レインズ(REINS)とは?不動産情報を見る方法・登録義務・使い方を解説

DX・システム

レインズとは?仕組み・閲覧方法・使い方を解説するFaciloの記事。
目次

レインズ(REINS)は、不動産会社同士が売買・賃貸の物件情報を共有するシステムです。不動産会社は、自社が売却を依頼された物件を登録したり、買主の希望に合う物件を検索したりするために利用します。

一般の方は、会員の不動産会社と同じように売出物件を自由に検索することはできません。ただし、専任・専属専任媒介で売却を依頼した売主は、自分の物件の登録内容を専用画面で確認できます。過去の成約価格を調べたい方には、一般公開の「レインズ・マーケット・インフォメーション(RMI)」があります。

この記事では、レインズで「誰が、何を見られるか」を整理し、登録義務・利用料・類似サービスとの違いを解説します。後半では、不動産会社向けに図面登録や検索の基本、物件提案・売主対応に生かす方法を紹介します。

不動産会社の方へ|探した物件を、顧客が比較しやすい提案に

物件を探した後の、資料の整理や提案メールの作成に時間がかかっていませんか。Facilo物件購入クラウドでは、顧客専用のマイページで物件を一覧にまとめ、比較・検討しやすい形で届けられます。

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レインズとは?不動産会社が物件情報を共有する仕組み

レインズの役割は、売却・賃貸を依頼された物件を不動産会社間で共有し、取引相手を探しやすくすることです。1社が自社の顧客だけに紹介する場合と比べ、ほかの会員会社を通じた紹介の機会もつくれます。

正式名称と運営主体

REINSは「Real Estate Information Network System」の略で、日本語では「不動産流通標準情報システム」と呼ばれます。国土交通大臣から指定を受けた、全国4つの指定流通機構が運営しています。中部レインズの概要

国が指定する制度に基づく仕組みですが、国土交通省が物件を登録して販売するサイトではありません。実際に登録し、内容を更新するのは取引に関わる不動産会社です。

売主・元付会社・客付会社・買主の関係

売却を依頼された不動産会社を「元付会社」、購入を希望する顧客へ物件を紹介する不動産会社を「客付会社」と呼びます。例えば、売主から依頼を受けたA社が物件をレインズへ登録すると、買主を担当するB社がその情報を見つけ、A社へ現在の販売状況や内見の可否を確認できます。

そのうえでB社が買主へ紹介し、条件が合えば内見や購入の相談に進みます。このように、売主と買主が別々の会社へ相談していても、レインズを通じて取引のきっかけをつくれます。

関係者

主な役割

売主

売却条件を不動産会社と相談し、媒介を依頼する

元付会社

物件情報の登録・更新、問い合わせ対応、売主への報告を行う

客付会社

希望条件に合う物件を検索し、元付会社へ確認して買主に紹介する

買主

紹介された情報を比較し、内見や購入を検討する

売主が元付会社へ売却を依頼し、元付会社がレインズへ登録する。客付会社はレインズで候補を検索し、元付へ現況を確認して買主へ紹介する。元付と客付が別会社の場合の代表例で、一般の買主は会員用レインズを直接検索できない。
元付と客付が異なる会社の場合の代表例です。矢印は依頼・登録・検索・紹介の向きを示します。

これは元付と客付が別会社の場合の代表例です。1社が売主・買主の両方を担当する場合もあります。レインズへの登録は販売を保証するものではなく、価格・物件の状態・立地などを踏まえた提案や調整は、各社が行います。

全国4つの指定流通機構と公式の入口

地域ごとの指定流通機構は、東日本、中部圏、近畿圏、西日本の4つです。利用方法や問い合わせ先を確認するときは、所属する機構の公式サイトを入口にしましょう。

指定流通機構

主な対象エリア

公式サイト

東日本不動産流通機構

北海道・東北・関東・甲信越

東日本レインズ

中部圏不動産流通機構

富山・石川・福井・岐阜・静岡・愛知・三重

中部レインズ

近畿圏不動産流通機構

滋賀・京都・大阪・兵庫・奈良・和歌山

近畿レインズ

西日本不動産流通機構

中国・四国・九州・沖縄

西日本レインズ

所属する地域と、検索できる物件の地域を同一視しないことも大切です。西日本レインズの公式FAQでは、4機構共通のシステムで全圏域の物件登録・検索ができると案内しています。西日本レインズのFAQ

