不動産登記とは?種類・手続き・費用と義務化の期限をわかりやすく解説

不動産仲介の基礎知識

不動産登記 種類・手続き・費用
目次

不動産登記とは、土地・建物の所在地や面積、所有者、抵当権などを公の記録に示す制度です。購入・相続・新築・引っ越しなど、起きた出来事によって必要な登記が変わります。

まず区別したいのは、「今の登記情報を調べること」と「登記を新たに申請・変更すること」です。情報を取得しただけでは名義は変わらず、市区町村に転居届を出しただけでも不動産登記が即座に書き換わるわけではありません。

2026年11月2日時点の制度を基に、基本の判断から相談先まで整理します。

不動産登記とは?土地・建物と権利を記録する制度

不動産登記は、「どのような土地・建物か」と「誰がどのような権利を持つか」を公示し、取引の安全と円滑を支える制度です。登記記録を調べることで、売主として説明を受けた人と登記上の所有者が一致するか、担保に入っているかなどを確認できます。不動産登記法1条

土地・建物の状況と権利を公示する

土地の所在・地番・地目・地積、建物の所在・家屋番号・構造・床面積などを記録する部分を「表題部」といいます。所有権や抵当権などを記録するのが「権利部」です。現在は多くの登記記録がコンピュータで管理されており、その内容を証明する書面として登記事項証明書を取得できます。

例えば住宅を買う場合、土地の名義と建物の名義をそれぞれ確認します。同じ場所にある土地と建物でも、所有者が同じとは限りません。また、住宅ローンなどの担保となっていれば、抵当権の記録も確認対象になります。東京司法書士会「不動産登記とはなんですか?」

登記をする目的と効力

不動産を取得したことを、取引の相手以外の第三者に主張するうえで、登記は重要です。民法177条は、不動産に関する物権の取得・喪失・変更について、登記がなければ第三者に対抗できないことを定めています。民法177条

例えば購入後の名義変更を後回しにすると、別の人が権利を主張した場面などで問題になり得ます。ただし、「登記がなければ売買契約そのものが必ず無効」「登記に名前があれば真の所有者であることまで国が保証する」という意味ではありません。契約の有効性や第三者との権利関係は、具体的な事情によって判断が必要です。

調べる手続きと申請する手続きは異なる

目的

すること

その結果

現在の所有者・権利を確認したい

登記事項証明書の請求、登記情報提供サービスの利用

記録されている内容を確認できる

購入・相続などの内容を記録したい

必要書類を用意して登記を申請する

審査を経て登記記録に反映される

確認のための証明書請求をしただけでは、名義変更などの申請義務を果たしたことにはなりません。自分が何を知りたいのか、どの変更を記録する必要があるのかを分けて考えましょう。

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登記の知識とあわせて、日々の物件提案や顧客への連絡も整えたい方へ。Faciloでは、業務別のサービスと、顧客マイページなどの使い方を紹介しています。

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不動産登記の種類と必要になる場面

不動産登記は、大きく「表示に関する登記」と「権利に関する登記」に分かれます。一つの出来事で複数の登記が必要になることもあるため、名前だけでなく、何を記録する手続きかを確認しましょう。

表示に関する登記と権利に関する登記

表示に関する登記は、新築した建物の存在・構造・面積を記録したり、解体した建物の記録を閉じたりする手続きです。土地の分筆や地目の変更などもこちらに含まれます。

権利に関する登記は、所有者や持分、担保などを記録する手続きです。売買・相続による所有権の移転、住宅ローンに伴う抵当権の設定、完済後の抵当権の抹消などが代表例です。

表題部にも所有者が記録される場合がありますが、これは権利部に初めて所有権を記録する「所有権保存登記」と同じではありません。新築時は、物理的な状況の記録と権利の記録を分けて進めます。

