不動産の成約率を上げるには?計算方法・目安と賃貸営業の改善策

不動産仲介の基礎知識

不動産の成約率|計算方法と賃貸営業の改善策
目次

不動産営業の成約率を改善したいとき、まず確認したいのは「何に対する成約率か」です。同じ12件の契約でも、反響100件に対しては12%、来店40件に対しては30%になります。分母が違う数字を比べても、営業のどこに課題があるかは分かりません。

成約率は、契約数を増やすために改善する工程を見つける指標です。反響対応、希望条件の聞き取り、物件提案、内見、申込みから契約までを分けると、単に「営業力を上げる」より具体的な打ち手を考えられます。

この記事では、売買・賃貸に共通する計算方法と数字の見方を整理したうえで、賃貸仲介の改善策を詳しく紹介します。売却を依頼された物件のうち何件が売れたか、という物件単位の指標ではなく、仲介会社の顧客対応の流れを扱います。

成約率の計算条件を確認する方はこちら、賃貸営業の改善策を先に読む方はこちらから進めます。

不動産営業の成約率とは?分母をそろえて計算する

成約率とは、対象にする顧客や案件のうち、契約に至った割合です。基本の計算式は「契約数÷対象数×100」ですが、対象数をどの工程で数えるかによって意味が変わります。

反響・来店・内見からの成約率を区別する

次の表は、同じ100人の顧客を追跡し、それぞれの検討結果が確定したと仮定する架空の例です。100人から問い合わせがあり、80人と接触、40人が来店、30人が内見し、15人が申し込んで12人が契約したとします。すべて顧客単位で、一人につき一契約までとする計算例です。

表は横にスクロールできます

指標

計算

この例の結果

見ている範囲

反響からの成約率

12契約÷100反響×100

12%

問い合わせから契約まで全体

来店からの成約率

12契約÷40来店×100

30%

来店した顧客の最終結果

内見からの成約率

12契約÷30内見×100

40%

内見した顧客の最終結果

12%と30%と40%は、営業成果の良し悪しの違いではなく、分母の違いで生じています。会議やレポートでは「成約率」だけでなく「反響からの成約率」と書き、計算条件を添えましょう。表の数字は業界平均や推奨目標ではありません。

同じ架空の顧客集団の12契約を100反響で割ると12%、40来店で割ると30%、30内見で割ると40%。
同じ顧客集団を一定の追跡期間で見た架空の計算例です。業界平均や目標値ではありません。反響から来店への通過率とは区別します。

売買・売却では、どの契約を数えるかも明示する

買い仲介なら物件購入の売買契約、賃貸仲介なら賃貸借契約を成約とするなど、集計する終点を決めます。売り仲介では、売主との媒介契約を獲得した割合と、その後に物件の売買契約へ至った割合を混ぜないようにしましょう。

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業務

指標の例

混同しやすいもの

買い仲介

購入相談した顧客のうち売買契約に至った割合

内見予約、購入申込み、売買契約

賃貸仲介

部屋探しの反響顧客のうち賃貸借契約に至った割合

来店、入居申込み、審査通過、契約

売り仲介

査定・相談案件のうち媒介契約を結んだ割合

媒介獲得と、その物件の売買成約

一人の顧客が複数物件を購入する業務では、顧客数と契約件数をそのまま割ると意味が変わります。顧客単位か案件単位かを決めてから集計してください。業務の違いは不動産営業の全体像でも整理しています。

重複・取消し・期間を決めてから比較する

同じ人が電話とポータルサイトの両方から問い合わせた場合、2反響とするか1顧客とするかで率が変わります。媒体の問い合わせ件数と、名寄せ後の顧客数は、両方残したうえで使い分けると集計の経緯を追えます。

契約後の取消しも、契約成立の実績と最終的に有効な契約数を分けて記録します。毎回その場で数え方を変えると、数字の上下が実態を表さなくなります。

また、今月の契約には前月以前の問い合わせが含まれることがあります。「今月の契約数÷今月の反響数」は期間内の活動量を見る参考にはなりますが、今月問い合わせた人が何%契約したかを直接表すものではありません。

賃貸の成約までの流れを見直すなら、どの工程を仕組みで補えるかも確認してみませんか。Faciloの賃貸クラウドでは、物件の提案、顧客専用ページでの比較、内見予約のリクエストなどの機能を紹介しています。

→ 賃貸の物件提案から内見依頼まで、使える機能を見る

成約率の平均・目安をどう見ればよいか

平均より高いか低いかを知りたくても、公表された数字には業態や集計方法の違いがあります。分母・対象・期間がそろっていない平均値を、そのまま自社の達成ノルマにしないことが大切です。