レインズは一般の方も見られる?目的別の確認方法

「売出物件を探したい」「自分の売却物件を確認したい」「過去の成約価格を知りたい」では、使う入口も見られる情報も異なります。

販売中の物件を探す一般の方は、不動産会社に紹介を依頼します。以下の表では、会員業者用の検索、売主専用画面、一般向けRMIについて、利用者と見られる情報の違いを整理します。

利用者・目的

確認できる情報

確認できないこと・主な条件

確認先

会員の不動産会社が物件を探す

登録された物件の概要、図面、成約情報など

会員としての利用資格とログイン情報が必要。すべての不動産が登録されているわけではない

所属機構の会員用システム

専任・専属専任媒介の売主が、自分の物件を確認する

対象物件の登録内容・取引状況、登録されている図面など

他人の売出物件を検索する画面ではない。登録証明書の案内を使用する

登録証明書にある売主専用画面

一般の方が成約価格を調べる

個別の取引を特定できないよう加工された成約価格情報

販売中の全物件や、特定の住戸の詳細を自由に検索するサービスではない

RMI

会員の不動産会社はログインして登録物件・図面・成約情報を検索できる。専任・専属専任の売主は自分の売却物件の登録内容・取引状況・登録図面を専用画面で確認し、一般媒介や他人の物件は対象外。一般向けRMIは加工済み成約価格情報を調べるサービスで、販売中の物件を探す場合は不動産会社へ相談する。
会員用の検索、売主専用画面、一般向けRMIは、利用者も確認できる情報も異なります。

売主専用画面の対象・確認方法は、中部レインズの売却依頼主向け案内書などに掲載されています。RMIの情報の性質は、国土交通省の案内でも説明されています。

売出物件を探したい場合は、不動産会社に相談する

一般の方が業者用レインズのアカウントを作り、会員会社と同じ画面で物件を探すことはできません。購入候補を探す場合は、不動産会社へ希望エリア・予算・物件種別・入居希望時期などを伝え、紹介を受けます。

相談の際は「駅からの距離は譲れない」「広さは多少調整できる」など、条件の優先順位も伝えると候補を比較しやすくなります。一般向けポータルサイトで気になる物件を見つけている場合は、そのURLを共有し、似た条件の物件も含めて相談するとよいでしょう。

レインズを使えば、どの会社でも全く同じ提案になるとは限りません。候補の選び方、現況の確認、周辺環境の説明、買主の希望の聞き取り方には違いがあります。物件情報を出してもらうことに加え、自分に合う理由や注意点を説明してもらうことが大切です。

売主は登録証明書から、自分の物件を確認する

専任・専属専任媒介で売却を依頼した売主は、登録証明書を受け取り、記載された案内に従って専用画面を開きます。基本の確認手順は次のとおりです。

  1. 媒介契約を結んだ不動産会社から、登録証明書を受け取る
  2. 証明書の二次元コード、または記載されたURLから確認画面を開く
  3. 登録証明書に記載されたID・パスワードを入力してログインする
  4. 価格・面積などの概要、登録されている図面、取引状況を確かめる
  5. 契約内容や聞いている説明と違う点があれば、依頼先へ確認する

一般媒介の物件は、この売主専用画面の対象ではありません。登録の有無や販売活動は、依頼先の不動産会社へ確認してください。専任・専属専任でも、証明書をまだ受け取っていない、ログインできないといった場合は、依頼先へ問い合わせます。

取引状況には、問い合わせを受け付ける「公開中」、書面の購入申込みを受けた状態、売主の事情で一時的に紹介を止める状態があります。表示が自分の認識と異なる場合も、直ちに不正と決め付けず、変更の理由・発生日・反映状況を確認しましょう。中部レインズの案内書には、実際の状況変更から画面への反映に2日程度かかる場合があるとの説明もあります。

不動産会社の方へ|登録内容の確認に加え、日々の販売活動も売主へ共有

売主が知りたいのは、物件が登録されたかだけでなく「どのくらい反響があり、次に何をするか」です。Facilo物件売却クラウドなら、反響データや活動報告書、内見状況を売主向けマイページにまとめて共有できます。