表示に関する登記は土地や建物の所在・面積・構造など、権利に関する登記は所有権や担保権などを扱う。新築の表題登記と所有権保存、購入や相続の所有権移転、ローン完済後の抵当権抹消を例示する。
登記の種類と代表的な場面を整理しています。案件によって必要な登記や順序は異なり、表の場面と登記が必ず一対一になるわけではありません。

購入・新築・相続・住所変更を場面別に整理

起きたこと

主な登記

何を記録・変更するか

建物を新築した

建物表題登記、所有権保存登記

建物の存在・構造・面積と、初めての所有権

土地や中古建物を購入した

所有権移転登記

売主から買主への所有権の移転

不動産を相続した

相続による所有権移転登記

亡くなった人から取得した相続人への移転

贈与で取得した

贈与による所有権移転登記

贈与した人から受けた人への移転

所有者の住所・氏名等が変わった

所有権登記名義人の住所・氏名等変更登記

同じ所有者の住所や氏名など

不動産を担保に融資を受ける

抵当権設定登記など

金融機関などの担保権

ローンを完済した

抵当権抹消登記

登記された担保権の抹消

建物を取り壊した

建物滅失登記

建物がなくなったこと

増築などで床面積・構造等が変わった

建物表題部変更登記

登記と現況の変更点

これは代表的な場面の整理です。未登記の建物を取得する場合、共有持分を取得する場合、マンションを取得する場合などは、現在の登記状態や権利に応じて必要な手続きが変わります。実際の申請では、法務局の登記申請書様式で該当する手続きを確認してください。

保存・移転、設定・抹消を取り違えない

「所有権保存」は、その不動産について初めて所有権の登記をすることです。「所有権移転」は、既に登記されている所有権が別の人へ移ることです。新築住宅を買うケースでも、売主側の登記状況によって手続きが異なるため、「新築購入なら必ず保存」とは決めつけません。

抵当権の設定・抹消は所有者の変更とは別です。ローンを完済しても、登記記録の抵当権が自動的に消えるわけではありません。金融機関から届く関係書類を確認し、抹消の申請を進めます。買い替えの決済などでは複数の登記が関係するため、司法書士や金融機関と順序を調整します。

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購入・売却・賃貸など、扱う業務によって顧客対応の進め方も変わります。Faciloのサービス資料は、希望する業務・製品を選び、連絡先を入力して請求できます。

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登記情報を調べる方法と登記記録の見方

提出用の証明書が必要なら登記事項証明書、まず記録の内容を確認したいなら登記情報提供サービスが選択肢になります。何を取得するかを決める前に、提出先が求める書類や情報の範囲を確認しましょう。

登記事項証明書と登記情報提供サービスを使い分ける

方法

受け取るもの

主な使いどころ

注意点

法務局で証明書を請求

登記事項証明書

金融機関・行政機関などへの提出、記録の確認

窓口・郵送・オンライン請求などで方法が異なる

オンラインで証明書を請求

郵送または窓口で受け取る登記事項証明書

法務局へ請求に行く手間を減らしたい

請求をネットで行うことと、PDF取得は別

登記情報提供サービス

証明文・公印のない登記情報PDF

所有者や担保などをオンラインで確認したい

証明書とは異なる。提出先が認めるかを確認

登記情報提供サービスには「全部事項」と「所有者事項」などがあり、所有者事項だけでは抵当権などの全体は分かりません。共同担保目録なども、必要性に応じて取得対象を確認します。登記情報提供サービスの概要

オンラインで登記事項証明書を請求する場合は、登記・供託オンライン申請システムの証明書請求を利用します。サービスを混同して、必要な証明書と違うものを取得しないようにしましょう。

所在・地番・家屋番号を特定して取得する

土地は所在・地番、建物は所在・家屋番号などで指定します。不動産番号が分かっている場合は、それによる指定も可能です。日常使う住居表示の住所やマンションの部屋番号を、そのまま地番・家屋番号として入力できるとは限りません。