比較する前に、数字の前提を確認する

成約率に影響する条件としては、扱う物件、商圏、顧客の検討期間、紹介・広告などの集客経路が考えられます。たとえば、転勤の入居期限が決まっている顧客と、住み替え時期が未定の顧客では、同じ観測期間で結果が確定するとは限りません。

外部の調査や他店舗の数字を見るときは、少なくとも次の点を確認しましょう。

  • 分母は反響、来店、内見のどれか。重複は除かれているか。
  • 分子は申込み、契約、引渡し等のどこで数えているか。
  • 売買・賃貸、個人・法人など、対象業務は何か。
  • 調査年・期間・件数・対象会社の選び方が分かるか。
  • 継続中の案件を失注として扱っていないか。

条件が示されていなければ、参考情報にとどめます。この記事では、同一条件で比較できる全国一律の成約率を置かず、自社で定義をそろえて改善する方法を紹介します。

自社の比較基準を作る

最初の基準は、同じ定義で集計した自社の過去実績です。賃貸の繁忙期と閑散期をそのまま比較するより、前年同時期も併せて確認し、媒体構成や担当者、対象顧客の変化を添えます。

担当者別の比較も、数字をランキングにする前に案件配分を見てください。新規反響中心の担当と、既存顧客や法人からの依頼が多い担当では、同じ「反響」に見えても入口が違います。低い率だけを理由に話し方の問題と決めると、改善する場所を誤ります。

目標は最終契約数から、必要な反響数と各工程の通過数を仮置きして検討します。ただし、逆算で出した値は達成を保証するものではありません。過去の件数や対応可能な工数、供給できる物件数と照らし合わせ、実行できる目標に調整します。

成約率が低い原因を、営業プロセスから見つける

成約率が下がったときは、まずどの工程で変化が起きたかを確認します。最も低い割合の工程が、自動的に最大の問題になるわけではありません。前期との変化、対象件数、顧客の事情と業務記録を合わせて判断します。

各工程の通過率を分ける

先ほどの架空の顧客集団を、直前の工程から次へ進んだ割合で見ると次のようになります。

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工程

計算

通過率

反響→接触

80÷100

80%

接触→来店

40÷80

50%

来店→内見

30÷40

75%

内見→申込み

15÷30

50%

申込み→契約

12÷15

80%

ここでの「接触」は、返信・通話等で本人とのやりとりが成立した状態と定義します。自動返信を送っただけで接触済みとすると、実際に会話できた人数が分からなくなるためです。来店を経由せず直接内見する顧客などは、別経路として記録し、存在しない工程へ無理に当てはめません。

数字の変化と、確認する記録をつなげる

表は横にスクロールできます

変化・症状

まず確認する記録

改善候補

問い合わせ後につながらない

回答までの時間、送信エラー、連絡希望、重複

回答担当・不在時の引き継ぎ、希望手段に合う連絡

来店・内見前に止まる

質問への回答、候補の有無、条件と入居時期

質問に先に答える、候補や日程を具体化

内見しても申込みに進まない

物件への評価、比較相手、残った不安、総費用

比較軸の整理、未確認事項への回答

申込み後に契約へ至らない

審査・書類・入居日の状況、辞退理由

手順・必要情報の事前案内、進捗共有

すべて担当者の努力で変えられるとは限りません。物件の募集終了、顧客の転勤中止、予算や審査条件なども分けて記録します。失注理由を「他決」「連絡不通」だけにすると、その前にどんな迷いがあったのかが見えなくなるため、把握できた範囲で補足します。

同じ条件の前期と比較し、変化した工程の業務や顧客の記録を確認して、改善候補を一つ選ぶ。
確認項目は例です。顧客層・対象物件・件数や集計方法の違いも確かめ、率の変化だけから原因や担当者の能力を断定しません。

同条件の前期と比べて、調べる工程を絞る

前期も100反響・80接触・40来店で、内見32、申込み20、契約16だったとします。今回の内見30、申込み15、契約12と比べると、内見から申込みへの割合は62.5%から50%へ変わっています。

この場合、まず内見した候補の適合度や、内見後に残った不安の記録を見る仮説が立てられます。ただし、少数件の変動、客層・時期・募集物件の違いでも数字は動きます。この表だけで「内見後の説明が原因」と断定することはできません。

調べた結果、候補比較の情報が不足していると分かったなら、比較表の渡し方を一つ変え、同じ定義で件数と率を追います。多くの施策を同時に始めると、どの変更が役立ったかを確かめにくくなります。