レインズの売主専用画面とは別に、販売活動を伝えるための接点を整えたい方に適しています。

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成約価格を知りたい場合は、RMIで相場を調べる

RMIは、レインズに蓄積された成約価格情報を一般向けに提供するサイトです。個別取引を特定できないよう情報が加工されており、特定の部屋の売買契約書や、売主・買主の個人情報を見るものではありません。

基本は、調べたい地域や物件の条件を選び、条件が近い成約事例を確認するという流れです。確認するときは、次の順に整理しましょう。

  1. 全宅連のRMI案内ページから公式サイトへ進む
  2. 調べたい物件種別・地域など、検索条件を選ぶ
  3. 表示された事例の成約時期、面積、築年などを見比べる
  4. 条件が近い複数の事例から価格の幅をつかみ、不動産会社へ相談する材料にする

全宅連の2023年3月の案内では、マンション・戸建ての対象地域が全都道府県へ広がり、一覧データの公開期間の限定もなくなったとされています。「必ず直近1年の事例だけ」といった古い説明には注意が必要です。検索条件や掲載範囲は、利用時点のサイトの案内も確認してください。

売出価格は売り手が提示する価格、成約価格は実際に売買が成立した価格です。さらに、同じ地域・同程度の面積でも、建物の状態や階数、道路との関係などで価格は異なります。1件の事例だけを見て「自分の物件も同じ価格で売れる」と判断することは避けましょう。

RMIを開けないときや、地図上で情報を見たいときは、国土交通省の不動産情報ライブラリも確認先になります。成約価格情報に加え、地価公示や防災・都市計画などの情報を参照できます。異なる種類の価格情報を、同じ意味の数字として混ぜないことが大切です。

レインズへの登録義務と媒介契約の関係

売却の専任媒介・専属専任媒介では、依頼を受けた不動産会社にレインズへの登録義務があります。一般媒介には同じ法定の登録義務はありません。売主自身がシステムに物件を登録するのではなく、媒介を依頼した会社が手続きを行います。

3種類の媒介契約で、登録義務と報告頻度が異なる

項目

専属専任媒介

専任媒介

一般媒介

複数の会社への依頼

できない

できない

できる

自分で見つけた相手との直接取引

できない

できる

できる

レインズへの法定登録義務

あり

あり

なし。登録を依頼・合意することは可能

登録期限

契約締結日の翌日から5日以内

契約締結日の翌日から7日以内

同様の法定期限なし

業務処理状況の定期報告

1週間に1回以上

2週間に1回以上

同様の法定の定期報告義務なし

登録期限の計算では、不動産会社の休業日などを除きます。専任・専属専任媒介の定期報告は、法定の頻度を満たす必要があります。標準媒介契約約款では、報告方法として文書または電子メールを契約書で選ぶ形になっています。売主がWeb画面を見られることだけで済ませず、媒介契約で定めた方法・頻度に沿って報告しましょう。国土交通省の標準媒介契約約款

契約の違いは、近畿レインズの媒介契約制度の説明で確認できます。

購入申込書など、売買・交換の意思が明確な文書等による申込みがあったときは、一般媒介でも依頼者へ遅滞なく報告する必要があります。定期報告と、申込みがあったときの報告は別に管理しましょう。中部レインズ利用ガイドの申込報告の説明

一般媒介でも、登録しないことが必ず適切とは限りません。登録についてどう合意したか、どの方法で買主を探すかを、契約時に確認しておくことが大切です。

登録期限は「契約日の翌日から」数える

「5日以内」「7日以内」は、契約日を1日目として数える意味ではありません。中部レインズの利用ガイドでは、契約当日を期間に含めず、不動産会社と機構の休業日を除くと説明しています。機構の休業日には、届け出たシステム休止日も含まれます。中部レインズの利用ガイド

実務では、契約締結日だけでなく、自社の休業日とシステム休止日を確認して登録期限を管理します。会社の休業日は、対外的に定めている休業日のことです。担当者個人の休みを、そのまま会社の休業日として扱わないようにしてください。

休日を挟む案件は、契約時に期限を確定し、図面や入力情報の準備を前倒しにすると登録漏れを防ぎやすくなります。細かな例外や判断が必要な場合は、所属機構・団体の現行案内を確認しましょう。

登録後は登録証明書を交付し、状況が変われば更新する

登録が終わると、レインズから登録証明書が発行されます。専任・専属専任媒介の不動産会社は、これを売主へ遅滞なく交付します。売主から請求があった場合だけ渡すという扱いではありません。