土地の所在地を住所だけで指定できない場合は、地番の調べ方で確認方法を選びましょう。取得後も、対象の土地・建物が合っているか、敷地が複数筆に分かれていないかを確認します。

記録は取得時点の情報です。過去に取った証明書だけで現在の権利関係を判断せず、取引時点に応じた新しい情報を確認してください。登記手続中には証明書等を取得できないこともあるため、その場合は管轄法務局に状況を問い合わせます。

表題部・甲区・乙区で見るポイント

部分

主に書かれる内容

読むときの確認点

表題部

土地の所在・地番・地目・地積、建物の所在・家屋番号・構造・床面積など

調べたい不動産と一致するか。現況との違いはないか

権利部・甲区

所有権の保存・移転、所有者・持分、差押えなど

現在有効な所有権の記録はどれか。共有者は誰か

権利部・乙区

抵当権・地上権など、所有権以外の権利

担保権者や権利内容、抹消の有無、共同担保等

全部事項には過去の履歴も含まれるため、人名や金額を一つ見つけただけで現在の状態を判断しないことが大切です。順位番号や抹消の記録などを併せて読みます。読み方が難しい場合は、記録全体を司法書士などに見せて確認しましょう。

正式証明書ではない説明図。表題部は不動産の所在や構造、甲区は所有者や持分などの所有権、乙区は抵当権など所有権以外の権利を示す。架空の記載例を添え、履歴・順位・抹消も読むよう案内する。
名前・番号・銀行名は架空の例で、正式な証明書の書式を再現したものではありません。甲区・乙区の履歴や抹消の記録などを併せて読み、現在の状態を確認してください。

相続した不動産の所在が分からない場合

2026年2月2日に始まった「所有不動産記録証明制度」では、登記名義人本人や相続人などが、氏名・住所等の条件で所有不動産の一覧を請求できます。故人の不動産の見落としを防ぐ手段になりますが、誰でも他人の資産を名前だけで一覧取得できる制度ではありません。

検索条件と登記上の氏名・住所が違う場合や、所有権の登記がない場合などは対象に出ない可能性があります。過去の住所や氏名も確認し、課税明細書・契約書などと突き合わせて利用します。法務省「所有不動産記録証明制度」

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物件情報を確認した後は、顧客が比較しやすい形で届けることも重要です。Faciloのマイページでは、提案する物件情報をまとめ、顧客が候補を見返せるようにできます。

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登記の期限と義務化|相続・住所変更を確認

相続登記は原則3年以内、所有者の住所・氏名等の変更登記は変更日から2年以内です。ただし、起算日と施行前の変更に対する期限が異なります。「いつ相続が起きたか」だけでなく、「不動産を取得したことをいつ知ったか」も確認してください。

対象

基本の期限・起算

施行前のものの扱い

相続による所有権取得

相続の開始と、自分がその不動産を取得したことを知った日から3年以内

2024年4月1日より前に取得を知っていた未登記分は2027年3月31日まで

遺産分割後の登記

遺産分割の結果に基づく登記について、分割の日から3年以内の義務が生じる

当初の相続登記・相続人申告登記とは分けて確認

所有権登記名義人の住所・氏名等の変更

変更日から2年以内

2026年4月1日より前の未登記変更は2028年3月31日まで

相続登記は取得を知った日から3年以内

相続登記の義務化は2024年4月1日に始まりました。故人が亡くなった日から機械的に数えるのではなく、相続が始まったことと、自分がその不動産の所有権を取得したことを知った日を基準にします。以前の相続でも、施行後に初めて取得を知った不動産は、その日から3年以内という扱いです。

正当な理由なく申請義務に違反した場合は、10万円以下の過料が科される可能性があります。期限を過ぎると直ちに一律の金額が請求されるという制度ではなく、法務局の催告や裁判所の判断などの手続きがあります。法務省「相続登記の申請義務化Q&A」