課題が提案前の準備にあるなら、帯替えや資料の共有方法も見直せます。賃貸クラウドでは、物件資料の帯替えや、候補を顧客へまとめて共有する機能を紹介しています。

→ 物件提案の準備を短くする仕組みを確認する

【賃貸仲介向け】反響対応・ヒアリング・提案を改善する

ここからは、賃貸の部屋探しを支える仲介営業の改善策です。速く返事をすることと、顧客の質問に答えることを両立させましょう。単に来店を勧めるだけでなく、候補の確認や費用への回答を進めることが大切です。

初動は、回答内容・連絡希望・担当体制を整える

問い合わせには、分かることを先に答え、未確認のことは確認先と回答予定を示します。「来店すれば分かります」と回答を後回しにすると、来店する前提を顧客が作れません。

社内では受付時刻、担当決定、初回回答、次の約束を記録し、不在時に誰が引き継ぐかも決めます。何分以内なら必ず成約する、一定時間を超えると必ず失注するといった共通ルールを置くより、自社の遅れがどこで発生しているかを確かめましょう。

また、メール希望の人に何度も電話するなど、手段のずれにも注意します。明確に案内を断られた場合は、連絡回数を増やして解決しようとせず、停止の意思を記録して共有します。業務全体は賃貸仲介営業の仕事の流れを参照してください。

家賃だけでなく、初期費用・入居時期・優先順位を聞く

聞き取りでは、次の項目を分けると候補選びに使いやすくなります。

表は横にスクロールできます

項目

確認例

提案への使い方

月額の予算

家賃・管理費・必要な駐車場代等を含む上限

表示家賃だけで候補を選ばない

初期費用

契約時に用意できる金額、費用の不明点

物件ごとの見積もりで照合

入居時期

希望日、現在の退去予定、動かせない事情

手続きと物件の入居可能日を確認

必須条件

譲れない条件と、その理由

代替候補を探す判断軸にする

調整できる条件

エリア・広さ等の優先順位

候補が少ないときに相談する

条件が変わったら、変更後の希望だけでなく、理由も記録します。「駅近」から「広さ重視」へ変わった背景が在宅勤務なら、作業場所や生活動線も確認する必要があるかもしれません。

質問項目を整える場合は、賃貸のヒアリングシートと記入例も参考になります。すべての項目を一度に聞くのではなく、候補選びや次の手続きに必要な順番で確認しましょう。

希望条件を聞いた後、候補の提示までに時間がかかっている会社の方へ。賃貸クラウドの資料で、物件提案や顧客との情報共有を支える機能を確認できます。業界平均の成約率をまとめた資料ではなく、製品の紹介資料です。

→ 希望条件に沿った賃貸提案のサービス資料を請求する

提案理由と懸念点を、同じ軸で比べられる形にする

「おすすめの物件を何件も送る」より、希望に合う理由が分かる情報を添えます。たとえば「Aは通勤、Bは広さを優先した候補です」と整理したうえで、総費用や入居可能時期などの共通項目を並べます。

良い点だけではなく、希望から外れる点も説明します。駅から遠い、必要な設備がない、入居希望日との調整が必要といった情報は、後で分かるほど検討のやり直しにつながります。

募集状況と条件は、掲載情報だけで確定したものとせず、必要な時点で確認します。物件を比較できる情報のまとめ方と、その情報が正しいかの確認は、どちらも欠かせません。

添付ファイルが増えて候補を見比べにくいなら、渡し方を変える方法もあります。賃貸クラウドの顧客専用マイページは、スマートフォンから候補を確認できる仕組みです。

→ 候補物件をスマホで見比べるマイページ機能を見る

【賃貸仲介向け】内見から申込み・契約への離脱を減らす

内見後の成約率を上げるには、その場で強く申込みを迫るより、顧客が判断できる状態を作ることが重要です。内見前の確認、内見後の迷いの整理、手続きの見通しを一続きで整えましょう。

内見前に、見たい物件と確認項目を合わせる

内見の段階で希望と大きく違うことが分かると、顧客も担当者も時間を使い直すことになります。訪問候補、移動方法、所要時間、確認したい設備や寸法を共有しておきましょう。

「収納が足りるか心配」であれば、採寸や荷物の大きさの確認が必要です。「通勤が不安」であれば、駅距離だけでなく、実際の移動経路を確かめたいかもしれません。図面だけで答えが出ることと、現地で見ることを分けます。

内見希望を受けた後も、管理会社等との調整や募集状況の確認が必要です。顧客が希望日時を送った段階と、予約が確定した段階を混同せず、確定内容を改めて伝えます。

候補を選んだ後の連絡を分かりやすくしたい場合、顧客のマイページから内見予約をリクエストできる機能も選択肢になります。リクエスト後の調整・確定は、自社の運用と合わせて確認してください。

