管理費・修繕積立金の滞納がないか確認する: 滞納がある場合、買主に引き継がれるため、決済前に精算が必要です
  • 管理組合への届出: 売却の事前届出が必要な管理組合もあります
  • 修繕計画を確認する: 大規模修繕の予定時期や修繕積立金の値上げ予定は、買主の判断材料になります。情報開示の準備をしておいてください
  • 階数・方角・眺望の評価: 同じマンション内でも階数や方角で数百万円の差が出ます。上層階・南向き・眺望良好な住戸は相場より高めの価格設定が可能です

東日本不動産流通機構(東日本レインズ)の『首都圏不動産流通市場の動向(2024年)』によると、中古マンションの成約件数は3年連続で増加しています。築20年以内のマンションは特に需要が高く、売却しやすい市場環境が続いています。

戸建て(一戸建て)売却のポイント

戸建て売却はマンションよりも時間がかかる傾向があります。個別性が高いため、買主の好みとのマッチングに時間を要します。

戸建て特有の注意点:

  • 境界の確定: 土地の境界が未確定の場合、売却前に確定測量が必要です。費用は30〜80万円程度で、隣地所有者との立会い・合意が必要なため1〜3ヶ月かかることがあります
  • 建物の耐震性: 1981年(昭和56年)以前に建てられた「旧耐震基準」の建物は、耐震診断や耐震補強の要否を確認してください。買主が住宅ローン控除を利用する際に耐震基準適合証明書が必要になる場合があります
  • 更地にすべきかの判断: 築年数が古く建物に価値がない場合、更地にした方が売却しやすいケースがあります。ただし、更地にすると固定資産税の軽減措置(住宅用地の特例)が適用されなくなるため、売却の見通しが立ってから解体するのが賢明です
  • 接道義務の確認: 建築基準法上の道路に2m以上接していない「再建築不可物件」は売却価格が大幅に下がります。事前に確認してください

土地売却のポイント

土地のみの売却では、建物がない分シンプルに思えますが、特有の確認事項があります。

土地特有の注意点:

  • 用途地域と建築制限の確認: 用途地域によって建てられる建物の種類や大きさが制限されます。都市計画課で確認してください
  • 地中埋設物のリスク: 以前建物があった土地では、基礎や浄化槽などの地中埋設物が残っている可能性があります。売却後に発見された場合、撤去費用の負担を求められることがあります
  • 土壌汚染の可能性: ガソリンスタンドやクリーニング店跡地など、土壌汚染の可能性がある場合は調査が必要です

相続不動産の売却

相続した不動産の売却には、通常の売却にはない手続きが必要です。

相続不動産特有の手順:

  1. 相続登記: 2024年4月1日から義務化。相続を知った日から3年以内に登記申請が必要。名義変更が済んでいない不動産は売却できません
  2. 遺産分割協議: 相続人が複数いる場合、誰が不動産を取得するかを協議し、遺産分割協議書を作成します
  3. 相続税の確認: 相続税の申告期限は相続開始から10ヶ月以内。納税資金のために売却する場合は期限を意識してください

相続空き家の3,000万円特別控除: 相続した空き家(被相続人が1人で住んでいた家屋)を売却した場合、一定の条件を満たせば譲渡所得から最大3,000万円を控除できます。2027年12月31日までの売却が対象です。耐震リフォームまたは解体して更地にすることが条件となります。

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不動産売却を成功させる仲介会社の選び方

不動産売却の成否は、仲介会社の力量に大きく左右されます。LIFULL HOME'Sが2025年に実施したマンション売却経験者500人への調査では、売却で「良かった」と感じた点の1位は「信頼できる担当者だった」(40.6%)で、「納得する価格で売却できた」(39.5%)を上回りました。査定額だけで選ぶのではなく、以下の4つの観点で総合的に判断してください。

査定根拠を丁寧に説明してくれるか

信頼できる仲介会社は、査定額の根拠を具体的に説明します。「近隣の成約事例3件を比較し、築年数と面積を補正した結果」のように、データに基づいた説明ができる会社を選んでください。

反対に、「この金額で売れますよ」とだけ言って根拠を示さない会社、相場より明らかに高い金額を提示して「うちに任せてください」と迫る会社には注意が必要です。

売却活動の報告体制が整っているか

媒介契約後の報告が「電話で一言」「メールで数行」では、売却活動の状況が把握できません。問い合わせ件数、内覧件数、内覧者の反応、競合物件との比較など、データに基づいた報告ができる会社を選んでください。

報告の頻度だけでなく「報告の質」が重要です。「今週は問い合わせが2件でした」という報告と、「今週は問い合わせが2件で、どちらも駅距離を気にしていました。近隣の競合物件が値下げしたため、来週は価格の見直しも検討しましょう」という報告では、売主にとっての価値が全く異なります。