証明書を渡すときは、価格や面積などの登録内容に加え、売主専用画面の確認方法も説明するとよいでしょう。売出価格を変更したのに図面だけが古い、申込みを受けたのに取引状況が更新されていない、といった食い違いを残さない運用が必要です。

2025年の変更は、取引状況の登録義務化と確認のしやすさ

国土交通省は、2025年1月1日から取引状況の登録を義務化し、同年1月4日から登録証明書に二次元コードを掲載すると発表しています。専任・専属専任媒介の売却物件について、売主が自身の物件の取引状況を確認しやすくするための変更です。

取引状況を確認する「ステータス管理機能」自体は2016年から導入されており、売主の確認機能がすべて2025年に初めてできたわけではありません。国土交通省の2024年12月24日発表

会社側は、登録した事実と、登録内容が現在の取引状況に合っていることの両方を管理する必要があります。売主側も、依頼先からの報告と専用画面の表示を照らし合わせることで、販売状況を確かめられます。

不動産会社の方へ|定期報告の準備と期限管理を支援

Facilo物件売却クラウドには、反響や内見状況などをもとに活動報告書の下書きを作成し、報告時期を管理する機能があります。集計や文面作成の手間を減らし、担当者が内容を確認して売主へ説明する時間を確保したい場合に活用できます。

→ 物件売却クラウドの報告業務を支える機能を資料で確認する

レインズで分かる情報・分からない情報と利用料

レインズの情報は、物件を探し、取引条件を確認する出発点です。掲載内容だけで現在の紹介可否や、購入に必要な調査がすべて完了するわけではありません。

売出情報・図面・成約情報を使い分ける

売出情報は現在販売を進める物件を探すため、成約情報は過去の取引を参考にするために利用します。物件の種別や登録状況によって確認できる項目は異なり、図面が必ず付いているとは限りません。

情報の種類

確認する内容の例

追加で確かめたいこと

物件の概要

所在地、価格、面積、間取りなど

顧客の希望に合うか、説明に必要な資料がそろっているか

図面・販売資料

間取りや設備、取引条件の記載

登録データと一致するか、価格や条件が最新か

取引状況

問い合わせ受付や購入申込みの状況

今も紹介・内見が可能か、補足条件があるか

成約情報

過去に取引が成立した物件と価格

時期や物件条件の違いを踏まえて比較できるか

登録した会社の情報

物件について確認する連絡先

元付会社の担当窓口、問い合わせ方法

例えば、同じマンションでも住戸の階数や向き、室内の状態によって検討条件は変わります。似た条件の成約価格を見つけても、その数字だけで売出価格の妥当性を結論づけず、相違点を整理して説明します。

掲載されない物件があること、情報に時差があることを理解する

レインズは、国内の不動産を漏れなく集めた一覧ではありません。一般媒介などで登録されていない物件もあり、登録件数や成約件数を市場全体の件数と同じ意味で扱うことはできません。

検索結果に表示されても、直前に申込みが入った、内見できる日が変わったなど、確認が必要な場合があります。顧客へ提案する前に元付会社へ問い合わせ、確認した日時と内容を残しましょう。

図面で分からない管理状況や建物の状態などは、必要な資料や現地確認で補います。「レインズに載っているから調査は不要」と考えず、物件探しと取引のための調査を分けることが大切です。

不動産会社の方へ|購入者が物件提案に求めていることを知る

物件の条件を正しく伝えることに加え、購入者が求める情報や提案の受け取り方を理解しておくと、説明の仕方を見直せます。Faciloの調査資料では、購入経験者1,652人を対象に、営業担当への期待や物件提案、顧客満足度を調べています。

→ 「不動産仲介会社に対する顧客満足度のメカニズム調査」をダウンロードする

利用料はかかる?費用の種類と確認先

レインズの利用料を、全国共通で「登録も検索もすべて無料」と説明することはできません。利用する機構、業務の種類、所属団体の費用を分けて確認する必要があります。

例えば近畿レインズは、2025年4月1日から通常の物件検索を1回2円、マッチング検索を1回0円とする料金表を公表しています。これは近畿の特定業務の料金例であり、ほかの機構や、会員になるための費用まで同じとするものではありません。近畿レインズの料金改定案内