→ 提案ページから内見を依頼できる仕組みを確認する

内見後は、良かった点と気になる点を聞く

「気に入りましたか」だけで終わらせず、「資料で想像したことと違った点はありますか」「決める前に確かめたいことはありますか」と尋ねます。保留理由が分かれば、追加情報の提供、別候補の検討、家族との相談など、必要な次の行動を選べます。

記録は「反応が悪かった」ではなく、「収納は好印象、夜の帰宅経路は未確認」と残すと次の担当者も対応しやすくなります。顧客がすでに結論を出して断っている場合は、理由を聞き出すために勧誘を続けないようにします。

候補の比較で迷っている場合は、当初の優先順位へ戻ります。ただし、内見したことで希望が変わることもあるため、最初に言った条件へ無理に戻すのではなく、変化を確かめましょう。

申込み・審査・契約の手順を先に案内する

申込みに進む場合は、必要な情報や書類、審査、契約、初期費用の支払い、鍵の引渡しなど、物件に応じた流れを案内します。申込みや審査通過を、そのまま契約成立として集計しないことも大切です。

必要書類や所要期間は、貸主・管理会社・契約形態によって異なります。顧客の入居希望日に間に合うと先に約束せず、関係者の確認が必要な日程を明らかにします。必要な説明や検討時間を省いて数字だけを上げようとしないでください。

Webで申し込む場合は、賃貸Web申込みの流れ・必要書類を、オンラインで重要事項説明を行う場合は、IT重説の準備と当日の流れを参考に、案内内容を整えましょう。

賃貸の条件を聞き、候補を比較できる形で示し、内見後の迷いを確かめ、本人の希望に沿って次の行動を約束する。
顧客の判断を支える接客の流れです。申込みを急がせる手順ではなく、申込みがあっても審査や契約が完了したことにはなりません。

チームで続けるための記録・目標・改善の回し方

改善を続けるには、数字を見る人と、接客をする人で同じ記録を使えることが必要です。集計の定義を固定し、件数と割合、現場で起きたことをセットで振り返りましょう。

顧客単位の履歴と、集計用の項目をそろえる

最低限の記録として、問い合わせ日・媒体・担当・希望条件・各工程の日付・失注や保留の理由・次の対応を決めます。すべて自由記述にせず、集計する項目と、顧客ごとの事情を残すメモを分けると使いやすくなります。

反響発生月ごとに同じ顧客集団を追う場合は、集計日も残します。新しい集団は検討中の人が多いため、以前の確定した集団と同じ最終成約率として比べません。「契約済み12・終了70・継続18」のように、未確定の件数が分かる表示にします。この例も集計方法を示すための架空の数字です。

媒体別に分けるときは、同じ人が複数媒体から来た場合の帰属も定義します。最初の接点なのか、今回の問い合わせなのかを混ぜず、元の履歴を残しておくことが大切です。

一つの変更を、数字と顧客の反応で振り返る

たとえば内見後の比較不足が課題なら、「各候補の良い点・懸念点・未確認事項を同じ表で渡す」と変更を具体化します。開始日、対象顧客、実施した担当者を残し、内見から申込みへの件数・率と、顧客の質問内容を確認します。

短期間に数件増えただけで成功と断定せず、季節や募集物件、媒体構成の変化も見ます。逆に率が下がっていても、反響数の増加によって契約数自体は増えている場合があります。対応時間や顧客の負担も含めて、施策を続けるかを判断しましょう。

物件提案を支援する仕組みと、顧客対応の履歴を管理するCRMは、主な役割が異なります。成約率の自動集計まで必要なら、使うシステムにどのデータが入り、どの定義で計算されるかも別に確認してください。

自社の課題が、資料作成・候補比較・内見までのやりとりにある場合は、賃貸クラウドを今の業務へどう組み込むか相談できます。どの工程を変えたいかを伝えると、必要な機能を検討しやすくなります。

→ いまの賃貸営業の流れに合うか、導入を相談したい

担当者・利用範囲・人数を決めて導入費を確認する

ツールを導入する場合は、誰が物件を登録し、誰が顧客へ提案し、不在時に誰が引き継ぐかまで決めます。新しい仕組みを追加するだけで、既存の紙・メール・表への二重入力が増えないかも確認しましょう。

費用の比較では月額だけでなく、利用人数、店舗、必要な設定や運用の変更、社内で習得する時間をそろえます。削減できる時間は、現状の作業件数と一件あたりの所要時間を測って見積もると、自社の条件で検討できます。営業成果の増加を確定利益として先に計上しないことが重要です。