売主専用の情報共有ツールがあるか

最近は、売主専用のマイページを提供し、売却活動の進捗をリアルタイムで共有できるツールを導入している仲介会社が増えています。ポータルサイトの反響データ、内覧のスケジュール、競合物件の情報などがオンラインで確認でき、電話やメールだけのやり取りより格段に安心感があります。

特に、活動報告書をデータで提供してくれる会社は、売却活動の透明性が高く信頼できます。

囲い込みリスクへの対策

前述の通り、囲い込みは売主にとって大きな損失です。仲介会社を選ぶ際に「囲い込みをしない方針」を明言しているかを確認してください。

具体的には、以下の質問をしてみてください。

  • 「レインズへの登録は何日以内にしてもらえますか?」
  • 「他社からの問い合わせにも対応してもらえますか?」
  • 「売却依頼主向け確認機能のIDをもらえますか?」

これらの質問に明確に回答できる会社であれば、囲い込みのリスクは低いです。

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仲介会社が売却案件で成約率を高めるために(業界向け)

ここからは、仲介会社の経営者・営業マネージャー向けに、売却案件の成約率を高めるためのポイントを解説します。当社サービスの紹介も含みますが、業界データに基づいた実務的な内容をまとめています。

売主が仲介会社に求めていること(1,002名調査より)

Faciloが2024年に実施した売主1,002名を対象とした調査では、売主が仲介会社に最も求めているのは「売却活動の透明性」と「こまめな報告」でした。

現場では「売主さんへの活動報告書、電話やメールで済ませてるけど、エビデンスが残らないんですよね」「媒介を預かった後の追客タイミングや手段が分からないんです」という声が多く聞かれます。売主の不満は、売却活動の「見えなさ」に集中しています。

報告書の作成頻度と媒介契約の継続率には明確な相関があります。データに基づいた報告を定期的に行うことで、売主の信頼を獲得し、媒介契約の継続率を高められます。

査定から媒介獲得までの転換率を高める方法

「一括査定→実査定の転換率が低いんです。他社5社と比較されてるから価格で勝負するしかなくなる」——これは多くの仲介会社が抱える共通の課題です。

価格競争から抜け出すためには、「査定額の高さ」ではなく「査定の丁寧さ」で勝負することが有効です。具体的には、以下のような施策が効果的です。

  • 競合物件レポートの提供: 査定時に近隣の競合物件情報を可視化し、「この物件との差別化ポイントは○○です」と根拠を示す
  • 販売計画書の提示: 「最初の2週間はこの価格で、反応を見て判断します」のように、具体的な販売計画を提示する
  • 売主専用マイページの事前デモ: 「媒介契約後はこのような形で活動状況を共有します」と、情報共有ツールのデモを見せることで信頼感を醸成する

活動報告の質が媒介契約の継続率を左右する

媒介契約の期間は最長3ヶ月ですが、売主が不満を感じれば更新されません。更新されない最大の理由は「何をしてくれているか分からない」という不透明感です。

「報告書作成が本当に手間で。週1で20件分の活動報告書、毎回ゼロから作ってます」という現場の声も多く聞かれます。活動報告の質を高めながら、作成の負担を減らすことが重要です。

活動報告に含めるべきデータは以下の通りです。

  • ポータルサイトの反響数(問い合わせ件数・閲覧数)
  • 内覧件数と内覧者の反応
  • 競合物件の動向(新規掲載・価格変更・成約)
  • 市場全体のトレンド
  • 次のアクションの提案

Faciloの売却クラウドで売主対応を効率化

Faciloは不動産仲介会社向けの仲介力強化クラウドで、全国1,500店舗以上に導入されています。売却クラウドでは、売主対応の効率化と品質向上を同時に実現する機能を提供しています。

主な機能:

  • 売主専用マイページ: 売却活動の進捗を売主がいつでも確認できるWebページ。問い合わせ状況、内覧予定、競合物件情報をリアルタイムに共有
  • 活動報告書AI自動生成: 定期報告書の下書きをAIが自動作成。担当者は内容を確認・修正して送信するだけで、作成時間を大幅に短縮
  • 競合物件レポート: 周辺の類似物件情報を自動収集し、レポート化。売主への提案資料として活用可能
  • 反響レポート: ポータルサイトの反響データを集約・可視化。数値に基づいた報告が手間なくできる

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不動産売却に関するよくある質問(FAQ)

不動産売却にはどのくらいの期間がかかる?