確認したい費用

確認する相手・資料

物件検索など、システム利用にかかる費用

所属機構の現行料金表、利用項目と課金単位

入会・会費など、所属団体に関する費用

加入先団体の案内・契約条件

売主・買主が不動産会社へ支払う費用

媒介契約の内容、仲介手数料などの説明

一般の方が物件の紹介を受ける場合、会社側のシステム利用料と、自分が契約に基づいて支払う費用は別の話です。費用の説明があれば、何に対する料金かを確認してください。金額を比較する不動産会社も、検索単価だけでなく、利用項目・頻度・契約条件をそろえて判断しましょう。

【不動産会社向け】登録・検索・成約報告の基本的な流れ

ここからは、不動産仲介の担当者向けに説明します。元付会社の「登録して更新する仕事」と、客付会社の「検索して確認する仕事」を分けると、必要な手順と担当が明確になります。

加入条件とログイン先を確認する

利用開始時は、所属する機構・団体へ加入手続きやIDの発行方法を確認します。西日本レインズでは、会員の所属団体であるサブセンターへID・パスワードの付与を申し出るよう案内しています。加入状況によって手続きが異なるため、「宅建業の免許があれば、申し込みなしですぐ使える」と考えないようにしましょう。西日本レインズのFAQ

ログイン先は所属機構の公式サイトから確認します。会員会社用のログインと売却依頼主向けのログインは、目的が異なります。社内でも入口を整理し、業者用のID・パスワードを顧客へ渡して閲覧させるような運用は避けてください。

【元付】物件情報と図面を登録し、登録結果を確認する

物件の登録では、契約内容・物件の概要・取引条件をそろえ、販売図面との不一致を防ぐことが重要です。次の4段階で確認すると、登録した後の修正を減らせます。

  1. 登録前の準備:媒介契約の種類、契約日、所在地、価格、面積、引渡条件などを整理する
  2. 情報と図面の登録:所属機構の現行マニュアルに従い、物件情報を入力し、対応する図面を登録する
  3. 登録後の確認:登録された物件を開き、入力値・図面・取引条件が一致しているか確かめる
  4. 変更時の更新:価格などを変更したら、データだけでなく図面にも古い情報が残っていないか確認する

図面は、保存できたかだけでなく、閲覧したときに文字や間取りを読めるかまで確かめます。別物件の図面を付けていないか、古い価格が残っていないか、必要な連絡先や条件が欠けていないかを確認してください。

近畿レインズは、Excelの図面テンプレートを提供し、作成した図面をPDF形式で出力して登録する方法を案内しています。近畿レインズのExcel図面テンプレート

ただし、ファイル形式・容量・登録可能な枚数などの条件は、利用中のシステムの現行マニュアルに従います。近畿ではログイン後の「マニュアル」「よくある質問」から確認でき、動画マニュアルも案内されています。ネット上で見つけた古い画面の説明と、現在の操作を混同しないようにしましょう。公式マニュアルの入口

登録時にエラーが出る場合は、対象物件、操作した時刻、エラーの内容、ファイルの形式・容量を整理して確認先へ伝えると、原因を切り分けやすくなります。入力を終えたつもりでも、登録結果や証明書の発行を確認するまでは作業完了と扱わないことが大切です。

【元付】証明書交付・情報更新・成約報告まで管理する

元付側の業務は、登録して終わりではありません。専任・専属専任媒介による売却では、次の流れで、売主への説明とシステム上の情報をそろえます。

専任・専属専任媒介で売却を依頼された元付会社の代表的な流れ。契約に応じた期限内に物件情報と図面を登録し、売主へ登録証明書を遅滞なく交付する。価格・図面・取引状況を更新し、成約したら単に削除せず成約情報を報告・登録する。一般媒介などは契約や状況に応じた取扱いを確認する。
専任・専属専任媒介で売却を依頼された元付会社の代表的な流れです。登録期限などの詳細は本文で確認してください。

タイミング

行うこと

確認して残すもの

媒介契約を結んだとき

契約に応じた期限内に登録する

契約日、登録期限、登録内容

登録が完了したとき

登録証明書を売主へ遅滞なく交付する

証明書、交付・案内の記録

価格や取引状況が変わったとき

必要な情報・図面を更新する

変更内容、売主の意向、更新結果

売買が成立したとき

成約情報を遅滞なく通知・登録する

成約日・成約価格など、必要項目と登録結果

成約した案件を、単に検索結果から消すために削除する処理と、成約情報を登録する処理は区別します。どの処理を選ぶかは取引の状況と機構のルールに従ってください。一般媒介で別の会社が成約した場合などは、専任媒介の代表的な流れをそのまま当てはめず、該当する処理を確認します。近畿レインズの証明書・成約時の説明