遺産分割がまとまらず通常の相続登記をすぐに行えない場合は、「相続人申告登記」で申出をした本人の義務を履行できる仕組みがあります。ただし、これは通常の相続登記のように所有権や持分を公示するものではありません。売却や抵当権設定のためには相続登記が必要で、分割後の登記義務を相続人申告登記だけで済ませることもできません。

住所・氏名等の変更は変更日から2年以内

2026年4月1日からは、所有権の登記名義人の住所・氏名等の変更も義務化されています。個人の引っ越し・改姓のほか、法人の本店移転・名称変更なども対象です。

施行前から住所が変わったままになっている場合も対象となり、2028年3月31日までに対応が必要です。正当な理由なく義務に違反した場合は5万円以下の過料の可能性があります。住民票の変更と不動産の登記変更は、別の手続きとして確認しましょう。法務省「住所等変更登記の義務化Q&A」

スマート変更登記の条件と開始時期

スマート変更登記は、法務局が確認した情報を基に、職権で住所・氏名等を変更するサービスです。個人は検索用情報の申出を行い、法務局からの意思確認通知に回答する流れです。

2026年11月2日時点の案内では、個人への意思確認通知は同年12月中旬以降、順次送られる予定です。 通知が発送されてから1か月以内に希望する旨を回答し、その確認・審査を経て登記が行われます。通知開始日と登記の完了日は同じではありません。

2026年度に対象となるのは、2026年3月31日までに検索用情報の登録が完了した不動産です。同年4月1日以降の登録分は2027年度以降の対象となり、対象者や通知時期の詳細は改めて公表される案内です。売却などで変更を急ぐ場合、希望した日にスマート変更登記を行ってもらうことはできないため、自ら申請する必要があります。

法人は、所有権の登記事項として会社法人等番号が登記されていることなどを前提に、2026年5月15日から順次対応されています。個人と同じ意思確認・完了連絡はなく、即時に更新される仕組みでもありません。海外に居住する個人や会社法人等番号のない法人などは別途対応が必要です。法務省「スマート変更登記について」

検索用情報を申し出たことだけで登記が完了したと判断せず、通知や記録を確認しましょう。検索用情報の申出や住所変更登記の詳しい進め方は、住所変更登記の義務化と手続きで解説しています。

表題登記などは種類ごとの期限を確認する

新築建物、または区分建物以外で表題登記のない建物の所有権を取得した人は、取得日から1か月以内に表題登記を申請する義務があります。建物を取り壊した場合の滅失登記は、表題部所有者や所有権の登記名義人などが、滅失の日から1か月以内に申請します。不動産登記法47条・57条

増築などの変更にも法定期限がありますが、分筆を含む表示関係のすべての登記に「1か月」を一律に当てはめるわけではありません。何が変わったのか、誰が申請するのかを土地家屋調査士や法務局に確認してください。

相続は相続開始と不動産取得を知った日から原則3年、施行前に取得を知った未登記分は2027年3月31日。所有者の住所氏名等変更は変更から2年、施行前の未登記変更は2028年3月31日。個人スマート変更登記は2026年12月中旬以降の通知、発送から1か月以内の回答、審査と登記の順。通知開始と登記完了は異なる。
2026年11月2日時点の法務省案内を要約しています。相続・住所等変更の起算日や経過措置と、スマート変更登記の通知開始予定を区別してください。遺産分割後などの別の義務、スマート変更登記の対象条件・年度・最新の案内は本文と出典で確認します。

出典:法務省「相続登記の申請義務化Q&A」/法務省「住所等変更登記の義務化Q&A」/法務省「スマート変更登記」

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登記の期限・手続きは当事者や専門家と確認し、その間の顧客連絡も分かりやすく続けたいものです。Faciloでは、顧客との連絡窓口をマイページにまとめる使い方を紹介しています。

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不動産登記の申請の流れと必要書類

登記の申請は、内容と申請先を確認し、必要書類と税額を準備して提出し、補正対応・完了確認へ進みます。「不動産登記」という一つの共通書類セットがあるわけではなく、売買・相続・住所変更などの原因で準備が変わります。