利用する店舗や営業担当者の人数が整理できたら、賃貸クラウドの費用を確認できます。フォームからの見積依頼で、即時に料金を自動計算するページではありません。

→ 賃貸クラウドの利用人数に合わせた見積もりを依頼する

賃貸仲介会社の事例から、変えた業務を学ぶ

実際の導入事例は、成果の数字だけでなく、どんな課題に対して何を変えたかを読むと参考になります。他社の実績を、そのまま自社の成約率や改善幅の予測へ置き換えないようにしましょう。

山一地所が見直した、社宅営業の提案準備

山一地所の公式導入事例では、法人の社宅斡旋を担当する部署で、繁忙期に多数の依頼へ対応するため、提案準備の負荷を減らす必要があったと紹介されています。物件資料の印刷・帯付け・スキャンや、顧客向けの情報整理が課題でした。

同社は、物件を選ぶ担当者の判断を生かしながら、資料作成や情報共有を支える仕組みとしてFaciloを導入しています。候補の所在地や資料を顧客と確認しやすくすること、説明に使う情報をまとめることが、業務変更の具体例です。山一地所の公式導入事例

事例で示される契約数の目標達成率は、「契約数÷反響数」で計算する成約率とは異なります。また、法人社宅の依頼や繁忙期の運用という背景があります。一般的な賃貸仲介全体の平均や、製品だけによる効果として扱うことはできません。

自社に当てはめるなら、作業と制約を比べる

自社で検討する際は、一人あたりの対応件数、紙資料の作成量、候補の共有方法、入居までの時間的な制約を確認します。困っている作業が同じなら、同社の変更を参考に、どこから試すかを考えられます。

一方、離脱の主因が物件供給や予算との不一致にあるなら、資料作成の効率化だけでは十分でない場合があります。事例を読む際も、自社で確認した原因に戻り、必要な施策を選びましょう。

紙の資料作成にどんな負担があり、現場がどのように使い方を変えたのか。賃貸仲介の運用を見直す方は、担当者へのインタビューを確認できます。

→ 山一地所が提案準備を見直した事例を読む

不動産の成約率についてよくある質問

平均より低いと、営業に問題があるということですか?

それだけでは判断できません。まず比較する数字の定義を合わせ、そのうえで工程ごとの変化と顧客の事情を確認します。集客経路や検討時期が違う集団を比べると、対応に問題がなくても差が出ることがあります。

反響数が少ない月は、どう評価すればよいですか?

割合だけでなく件数を併記します。たとえば10件中1件の契約は10%、2件なら20%で、一件の違いが大きく見えます。複数月をまとめて見る場合も、季節や集客条件を混ぜていないか確認し、個々の対応記録から改善できることを探します。

新人とベテランを同じ成約率で比較してよいですか?

同じ指標は使えますが、担当案件の難しさや顧客構成、支援体制も合わせて見ます。評価や指導では、最終成約率だけでなく、回答の正確さ、希望の記録、約束の履行など本人が改善できる行動を確認すると、次の取り組みが具体的になります。

売買営業でも同じ計算が使えますか?

対象数に対する契約数という基本は共通です。ただし、案件単位か顧客単位か、媒介契約か売買契約か、どの期間まで追跡するかを定義します。検討期間の異なる賃貸と売買を、同じ月の率だけで比べないようにしてください。

成約率の数字から、次に改善する工程を決めよう

成約率を改善する第一歩は、分母・分子・期間をそろえることです。そのうえで、反響から接触、来店、内見、申込み、契約までのどこに変化があるかを確かめ、顧客の記録と業務の実態から改善候補を選びます。

数字を上げるために顧客を急がせるのではなく、判断に必要な情報を届け、手続きの不明点を減らすことから始めましょう。一つの工程を変えたら、同じ定義で件数と率を追い、現場で使い続けられるかも確認します。

賃貸の提案準備と、顧客の比較しやすさを一緒に見直しませんか

Faciloの賃貸クラウドは、候補を用意する営業担当者と、住まいを選ぶ顧客のやりとりを支援します。

  • 提案資料を準備する: 物件資料の帯替えなど、提案前の作業を支援。
  • 候補を比較する: 顧客専用マイページで物件をまとめて共有。
  • 検討状況を確認する: 閲覧履歴を、次の提案やフォローを考える材料に。

資料作成に時間がかかる、候補が分散して比較しにくい、内見までのやりとりを整えたい会社の方は、製品資料をご確認ください。フォームに情報を入力して請求する、賃貸クラウドのサービス資料です。

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執筆:Facilo編集部/情報確認日:2026年10月16日