【客付】条件で検索し、元付へ現況と提案前の確認を行う

客付側では、希望条件を整理して検索し、候補を選んでから元付へ確認します。基本の流れは次のとおりです。

  1. 物件種別・希望エリア・予算・広さなどを、必須条件と相談できる条件に分ける
  2. 所属機構の現行マニュアルに沿って、利用中の画面で指定できる条件を設定する
  3. 検索結果の概要と詳細情報・図面を照らし合わせ、希望に合う候補を選ぶ
  4. 候補が少ない、または多すぎる場合は、条件の優先順位を顧客と確認して見直す
  5. 元付へ現在の紹介可否や取引条件を確認する

物件を見つけた時点と提案・内見の時点で状況が変わることもあるため、検索結果をそのまま確定情報として送らないようにします。

確認する内容は、例えば以下の項目です。

  • 現在も紹介・内見が可能か、購入申込みの状況はどうか
  • 価格や引渡条件などに変更がないか
  • 顧客へ説明するために不足している情報・資料はあるか
  • 内見の連絡方法や、日程・鍵の手配に条件はあるか
  • 図面や写真をどの範囲で利用できるか、広告等の承諾が必要か

レインズで図面を取得できることと、その図面を自由に広告へ転載できることは別です。西日本レインズは、登録情報を広告・宣伝へ使う場合、元付業者の書面による承諾が必要と説明しています。顧客への共有方法も含め、利用規程と承諾範囲を確認しましょう。西日本レインズの広告利用に関するFAQ

確認を終えた物件を、顧客別の提案へまとめる手間を減らす

Facilo物件購入クラウドは、顧客専用マイページでの物件提案や図面の帯替えを支援します。資料の整理・加工に時間を取られ、候補を見つけても提案が後回しになる場合は、提案準備の進め方を見直してみてください。

→ 物件購入クラウドの提案支援機能を資料で確認する

レインズとATBB・不動産ポータルサイトの違い

レインズは指定流通機構が運営する業者間システム、ATBBはアットホームの加盟店向けサービス、一般向けポータルは消費者が物件を探す入口です。物件情報を扱う点は共通しますが、運営主体・利用者・登録の目的が異なります。

比較項目

レインズ

ATBB

一般向け不動産ポータル

運営

全国4つの指定流通機構

アットホーム株式会社

各ポータル運営会社

主な利用者

会員の不動産会社

アットホーム加盟店

物件を探す一般の方

主な目的

業者間での物件共有・検索、成約情報の活用

物件情報の登録・公開・検索などの業務支援

販売・募集されている物件の検索、問い合わせ

登録義務との関係

専任・専属専任媒介の法定登録先

ATBB内の公開だけでレインズへの登録完了とは判断できない

広告掲載だけでレインズへの登録完了とは判断できない

費用の確認

機構・利用項目・所属団体ごとに確認

契約するサービス・条件を確認

消費者の閲覧と、不動産会社の広告掲載費用を区別

ATBBは、アットホームの加盟店向けサービス

ATBBは「at home Business Base」の略です。アットホームの公式説明では、加盟店が物件情報の登録・公開、検索・入手を行うオンラインサービスとされています。東日本レインズが運営するサービスではなく、利用範囲も東日本だけに限られません。アットホーム公式の事業紹介

機能や費用を検討する際は、加盟・利用するサービスの契約条件を確認します。料金をレインズの制度や特定地域の利用料から推測せず、アットホームの入会案内などで確認しましょう。

業者間の共有と、一般への広告掲載を分けて管理する

一般向けポータルサイトは、買主・借主が自分で物件を探し、不動産会社へ問い合わせるために使います。一方、レインズは不動産会社同士が情報を共有し、顧客に合う候補を探すために使います。

同じ物件が複数のサービスへ載っていても、掲載目的や更新処理まで同じとは限りません。ほかのサービスから登録する仕組みを利用している場合も、レインズへの登録結果は証明書や登録画面で確認します。価格変更・成約時も、各掲載先に古い情報が残らないよう管理する必要があります。