1.登記の内容と管轄法務局を確認する

まず、対象の登記記録を取り、現状と変更したい内容を整理します。「父から相続した」「家を買った」「住所が旧住所のまま」など、出来事と日付を記録しましょう。複数の変更があると、先に住所変更をするなど、申請順序の確認が必要になる場合があります。

申請先は、原則として不動産の所在地を管轄する法務局・地方法務局の支局・出張所などです。転居届などを出す市区町村の窓口とは別です。証明書を近隣で取得できたことと、登記申請の管轄が同じであることも別です。法務局「管轄の御案内」

2.登記原因に合う書類と税額を準備する

以下は必要になり得る書類の代表例です。個別事情や申請方式、添付情報を省略できる条件によって異なるため、これだけで書類がそろうという一覧ではありません。

場面

代表的な準備資料

追加で確認すること

売買による所有権移転

登記原因を証する情報、売主の登記識別情報または登記済証・印鑑証明書、買主の住所を証する情報、評価額の資料など

売主の登記上の住所と現在住所、共同申請、ローン・決済との調整

相続による所有権移転

戸籍等の相続関係資料、亡くなった人と登記名義人のつながりを示す資料、取得者の住所資料、評価額の資料など

遺言・遺産分割・法定相続のどれによるか。協議書や印鑑証明書等の要否

所有者の住所変更

住所の移転経緯が分かる住民票の写し・戸籍の附票など

登記上の住所から現在までつながるか。申請方法に合う添付情報は何か

専門家などへ代理を依頼

上記に加え、必要な委任状など

依頼する登記と受領などの委任範囲

売買と相続では、同じ所有権移転でも根拠となる資料が異なります。相続に売主用の書類をそのまま当てはめたり、すべての案件で戸籍一式が必要だと考えたりしないようにします。必要書類は、法務局の現行の申請書・記載例から確認してください。

住所変更の資料では、前住所が一つ載った住民票だけでは、さらに前の登記上の住所までつながらない場合があります。何度か転居している場合は、住所の経緯を確認できる資料がそろうかを、管轄法務局や司法書士に確認します。添付書面は原本が原則で、「住民票の写し」も市区町村が発行した証明書を意味し、自分でコピーした紙とは異なります。法務局「申請書類の共通の注意事項」

3.窓口・郵送・オンラインで申請する

書面を窓口へ提出する方法、郵送する方法、オンラインで申請する方法があります。選んだ手続きに合う様式を使い、不動産の表示、申請人、登記の目的・原因、添付情報、登録免許税などを確認します。

オンライン申請でも、電子署名などの事前準備や、紙の添付書類を別途提出する対応が必要になる場合があります。申請情報を送信すれば、すべての案件が書類提出なしで完了するわけではありません。公式システムの案内に従って準備してください。登記・供託オンライン申請システム「添付書類のFAQ」

4.補正に対応し、完了後の記録を確認する

申請後、書類や記載内容に不足・相違があれば、補正を求められることがあります。連絡を受けられる状態にし、内容と期限を確認して対応します。申請書を提出した時点と、登記が完了した時点は区別しましょう。

完了後は、登記完了証や、交付対象となる登記識別情報通知などを確認・保管します。登記記録についても、氏名・住所・持分・対象不動産などが意図した内容になっているか確かめます。登記識別情報は今後の申請に使う重要な情報のため、通常の共有資料へ無造作に載せないようにします。

内容と管轄の確認、資料と税額の準備、申請、必要に応じた補正、完了と記録確認の五段階。オンライン申請でも紙の添付書類を別途提出する場合がある。
登記原因・申請方式・個別事情によって必要書類や手続きが異なります。申請情報の送信と登記完了を区別し、完了後の記録まで確認します。

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不動産登記にかかる費用

登記費用は、「登録免許税」「証明書などの取得実費」「専門家へ依頼する場合の報酬」を分けると比較しやすくなります。依頼先の見積もり総額だけを見て、すべてを司法書士の報酬と考えないようにしましょう。