不動産売却は、売却活動の開始から引き渡し完了まで平均3〜6ヶ月です。物件の種類や立地、価格設定によって大きく異なります。人気エリアのマンションは1〜2ヶ月で成約するケースもある一方、郊外の戸建てや土地は6ヶ月以上かかることもあります。売却準備(相場調査・査定依頼)に1〜2週間、売買契約から引き渡しまで1〜2ヶ月を加えると、全体で4〜8ヶ月程度を見込んでおくのが現実的です。

住みながら売却活動はできる?

できます。住みながらの売却活動は一般的です。内覧時に在宅する必要がありますが、居住中の方が「生活のイメージ」が湧きやすいというメリットもあります。ただし、内覧前の掃除・整頓は必須です。生活感が出すぎないよう、物を減らして室内をすっきりさせることが重要です。引き渡し日は買主と調整するため、引っ越し先の準備は売買契約後に進めれば間に合います。

住宅ローンが残っていても売却できる?

売却できます。ただし、売却代金(と自己資金)でローンを完済し、抵当権を抹消する必要があります。売却価格がローン残債を上回る「アンダーローン」の場合は、決済時にローンを完済して問題なく引き渡せます。売却価格がローン残債を下回る「オーバーローン」の場合は、差額を自己資金で補填するか、金融機関と相談して「任意売却」を検討します。売却前に金融機関でローン残債の正確な金額を確認してください。

不動産売却で損した場合の税金は?

売却で損失(譲渡損失)が出た場合、譲渡所得税はかかりません。さらに、マイホームの売却で損失が出た場合は「居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」を利用できます。給与所得など他の所得と損益通算し、所得税・住民税の還付を受けられます。控除しきれない損失は翌年以降3年間繰り越せます。適用には確定申告が必須です。

築古の物件でも売却できる?

売却できます。築年数が古い物件は建物の資産価値は下がりますが、土地の価値は残ります。築30年超のマンションや築40年超の戸建ても市場で取引されています。東日本レインズのデータによると、首都圏の中古マンション成約物件の平均築年数は年々上昇しており、築古物件の需要は確実に存在します。古い物件を売却する際は、「現状渡し」「更地渡し」「リノベーション向け物件として訴求」など、物件の状態に応じた戦略を不動産会社と相談してください。

離婚時の不動産売却はどうする?

離婚に伴う不動産売却では、財産分与の取り決めが必要です。婚姻中に取得した不動産は共有財産として財産分与の対象になります。不動産の名義が夫婦の一方だけであっても、婚姻中に購入したものであれば分与対象です。売却代金からローン残債と諸費用を差し引いた金額を分割するのが一般的です。住宅ローンが残っている場合、名義変更やローンの借り換えが必要になることもあるため、金融機関への相談は早めに行ってください。

相続した不動産はいつまでに売却すべき?

法律上の売却期限はありませんが、相続登記は3年以内に行う義務があります(2024年4月施行)。相続税の申告期限は10ヶ月以内で、納税資金として売却する場合はこの期限を意識してください。また、相続空き家の3,000万円特別控除は「相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日まで」に売却する必要があります。節税の観点からは、相続後3年以内の売却が有利です。空き家のまま放置すると固定資産税の増額(住宅用地の特例が解除される)や管理コストも発生するため、売却の判断は早めに行うことをおすすめします。

不動産売却の確定申告はいつ?

不動産を売却した翌年の2月16日〜3月15日に確定申告を行います。売却で利益が出た場合は納税が必要です。損失が出た場合でも、損益通算の特例を利用するには確定申告が必須です。3,000万円特別控除、10年超所有の軽減税率、買い替え特例などの特例を適用する場合も確定申告が必要です。確定申告に必要な書類(売買契約書の写し、取得費の証明書類、仲介手数料の領収書等)は売却時に整理しておいてください。

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まとめ|不動産売却は「準備」と「仲介会社選び」で決まる

不動産売却を成功させるためのポイントを3つにまとめます。

1. 事前準備を徹底する

売却の目的・期限・最低希望価格を明確にし、自分で相場を調べてから査定を依頼してください。準備不足のまま売却活動を始めると、適正な判断ができなくなります。

2. 複数社に査定を依頼し、根拠で選ぶ

最低3社、できれば5社に査定を依頼し、査定額の「根拠」で仲介会社を選んでください。査定額の高さだけで選ぶと、結果的に損をする可能性があります。

3. 売却活動の「見える化」を重視する

仲介会社からの報告を確認し、データに基づいた改善を行うことが売却成功の鍵です。報告体制が整った仲介会社を選ぶことで、売却活動のストレスを大幅に軽減できます。

不動産売却は多くの方にとって人生で数回しかない大きな取引です。本記事で解説した流れ・費用・注意点を参考に、後悔のない売却を実現してください。

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