物件を探した後の、提案・比較検討を支える機能を確認する

顧客に届けた物件を一覧で見せる、どの物件が検討されているかを把握する。その後の提案・追客を整えたい方は、Facilo物件購入クラウドの製品ページで機能をご覧ください。

→ Facilo物件購入クラウドの機能を見る

【不動産会社向け】レインズの情報を提案・売主対応に生かす方法

レインズで得た情報は、顧客が比較できる形に整え、次の判断につなげて初めて提案に役立ちます。ここでは、基本の登録・検索の後に行う購入仲介と売却仲介の対応を分けて説明します。

【購入仲介】同じ比較軸で物件を並べ、選ぶ理由を伝える

物件図面を何枚も送るだけでは、顧客が自力で条件の違いを読み取らなければなりません。候補を並べるときは、価格・広さ・駅からの距離に加え、「どの希望を満たすか」「何を確認する必要があるか」をそろえて伝えます。

例えば、駅からの距離と広さで迷っている顧客なら、次のように整理できます。以下は説明用の例です。

候補の特徴

希望との関係

次に確認すること

駅に近く、面積は希望より小さい

通勤の負担を減らしたい希望に合う

家具を置いたときの動線・収納が足りるか

駅から離れるが、面積に余裕がある

在宅勤務の部屋を確保しやすい

通勤経路と、雨の日の移動手段

予算内だが、築年が古い

購入価格を抑える希望に合う

建物・設備の状態、購入後に必要な費用

合う点だけでなく、確認が必要な点も並べると、顧客は「何を優先するか」を考えやすくなります。候補が少ないときも、担当者の判断だけで条件を緩めず、「広さを優先するなら駅距離を少し広げる」など、変更する条件を顧客と相談します。

Faciloが2024年3月25~29日に、不動産購入経験者1,652人を対象に行ったインターネット調査では、購入時のやり取りを煩雑だと感じた人に、その内容を尋ねています。提案情報がメールやLINEに分散して管理しづらいことや、整理されていない情報の確認が負担になることが回答に挙がりました。物件の数だけでなく、受け取った後の比較のしやすさも見直す材料になります。Faciloの調査資料

【購入仲介】顧客の反応を、次に聞く質問へつなげる

物件を送った後は、「見ましたか」と確認するだけでなく、気になった点・候補から外した理由を聞きます。例えば、駅に近い候補ばかり検討しているなら、通勤の優先度が当初の聞き取りより高い可能性があります。

ただし、閲覧回数が多いことだけで購入意思を断定することはできません。家族と共有している、気になる条件を読み直しているなど、別の理由も考えられます。反応は判断を確定する材料ではなく、次の質問を選ぶ手掛かりとして使いましょう。

希望が変わったら顧客情報を更新し、検索条件と提案の内容にも反映します。「送った物件」「返ってきた質問」「次に確認すること」が担当者以外にも分かれば、休みや担当変更の際にも引き継ぎやすくなります。管理する情報の整理は、不動産CRMの基本と選び方でも解説しています。

どの物件を検討しているかを把握し、次の提案を考える

Facilo物件購入クラウドでは、顧客が見た物件や閲覧状況、お気に入り登録を把握できます。

  • 顧客ごとの物件一覧をマイページで共有する
  • 閲覧状況をもとに、次に確認したい希望や不安を考える
  • マイページからの内見予約につなげる

提案後の反応を確かめながらフォローしたい方は、具体的な機能を資料でご覧ください。

→ 物件購入クラウドの提案・追客機能を資料で確認する

【売却仲介】登録状況と販売活動を分けて報告する

売主への報告では、レインズに登録された内容と、その後に行った販売活動を分けて伝えます。登録したことだけを繰り返しても、売主は「販売が進んでいるのか」を判断しにくいためです。

報告は「起きたこと」「そこから考えられること」「次に行うこと」を分けると具体的になります。

報告する項目

伝える内容の例

登録・掲載の状況

価格・図面・取引状況の変更、各掲載先への反映

問い合わせ・内見

反響の件数と内容、内見後に出た質問や懸念

市場の動き

比較対象にしている周辺物件の売出し・価格変更など

次の販売活動

資料を補う、紹介先を見直す、条件を相談するなど

反響が少ない場合も、すぐに価格だけが原因と決め付けず、掲載内容、写真・図面、検討者の質問、周辺の候補などを確認します。価格や販売条件の変更が必要と考える場合は、理由を示したうえで売主と相談します。