登録免許税の基本と軽減・免税

登録免許税は登記の種類ごとに計算します。土地・建物の所有権登記では、原則として固定資産課税台帳の価格などを基にし、購入価格をそのまま使うわけではありません。

主な登記

基本の税率

主な特例・確認点

相続による土地・建物の所有権移転

0.4%

土地には一定の免税措置がある

売買による土地の所有権移転

2%

2029年3月31日までに登記を受ける場合は1.5%

建物の所有権保存

0.4%

要件を満たす住宅用家屋等には軽減措置がある

売買による建物の所有権移転

2%

要件を満たす住宅用家屋等には軽減措置がある

例えば、税の計算に使う価額が1,000万円の不動産を相続し、0.4%の税率が適用され、免税等がないと仮定すると、登録免許税は「1,000万円×0.4%=4万円」です。これは計算方法を示す架空の例で、実際には対象・持分・端数処理・免税の適用などを確認します。

住宅用家屋の軽減は、個人が自己居住のために取得すること、床面積、新築・取得から登記までの期間、市区町村等の証明書の添付などの条件があります。「住宅なら一律に安くなる」と判断せず、登記前に適用を確認してください。土地相続の免税も、価額や対象となる登記、適用期限を確かめます。国税庁「登録免許税の税額表」

証明書などの取得実費

2026年11月2日時点の登記事項証明書の基本手数料は、書面請求600円、オンライン請求・郵送受取520円、オンライン請求・窓口受取490円です。1通が50枚を超える場合は加算があります。法務省「登記手数料について」

登記情報提供サービスの全部事項情報は1件330円ですが、これは証明書の料金ではありません。利用区分による登録料なども別途確認します。登記情報提供サービス

このほか、戸籍・住民票・評価証明書などの取得費、郵送費などがかかる場合があります。不動産や相続人の数、取り寄せる資料の範囲によって変わるため、取得済みの書類を整理してから見積もりを依頼すると、重複や不足を確認しやすくなります。

司法書士等に依頼する場合の報酬

専門家の報酬は依頼内容や事務所によって異なります。見積もりでは、申請の代理だけか、戸籍収集・遺産分割協議書などの作成・現地調査等も含むかを確認してください。

土地家屋調査士への測量・表示登記の依頼と、司法書士への権利登記の依頼が両方必要になるケースもあります。費用の総額、税・実費と報酬の内訳、追加費用が生じる条件を確認して選びましょう。

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登記費用とは別に、自社の営業システムの利用範囲や費用を検討される場合は、Faciloの導入相談をご利用ください。取扱業務や利用人数を踏まえて相談できます。

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自分で申請するか、専門家に依頼するか

本人が登記を申請することも可能です。ただし、自分で申請できる制度であることと、その案件を無理なく正確に進められることは分けて考えます。期限、書類の複雑さ、取引相手との調整の有無から選びましょう。

本人申請を選ぶときの確認点

登記内容が明確で、必要書類を集め、申請書の作成・補正まで対応できるかを確認します。住所変更などでも、登記上の住所と現在の住所がつながらない場合や、複数の変更がある場合は、追加の確認が必要です。

売買決済や住宅ローンが絡むと、代金の支払い、抵当権の抹消・設定、所有権移転などを関係者と調整します。本人の希望だけで申請方法を決めず、売主・買主・金融機関の条件も確認してください。

司法書士・土地家屋調査士・弁護士の役割

相談先

主に相談すること

司法書士

所有権移転、相続、住所変更、抵当権の設定・抹消など、権利に関する登記

土地家屋調査士

表題登記、地目変更、分筆・地積更正、建物滅失など、調査・測量と表示に関する登記

弁護士

所有権や相続をめぐる争いなど、法的紛争・交渉・訴訟を含む相談

法務局

申請書の作成などに必要な情報を得るための登記手続案内

境界に関する仕事などでは専門職の対応範囲に条件があるため、相談時に状況を伝えて確認します。公式の窓口は、日本司法書士会連合会、日本土地家屋調査士会連合会、日本弁護士連合会から探せます。