売主がレインズの専用画面で見られる内容と、自社が提供するマイページや報告書の内容は別です。用途を説明し、どこを見れば登録状況が分かり、どこで販売活動の報告を受け取れるかを案内しましょう。

反響・内見・活動報告を、売主が確認しやすい形にまとめる

Facilo物件売却クラウドは、販売状況や反響データ、活動報告書を売主向けマイページで共有できます。定期報告に加えて、売主が自分のタイミングで販売状況を確認できる環境を整えたい方に役立ちます。

→ 物件売却クラウドの売主対応機能を資料で確認する

社内の担当と、確認済みの情報を引き継ぐ

情報を更新する人と顧客へ説明する人が異なると、更新後も古い内容で提案してしまうことがあります。登録・変更・提案・報告を誰が担当し、完了をどこへ残すかを決めておきましょう。

引き継ぎで必要なのは、物件番号や顧客名だけではありません。元付へ最後に確認した日時、顧客に伝えた条件、未回答の質問、次の連絡予定をまとめると、同じ確認を繰り返す手間を減らせます。

全員が多くの項目を入力すること自体を目標にせず、「この記録を見れば、次の担当者が何をすればよいか分かるか」を基準に整理してください。

レインズについてよくある質問

登録されているかどうかは、媒介契約や物件の状況と合わせて判断します。検索で見つからないという理由だけで、不適切な取引だと決め付けることはできません。

賃貸物件や土地も登録されている?

レインズには売買だけでなく賃貸の物件情報も登録され、土地なども扱われます。ただし、一般公開のRMIと、会員業者向けレインズの情報範囲は同じではありません。RMIで見つからないことを理由に「業者用レインズでも扱っていない」と判断しないようにしましょう。国土交通省のレインズ説明、近畿レインズの物件種別の案内

レインズに登録されていない物件は、必ず問題がある?

必ずしもそうではありません。一般媒介など、専任・専属専任と同じ登録義務がないケースもあります。売主であれば、まず媒介契約の種類、登録についての合意、登録期限を確認してください。

専任・専属専任で登録や証明書について疑問がある場合は、依頼先に説明を求めます。説明を受けても解消しないときは、該当する指定流通機構などの相談窓口を確認しましょう。

一般媒介でも、レインズへの登録を依頼できる?

依頼できます。一般媒介での登録は任意ですが、依頼先と相談し、レインズへ登録することを合意できます。近畿レインズも、一般媒介は依頼者の同意を得て積極的に登録する旨を案内しています。近畿レインズの一般向けFAQ

契約時に、登録の有無、販売活動の報告方法、成約した場合の連絡について確認しておくと、後から認識の違いが生じにくくなります。一般媒介の登録を依頼したことと、売主専用画面が利用できることは別です。

登録証明書が届かないときは、どこに確認する?

まずは媒介契約を結んだ不動産会社へ確認します。専任・専属専任媒介では、登録後に証明書を売主へ遅滞なく交付する必要があります。紙で届いていなくても電子メール等で交付されている場合があるため、交付方法と送付先も確かめましょう。

受け取った証明書の価格・面積などが契約内容と異なる場合は、修正が必要かを依頼先へ確認します。証明書を保管するだけで終わらせず、自分の物件の内容と合っているかを確認することが大切です。中部レインズの登録証明書の説明

まとめ:レインズの仕組みを理解し、物件提案と情報共有に生かす

レインズは不動産会社間で物件情報を共有する仕組みです。一般の買主は不動産会社から紹介を受け、専任・専属専任媒介の売主は登録証明書から自分の物件を確認できます。成約価格を調べたい場合は、加工された取引情報を扱うRMIなどを利用します。

不動産会社は、媒介契約ごとの登録義務を守り、登録・図面・取引状況を最新に保つことが基本です。そのうえで、購入を検討する顧客には比較しやすい提案を、売却を依頼した顧客には販売活動が伝わる報告を行いましょう。

情報を登録・検索する段階と、顧客が次の判断をできるよう支援する段階をつなげることが、レインズの情報を実務に生かすポイントです。

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Faciloは、不動産仲介の提案・追客や売主との情報共有を支援するサービスを提供しています。購入仲介と売却仲介、それぞれの業務に合わせて機能を確認できます。

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執筆:Facilo編集部/制度・サービス情報の確認日:2026年9月29日