相談前に資料と疑問を整理する

相談時は、対象不動産の登記記録、出来事と日付、分かる当事者、手元の書類、希望する取引時期を用意します。「何の登記が必要か」「期限はいつか」「どの書類が不足しているか」を分けて聞くと、次の行動を決めやすくなります。

法務局の登記手続案内は予約制です。個別の契約や相続争いについて判断・代理してもらう窓口とは異なります。内容に応じて、法務局手続案内予約サービスと専門家への相談を使い分けましょう。

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法務の確認先を整理したうえで、自社内の顧客連絡や担当者間の引継ぎも見直したい場合は、Faciloのサービス全体をご確認ください。対応する業務や導入支援から、自社に合う使い方を検討できます。

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不動産登記についてよくある質問

登記をしないとどうなりますか?

申請義務のある登記では、期限と違反時の扱いを確認する必要があります。また、所有権の移転を登記しないままだと、第三者との関係や将来の売却・融資で問題になることがあります。「今すぐ売らないから不要」と決めず、現在の記録と必要な登記を確認しましょう。

登記情報は誰でも調べられますか?

登記事項証明書は、対象不動産を指定し、手数料を納めれば原則として誰でも請求できます。ただし、住所の保護措置などもあり、すべての個人情報を制限なく得られるわけではありません。また、所有不動産記録証明の一覧請求は、本人や相続人などに対象が限られます。不動産登記法119条

登記済証・登記識別情報をなくした場合はどうしますか?

権利証などをなくしても、それだけで所有権を失うわけではありません。紛失した登記済証・登記識別情報は再発行・再通知されませんが、必要な登記では、事前通知や資格者代理人の本人確認情報などの代替手続きを検討できます。悪用が心配な場合も含め、法務局・司法書士に相談してください。法務省「新不動産登記法Q&A」、不動産登記法23条

土地と建物の登記は一緒ですか?

土地と建物は原則として別々の登記記録です。同じ人が土地と一戸建てを所有していても、それぞれ確認します。マンションでは専有部分と敷地権の記録などを読む必要があるため、建物一つの住所だけで取引対象を判断しないようにしましょう。

登記が終わるまで何日かかりますか?

登記の種類、管轄法務局の状況、書類の不備・補正の有無などで異なります。一律の日数を前提に決済や提出日を決めず、管轄の登記完了予定日や依頼した専門家に確認してください。申請の受付と登記完了、証明書等の受取は別の時点です。

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必要な登記・期限・相談先を確認して進めよう

不動産登記は、土地・建物の状態と権利を記録する制度です。まず、情報を調べたいのか、購入・相続・住所変更などの内容を記録する必要があるのかを分けましょう。

申請を進める場合は、対象不動産と現在の記録を確認し、必要な登記・期限・書類を整理します。相続登記の3年と住所等変更登記の2年は起算が異なり、施行前のものにも対応期限があります。スマート変更登記も、申出・通知への回答などの条件を確認して利用します。

自分の状況を「不動産」「出来事と日付」「現在の登記」「期限」に分けて整理すれば、法務局や専門家への相談も進めやすくなります。判断が難しい点を残したまま自己判断で申請を重ねず、資料を示して確認しながら進めましょう。

仲介会社の方へ:顧客が検討を進めやすい提案・連絡の仕組みを整える

登記の判断は当事者や専門家と確認しながら、仲介会社には物件の提案と継続した顧客対応が求められます。Faciloは、購入・売却・賃貸などの業務に合わせたサービスを展開しています。

  • 顧客マイページへ物件情報をまとめ、候補の比較を支える。
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執筆:Facilo編集部/制度・サービス情報の確認日:2026年11月2日